とあるおもちゃの国で、とある人形師が最後の作品として作ったブリキの兵隊のおもちゃ。
感情が乏しく常に無表情であるため冷たい印象を持たれやすいが、
話しかければ会話に応じるため割と友好的。
無感情ではあるが、未知の世界への探求心や知識欲は多少あり
自分の知らない物事について聞かされた際は興味を持つこともしばしば。
趣味はトランペットであるが、もともと楽器を演奏できる設定として作られていないため、
他の兵隊のおもちゃ達のようにはうまく吹けず、演奏の腕はイマイチ。
愛用しているトランペットは同じ人形師が作ったもの。
彼の死後、部屋の隅に空いてある箱から見つけ、それ以来大事にしている。
普段は人間のように生きて動いているが、
実態はブリキのおもちゃであるため、よく元の姿に戻る。
おもちゃの姿に戻っている時はよっぽどのことがない限り大抵動かないが、動けないわけではない。
就寝時などはよくおもちゃになり、チャールズの尻尾で寝る。
腰に帯刀している二本のサーベルもブリキで出来ているが、おもちゃなので切れない。
同じおもちゃであるリスのぬいぐるみの「チャールズ」に懐かれているが
どんなに擦り寄られてもやはり無表情。
チャールズが持ってきたくるみを割ってあげるのは自分の仕事
歯が丈夫なため、割るときは少し前歯でかじる程度で開けることができる。
スキートイ自身はチャールズの事を「チコ」と呼んでいる。
チャールズ
-Charlse-
とある人形師の妻が作った、尻尾のおおきなリスのぬいぐるみ。
喋れないが、言葉は理解できる。
スキートイに懐いておりいつも彼の肩に乗っている。
くるみが大好きでよく持ち歩いているが、
歯がないため齧っても自分で開けられず、結局いつもスキートイに開けてもらう。
スキートイのする事にいちいち影響されやすく、よく彼がやった後に真似事をする。
頭にかぶっている兵帽も、もともとぬいぐるみにはついていなかったが、
彼に憧れて自分で調達してきたもの。
スキートイが完全におもちゃに戻って動かないでいる時は
大抵自分の尻尾に乗せて持ち運びをする。
撫でられると気持ちいところは首。
「本を読んでいた。何か用か」
「チコ、これやるよ」
「キミと同じ"人の形をした"生き物だろ?人形が歩いて喋るのは不思議か?」
人とおもちゃが共に生活してる国で、皆おもちゃが生きてるのは当たり前だと思ってる。
おもちゃは量産されたものではなく、
全て誰かがひとつひとつ丁寧に縫ったり手彫りしたり組み立てたりして作されたもの。
制作に時間を要するため、作者の思い入れもあり愛着がわいたおもちゃは自我を持ち、動き、喋る。
ただしおもちゃが動くにはいくつか条件があるため、それを満たしていないとおもちゃ達は自分で生きない。
条件とは、作ったおもちゃを一度箱にいれてパッケージする事。
そして誰かにそのおもちゃをプレゼントして、パッケージを開けてもらう事。
この時開封する人は誰でもいい。(自作したおもちゃを自分へのプレゼントとして開封するのも大丈夫)
この条件を満たして初めておもちゃが生きる。
包装を解かれないおもちゃは箱に入ったまま「新品のおもちゃ」として
誰かに開けてもらうまで一生を過ごすことになる。
スキートイもチャールズも、誰かに開封してもらったため生きているが、
国内には箱に入ったままの動けない「新品のおもちゃ」が密かにいっぱい存在する。
おもちゃがパッケージを開けても、「新品のおもちゃ」は動かないので、
ちゃんと人が開けてあげないといけない。
一度生きたおもちゃ達は国外にいても動くことはできるが、
おもちゃだとバレてはいけない暗黙ルールがあるため、人前ではあまり動かないものが多い。
だが、中には人型のおもちゃ、犬猫、蝶々などの動物や昆虫、生き物の形をした、
「一見おもちゃだとわからないおもちゃ」は悠々と外の世界に馴染み、生活していたりする。