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「Arduino Tank」(2013/08/12 (月) 18:58:24) の最新版変更点
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*はじめに
ArduinoとXBeeとモーターシールドを使ってラジコンを作ろうと思う。ラジコンのソースコードは今後Arduinoを用いた動くおもちゃを作る際の動作確認に利用する事が出来る。また、XBeeによる無線通信とモーターの制御を組み合わせた最も基本的な工作のひとつであるため、ソースコードやノウハウを他の工作に生かす事ができると考える。
*Arduino Tankの機能
-無線により操作が可能
-一本のスティックで操作が可能
-スティックを倒した方向に進む(角度は無段階)
-スティックを倒した角度に比例してスピードが変化(1chにつき255段階)
-超信地展開が可能(左右のキャタピラーを逆方向に回す事によりその場で回転)
*車体側
**車体側の機能
-無線により値を受け取る事で動作
-左右のキャタピラーがそれぞれ比例制御が可能(8bit-255段階)
**ハードウェアの構成
-キャタピラー(タミヤ工作キット)
-ギアボックス([[タミヤダブルギアボックス>http://www.tamiya.com/japan/products/70168double_gearbox/index.htm]])
-シャーシ(タミヤユニバーサルプラスチック基盤)
-マイコン(Arduino Uno)
-モータードライバー([[Ardumoto>http://www.switch-science.com/catalog/427/]]: Arduinoのシールドの一種)
-通信モジュール(XBee Series2)
#ref(ArduinoTank.jpg)
**ハードウェアの説明
タミヤ工作キットのキャタピラー工作キットとダブルギアボックスを組み合わせて駆動系を作った。また、シャーシはタミヤユニバーサルプラスチック基盤で作った。マイコンはArduino Unoを用いており、モータードライバーにはArdumotoを利用している。また、ArduinoとXbeeはArduino → XBeeは分圧抵抗により電圧を落としている。XBee→Arduinoはそのまま入力を行っている。本来はロジックレベル変換レベル変換を行うべきであるが、現状で動作している。(XBeeに5Vを入力してしまうと壊れるので注意)
**ソフトウェアの説明
XBeeから3Byteのデータを受け取り、それを2系統の8bit出力と1bitの回転方向に変換し、Ardumotoに出力する事でモーターの制御を行っている。
#ref(スティックコントローラー.jpg)
*スティックコントローラー側
**スティックコントローラーの機能
-スティックを倒した方向に応じて、2つのキャタピラー出力に変換し無線送信する
-スティックを押す事で超信地旋回するモードとしないモードに切り替わる(超信地旋回するモードの場合には緑LEDが点灯)
**使用した部品
-[[Arduino Fio>http://arduino.cc/en/Main/ArduinoBoardFio]]
-XBee
-LiPoバッテリー
-[[アナログジョイスティック>http://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=EEHD-07RM]]
-LED × 2(赤, 緑)
-ブレッドボード
**ハードウェアの説明
Arduinoのアナログ入力0, 1にジョイスティックのX軸とY軸を接続し、AD変換を行っている。また、D2ピンにボタンを接続し、スイッチが押された場合はGNDレベルに落ち、割り込みが発生するようになっている。D2ピンとスイッチに関しては 10KΩのプルアップ抵抗が取り付けられている。またD3とD5ピンにLEDが取り付けられており、PWMにより明るさの調整が可能になっている。
**ソフトウェアの説明
XY座標により入力されるデータを2つのモーター出力に変換している。変換のために極座標に飛ばし、角度θにより左右のモーター出力の係数を出力する関数を記述し、それをベクトルの大きさRと掛け合わせる事でモーター出力を得ている。またスイッチによりモードの切り替えを行い、モード0(超信地旋回あり)とモード1(超信地旋回しない)で別の関数を呼び出している。データは現在100ms毎に送信を行っている。チャタリング対策に関してもソフトウェア的に行っている。一旦ボタンが押された場合は500ms割り込みを無視するように設定されている。
*実験
Arduino Tank Ver0.1と合わせて動作実験を行い、意図した通りに動作している事を確認した。ただし、通信エラーが発生する事がある。通信エラーはPCの近く等電磁波が発生していると考えられる場所、および走っている途中で発生している。現在はデータの送信周期は100msになっているが、遅くしすぎるとレスポンスが悪く、速くしすぎると通信エラーが頻発する。
*今後の課題
-通信モジュールのテスト(どういった場合にエラーが発生するか)
-一定時間データが来ない場合に停止するような実装(車体側で一定時間データが来ない場合タイマー割り込みにより出力を0にする実装)
#ref(Arduinoラジコン完成版.jpeg)
最終的にこうなった(苦笑)
*ソースコード
**車体側
#highlight(linenumber,c){{
/*キャタピラーラジコンの完成版*/
#define ROTATION1_PIN 12
#define SPEED1_PIN 3
#define ROTATION2_PIN 13
#define SPEED2_PIN 11
#define RXPIN 2
#define TXPIN 4
int left_power, right_power;
void setup(){
pinMode(ROTATION1_PIN, OUTPUT);
pinMode(ROTATION2_PIN, OUTPUT);
pinMode(SPEED1_PIN, OUTPUT);
pinMode(SPEED2_PIN, OUTPUT);
digitalWrite(ROTATION1_PIN, HIGH);
digitalWrite(ROTATION2_PIN, HIGH);
analogWrite(SPEED1_PIN, 0);
analogWrite(SPEED2_PIN, 0);
Serial.begin(9600);
left_power = 0; right_power = 0;
}
void loop(){
boolean rotation1, rotation2;
int speed1, speed2, i;
char c[4];
if(Serial.available()){
c[0] = Serial.read();
if((c[0] & 0b10000000) != 0){
delay(5);
c[1] =Serial.read();
c[2] = Serial.read();
c[3] = Serial.read();
left_power = (c[0] & 0b01111111) << 2 | (c[1] & 0b01100000) >> 5;
right_power = (c[1] & 0b00011111) << 4 | (c[2] & 0b01111000) >> 3;
left_power -= 255;
right_power -= 255;
//以下で回転数の計算
//左モーターに関して
if(left_power >= 0) //正回転の場合
rotation1 = HIGH;
else
rotation1 = LOW;
//右モーターに関して
if(right_power >= 0) //正回転の場合
rotation2 = HIGH;
else
rotation2 = LOW;
speed1 = abs(left_power);
speed2 = abs(right_power);
digitalWrite(ROTATION1_PIN, rotation1);
digitalWrite(ROTATION2_PIN, rotation2);
analogWrite(SPEED1_PIN, speed1);
analogWrite(SPEED2_PIN, speed2);
}
}
}
}}
**コントローラー側
#highlight(linenumber,cpp){{
//ソースコード: polar_stick_ver2
#include <MsTimer2.h>
#include <math.h>
#define MAX_X 1012
#define MAX_Y 998
#define MIN_X 0
#define MIN_Y 0
#define NEUTRAL_X 414
#define NEUTRAL_Y 422
#define asobi 20
#define STICK_LED 3
int timer_count;
int stick_mode;
void count_down(){
if(timer_count > 0)
timer_count--;
}
void button_interrupt(){
if(timer_count == 0){
if(stick_mode == 0){
stick_mode = 1;
analogWrite(STICK_LED, 255);
}
else{
stick_mode = 0;
analogWrite(STICK_LED, 0);
}
timer_count = 30;
}
}
void setup(){
Serial.begin(9600);
timer_count = 0;
attachInterrupt(0, button_interrupt, FALLING);
MsTimer2::set(10, count_down);
MsTimer2::start();
attachInterrupt(0, button_interrupt, FALLING);
stick_mode = 0;
digitalWrite(STICK_LED, LOW);
}
/*
rは中央からの距離, sは角度を表す. rの最大は1である.
sはスティックを前に倒すと0, 左に倒すと-90, 右に倒すと90, 後ろに倒すと180 or -180を返す
*/
void stick_read(double *r, double *s){
double stick_x, stick_y;
//スティック位置の補正
stick_x = (double)analogRead(0);
stick_y = (double)analogRead(1);
if(stick_x < NEUTRAL_X){
stick_x = (stick_x - NEUTRAL_X) / (NEUTRAL_X - MIN_X);
}
else{
stick_x = (stick_x - NEUTRAL_X) / (MAX_X - NEUTRAL_X);
}
if(stick_y < NEUTRAL_Y){
stick_y = (stick_y -NEUTRAL_Y) / (NEUTRAL_Y - MIN_Y);
}
else{
stick_y = (stick_y - NEUTRAL_Y)/ (MAX_Y - NEUTRAL_Y);
}
/* デバッグ用
Serial.print(stick_x);
Serial.print(",");
Serial.println(stick_y);
*/
*r = sqrt(pow(stick_x,2) + pow(stick_y, 2));
if(*r > 1)*r = 1;
else if(*r < -1)*r = -1;
*s = atan2(stick_x, stick_y) /3.14 * 180;
}
/*
極座標による入力を二つのモーターの出力に変換する関数.
超信地展開するバージョン.
moterの出力は-255 ~ 255である. -は逆回転を表す
*/
void convert_pwm(double r, double s, int *lp, int *rp){
double _lp, _rp;
if(-180 <= s && s < -90){
_lp = -1;
_rp = (s + 180) / 45 - 1;
}
else if(-90 <= s && s < 0){
_lp = (s + 90) / 45 - 1;
_rp = 1;
}
else if(0 <= s && s < 90){
_lp = 1;
_rp = 1 - s / 45;
}
else{//90 <= r <= 180の時
_lp = 1 - (s - 90) / 45;
_rp = -1;
}
*lp = _lp * r * 255;
*rp = _rp * r * 255;
if(abs(*lp) < 20)*lp = 0;
if(abs(*rp) < 20)*rp = 0;
/*デバグ用
Serial.print(_lp);
Serial.print(",");
Serial.println(_rp);
*/
}
/*
極座標による入力を二つのモーターの出力に変換する関数.
超信地展開しないバージョン.
moterの出力は-255 ~ 255である. -は逆回転を表す
*/
void convert_pwm2(double r, double s, int *lp, int *rp){
double _lp, _rp;
if(-180 <= s && s < -90){
_lp = (s + 180) / 90 - 1;
_rp = (s + 180) / 45 - 1;
}
else if(-90 <= s && s < 0){
_lp = (s + 90) / 90;
_rp = 1;
}
else if(0 <= s && s < 90){
_lp = 1;
_rp = 1 - s / 90;
}
else{//90 <= r <= 180の時
_lp = 1 - (s - 90) / 45;
_rp = -1 * (s - 90) / 90;
}
*lp = _lp * r * 255;
*rp = _rp * r * 255;
if(abs(*lp) < 20)*lp = 0;
if(abs(*rp) < 20)*rp = 0;
/*デバグ用
Serial.print(_lp);
Serial.print(",");
Serial.println(_rp);
*/
}
void make_command(int left_power, int right_power){
char c0, c1, c2, c3;
left_power += 255;
right_power += 255;
c0 = (left_power & 0b111111100) >> 2;
c1 = (left_power & 0b000000011) << 5;
c1 = c1 | ((right_power & 0b111110000) >> 4);
c2 = (right_power & 0b000001111) << 3;
c3 = 0;
c0 = c0 | 0b10000000;//先頭バイトの先頭ビットを1とする
c0 = c0 & 0b111111111;
Serial.print(c0);
Serial.print(c1);
Serial.print(c2);
Serial.print(c3);
}
void loop(){
double r, s;
int left_power, right_power;//-255 ~ 255でモーター出力を表現
stick_read(&r, &s);//極座標で値を返す関数
if(stick_mode == 0)
convert_pwm2(r,s,&left_power, &right_power);
else if(stick_mode == 1)
convert_pwm(r,s,&left_power, &right_power);
make_command(left_power, right_power);
/*でバグ用
Serial.print(left_power);
Serial.print(",");
Serial.println(right_power);
*/
delay(100);
}
}}
*はじめに
ArduinoとXBeeとモーターシールドを使ってラジコンを作ろうと思う。ラジコンのソースコードは今後Arduinoを用いた動くおもちゃを作る際の動作確認に利用する事が出来る。また、XBeeによる無線通信とモーターの制御を組み合わせた最も基本的な工作のひとつであるため、ソースコードやノウハウを他の工作に生かす事ができると考える。
*Arduino Tankの機能
-無線により操作が可能
-一本のスティックで操作が可能
-スティックを倒した方向に進む(角度は無段階)
-スティックを倒した角度に比例してスピードが変化(1chにつき255段階)
-超信地展開が可能(左右のキャタピラーを逆方向に回す事によりその場で回転)
*車体側
**車体側の機能
-無線により値を受け取る事で動作
-左右のキャタピラーがそれぞれ比例制御が可能(8bit-255段階)
**ハードウェアの構成
-キャタピラー(タミヤ工作キット)
-ギアボックス([[タミヤダブルギアボックス>http://www.tamiya.com/japan/products/70168double_gearbox/index.htm]])
-シャーシ(タミヤユニバーサルプラスチック基盤)
-マイコン(Arduino Uno)
-モータードライバー([[Ardumoto>http://www.switch-science.com/catalog/427/]]: Arduinoのシールドの一種)
-通信モジュール(XBee Series2)
#ref(ArduinoTank.jpg)
**ハードウェアの説明
タミヤ工作キットのキャタピラー工作キットとダブルギアボックスを組み合わせて駆動系を作った。また、シャーシはタミヤユニバーサルプラスチック基盤で作った。マイコンはArduino Unoを用いており、モータードライバーにはArdumotoを利用している。また、ArduinoとXbeeはArduino → XBeeは分圧抵抗により電圧を落としている。XBee→Arduinoはそのまま入力を行っている。本来はロジックレベル変換レベル変換を行うべきであるが、現状で動作している。(XBeeに5Vを入力してしまうと壊れるので注意)
**ソフトウェアの説明
XBeeから3Byteのデータを受け取り、それを2系統の8bit出力と1bitの回転方向に変換し、Ardumotoに出力する事でモーターの制御を行っている。
#ref(スティックコントローラー.jpg)
*スティックコントローラー側
**スティックコントローラーの機能
-スティックを倒した方向に応じて、2つのキャタピラー出力に変換し無線送信する
-スティックを押す事で超信地旋回するモードとしないモードに切り替わる(超信地旋回するモードの場合には緑LEDが点灯)
**使用した部品
-[[Arduino Fio>http://arduino.cc/en/Main/ArduinoBoardFio]]
-XBee
-LiPoバッテリー
-[[アナログジョイスティック>http://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=EEHD-07RM]]
-LED × 2(赤, 緑)
-ブレッドボード
**ハードウェアの説明
Arduinoのアナログ入力0, 1にジョイスティックのX軸とY軸を接続し、AD変換を行っている。また、D2ピンにボタンを接続し、スイッチが押された場合はGNDレベルに落ち、割り込みが発生するようになっている。D2ピンとスイッチに関しては 10KΩのプルアップ抵抗が取り付けられている。またD3とD5ピンにLEDが取り付けられており、PWMにより明るさの調整が可能になっている。
**ソフトウェアの説明
XY座標により入力されるデータを2つのモーター出力に変換している。変換のために極座標に飛ばし、角度θにより左右のモーター出力の係数を出力する関数を記述し、それをベクトルの大きさRと掛け合わせる事でモーター出力を得ている。またスイッチによりモードの切り替えを行い、モード0(超信地旋回あり)とモード1(超信地旋回しない)で別の関数を呼び出している。データは現在100ms毎に送信を行っている。チャタリング対策に関してもソフトウェア的に行っている。一旦ボタンが押された場合は500ms割り込みを無視するように設定されている。
*実験
Arduino Tank Ver0.1と合わせて動作実験を行い、意図した通りに動作している事を確認した。ただし、通信エラーが発生する事がある。通信エラーはPCの近く等電磁波が発生していると考えられる場所、および走っている途中で発生している。現在はデータの送信周期は100msになっているが、遅くしすぎるとレスポンスが悪く、速くしすぎると通信エラーが頻発する。
*今後の課題
-通信モジュールのテスト(どういった場合にエラーが発生するか)
-一定時間データが来ない場合に停止するような実装(車体側で一定時間データが来ない場合タイマー割り込みにより出力を0にする実装)
#ref(Arduinoラジコン完成版.jpeg)
最終的にこうなった(苦笑)