Arduino Tank

はじめに

ArduinoとXBeeとモーターシールドを使ってラジコンを作ろうと思う。ラジコンのソースコードは今後Arduinoを用いた動くおもちゃを作る際の動作確認に利用する事が出来る。また、XBeeによる無線通信とモーターの制御を組み合わせた最も基本的な工作のひとつであるため、ソースコードやノウハウを他の工作に生かす事ができると考える。

Arduino Tankの機能

  • 無線により操作が可能
  • 一本のスティックで操作が可能
  • スティックを倒した方向に進む(角度は無段階)
  • スティックを倒した角度に比例してスピードが変化(1chにつき255段階)
  • 超信地展開が可能(左右のキャタピラーを逆方向に回す事によりその場で回転)

車体側

車体側の機能

  • 無線により値を受け取る事で動作
  • 左右のキャタピラーがそれぞれ比例制御が可能(8bit-255段階)

ハードウェアの構成

  • キャタピラー(タミヤ工作キット)
  • ギアボックス(タミヤダブルギアボックス)
  • シャーシ(タミヤユニバーサルプラスチック基盤)
  • マイコン(Arduino Uno)
  • モータードライバー(Ardumoto: Arduinoのシールドの一種)
  • 通信モジュール(XBee Series2)


ハードウェアの説明

タミヤ工作キットのキャタピラー工作キットとダブルギアボックスを組み合わせて駆動系を作った。また、シャーシはタミヤユニバーサルプラスチック基盤で作った。マイコンはArduino Unoを用いており、モータードライバーにはArdumotoを利用している。また、ArduinoとXbeeはArduino → XBeeは分圧抵抗により電圧を落としている。XBee→Arduinoはそのまま入力を行っている。本来はロジックレベル変換レベル変換を行うべきであるが、現状で動作している。(XBeeに5Vを入力してしまうと壊れるので注意)

ソフトウェアの説明

XBeeから3Byteのデータを受け取り、それを2系統の8bit出力と1bitの回転方向に変換し、Ardumotoに出力する事でモーターの制御を行っている。

スティックコントローラー側

スティックコントローラーの機能

  • スティックを倒した方向に応じて、2つのキャタピラー出力に変換し無線送信する
  • スティックを押す事で超信地旋回するモードとしないモードに切り替わる(超信地旋回するモードの場合には緑LEDが点灯)

使用した部品


ハードウェアの説明

Arduinoのアナログ入力0, 1にジョイスティックのX軸とY軸を接続し、AD変換を行っている。また、D2ピンにボタンを接続し、スイッチが押された場合はGNDレベルに落ち、割り込みが発生するようになっている。D2ピンとスイッチに関しては 10KΩのプルアップ抵抗が取り付けられている。またD3とD5ピンにLEDが取り付けられており、PWMにより明るさの調整が可能になっている。

ソフトウェアの説明

XY座標により入力されるデータを2つのモーター出力に変換している。変換のために極座標に飛ばし、角度θにより左右のモーター出力の係数を出力する関数を記述し、それをベクトルの大きさRと掛け合わせる事でモーター出力を得ている。またスイッチによりモードの切り替えを行い、モード0(超信地旋回あり)とモード1(超信地旋回しない)で別の関数を呼び出している。データは現在100ms毎に送信を行っている。チャタリング対策に関してもソフトウェア的に行っている。一旦ボタンが押された場合は500ms割り込みを無視するように設定されている。

実験

Arduino Tank Ver0.1と合わせて動作実験を行い、意図した通りに動作している事を確認した。ただし、通信エラーが発生する事がある。通信エラーはPCの近く等電磁波が発生していると考えられる場所、および走っている途中で発生している。現在はデータの送信周期は100msになっているが、遅くしすぎるとレスポンスが悪く、速くしすぎると通信エラーが頻発する。

今後の課題

  • 通信モジュールのテスト(どういった場合にエラーが発生するか)
  • 一定時間データが来ない場合に停止するような実装(車体側で一定時間データが来ない場合タイマー割り込みにより出力を0にする実装)

最終的にこうなった(苦笑)
最終更新:2013年08月12日 18:58