1スレ目>>280~>>287


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世界はまだまだ不可思議で、不思議な事象に包まれている。
 
米国のSCP群の発見や、露国のZone発現、目の前の自称女神様、最近の家業のトントン具合。
 
だがそんな事よりも今眼の前で起こっている現象、詰まりは茄子が食べ散らかしたプリンだ。
 
П「おい、プリンは美味かったか?」
 
茄子「ええ、美味しかったです」
 
П「そうかそうか」
 
茄子「痛い痛い痛い!お尻つねらないで!」
 
П「このアマ、勝手に居付くは人のプリン食い荒らすわ、ケツやら胸は肥えるやら何なんだ!」
 
茄子「ふふふ……豊穣の神様ですから!」
 
П「」
 
ケツにスパーンと平手打ちを打ち込むと、腹立ち紛れに財布を取り出す。
 
後ろでもう!ぉこですよ!と言ってる食い意地の貼ったアマに、俺は激おこだよと言い返したかったが。
 
おやつの時間まで時間がない、俺は自転車をかっ飛ばして自宅の女子寮から町中に飛び出した。
 
 
П(一日の平穏とは、穏やかな時間調節と、余裕のある時間配分からなるのだ……)
 
П(それがもう歪みまくりだよ!もう!)
 
近くの女子校はまだ授業中なのか、下校する生徒すらいない。
 
…筈だが、通り道に遠目にドロの塊のような、何ともチープなボスが二人のフリフリのドレス少女に魔法か何かで
 
ボコられてるのが見えた。
 
П(……え?この先しかお菓子屋無いぞ…まあ、少しは時間がある)
 
П(アレが本当に女児的アニメの1話ボスなら、もうすぐ終わるはず…)
 
元きた道を戻り、逆方向に進めば間違い無くオヤツには間に合わず、平穏は失われてしまう。
 
乃々「ぁあああああ!制御むぅーりぃー!」
 
ほたる「あっ!?そこのお兄さん、あぶなーい!!!」
 
П「」
 
予定調和とでも言うべきか、前方から飛んできたヘドロ山盛り太郎の土手っ腹を超高圧の水流が貫いた。
 
勿論背後にいる人はヘドロ山盛り太郎に隠れて、見えてないままヘドロ山盛り太郎を貫通。
 
目の前に大量の、鉄砲水と巻き込んだ粗大ごみが飛び踊る、勿論巻き込まれれば死ぬ。
 
 
П『前方の浮かぶゴミ山に、鉄砲水が収まるまで自転車ごと俺が乗り、水上に浮かび続ける』
 
次の瞬間、自転車が鉄砲水の押す風圧に少し浮き、自転車の下に敷かれるようにペットボトルが入った袋が敷かれ
 
Пの体はGに体を軋ませながら、水鉄砲の上をゴミ袋に乗っかりつづける。
 
П「ガァアアアア!」
 
体内の酸素を一気に押し出され、滅茶苦茶な浮力が下から自転車ごと全身に襲いかかり。
 
1分程ゴミと流され、自宅付近まで押し戻された。
 
当たりは茶色く変色し、酷い所では壁にヒビが入っている。
 
何とか無傷で自転車から降り立ち、地面に四つん這いになって息を整える。
 
すると申し訳なさ半分、驚き半分という顔で、髪をロールさせた少女と、オカッパの少女がコチラを見ている。
 
П「」
 
ほたる「あ、あのすみません!」
 
乃々「ご、ごめんなさい……あ、あの大丈夫ですか…?」
 
П「ガアァアアアア!」
 
飛びかかり、驚いたロール髪の女の子に普通に組み伏せられ、驚いて二人は逃げていった。
 
23歳の社会人が、少女に力負けし、逃げられる無様な様だった。
 
П「……プリン買いに行こう」
 
力負けした際服に着いた泥をはたき落とし、少しフレームの歪んだ自転車の跨りお菓子屋に向かう。
 
 
П「売り切れ?」
 
店員「それがそのう……先程BIGチョコレートパフェを購入なされたお客様が、最後のお菓子の在庫でして……」
 
П「」
 
店員「申し訳ありません…最近何分、物騒なものでカース溜まりが出来たみたいでして、今日の分の材料もまちまちでして…」
 
俺は見た目よりも遥かに老けたような疲労した顔で、トボトボと近所の自転車修理屋に修理を依頼し。
 
家に帰宅した。
 
П「」
 
茄子「あのПさん、これ…作ってみたんですけど」
 
と、目の前で水羊羹を手渡された、俺は疲労から皿の上の水羊羹にむしゃぶりついた、俺は泣いた。
 
茄子「けど、Пさんそれだと、買い物に行った意味ないですよね(笑)」
 
俺は茄子の胸を怒りのまま揉みしだいた、喘ぎ声が頭にきたのでケツをまた引っ叩いた。
 
時間は17時を過ぎ夕飯の時間だが、今日は何もしたくない。
 
何故俺は一々そんな細やかな時間配分なんぞに拘っているのか、ダルさが体を覆いウトウトとし始める。
 
近くのキッチンからは、まな板を軽やかに包丁が叩く音が響き、茄子の鼻歌が響く。
 
ふと早死した母親のことを思い出す、母親との何でもないような日の午後は、果たしてこんな感じだったのだろうか。
 
 
眠りに落ちかけた瞬間、耳に障る大声が家を騒ぎ立てる。
 
玄関にハーイとチャイムを茄子が確認しに行くと、馴染みの婦警の声が鼓膜を揺さぶる。
 
無視を決め込んでリビングで寝転んでいると、ドスドスドスと足音が接近し。
 
早苗「おはろーП君」
 
П「でたな、妖怪ロリババア」
 
肘打ちが腹に食い込んだ、何すんだクソアマという声すら掠れて出ない。
 
早苗「ふー、昔から変わらぬ友情を評し、話を続けるわよ?」
 
勝手にしろ、どっちにしろ今は息が吸えず返事はできない。
 
早苗「実は町中に、変質者が出たって噂…実は私は違法滞在している宇宙人って話を聞いたわ」
 
問題なのは、ソースが不明なのに毎度毎度驚くべき精度で話を持ってくるこいつ。
 
そのせいで俺は毎度毎度、碌でもない目に遇っているのだ。
 
早苗「という訳で、П君力を貸してもらうわよ」
 
その前にここに泊めてやっている家賃を支払えと言いたかったが、口を塞ぐ。
 
次は恐らく、背負い投げがきそうと思ったからだ。
 
 
П「で、何でお前が居るんだ」
 
茄子「え?だって相棒ですよ?」
 
早苗「まあまあ、なすちゃんが居ると、やけに仕事の回りがいいし、良いじゃない」
 
П「良くない」
 
茄子「かー・こー・でー・すー!」
 
何でも女子寮付近で、少女を狙ってウロチョロする変質者らしいが……
 
すぐ見つかるはずもない、と家を出て少し歩いたところ。
 
茄子「あ、Пさん、アレじゃないですか?」
 
П「そんな簡単に居るわけ……」
 
うさ耳「この辺りに、ヘヘヘ……」
 
П「んう!?、変質者だー!!!」
 
茄子「やだかわいい…」
 
うさ耳をつけた、白髪交じりの研究者風の変質者が通りをニヤつきながら歩いていた。
 
茄子、やっぱりお前少しおかしいぞ。
 
うさ耳「誰だ貴様!」
 
早苗「見つかっちゃったじゃない!」
 
П「うさ耳だなんて聞いてねぇぞ、このバカ!」
 
うさ耳「や、野郎、この耳をバカにしやがって……!来い!1号!」
 
うさ耳男の後ろから、ギギギと錆びついた音が鳴り響きロボと、狼の混合品のようなバケモノが踊り出る。
 
機械を組み込んだにもかかわらず、サビの音以外は俊敏に駆け回れるようで、近くの家の塀を軽々飛び越えてきた。
 
П「コイツぶっ殺しちゃって良いのか?」
 
うさ耳「何を言ってやがる、お前を先に殺してから女を実験道具にして」
 
П『周辺のゴミを跳ねまわり、蓋然性を含んで犬を撃ち殺せ』
 
 
乾いた音がした後、金属音の弾き合う音がして犬の頭が吹き飛び肉片が崩れ落ちる。
 
うさ耳「やる…?」
 
П『周囲のゴミを跳ねまわり、あのおふざけうさ耳男の耳と足を撃ち抜け』
 
もう一度乾いた音がした後、再び金属音がはじけあい、両耳と右足のスネに穴が開く。
 
うさ耳「あ…え…?」
 
膝に穴があき、力が入らず変質者が地面に崩れ落ちる。
 
П「んで、コイツは殺すのか?」
 
早苗「だめよ、勿論宇宙連合とか何とかに書類送検らしいから」
 
うさ耳「え…?何で、銃位、ロボは避けれる…え…?」
 
П「もう少し運動するべきだったなぁ?え?何なら母星にでも助けを呼ぶか?エリ・エリ・レマ・サバクタニってか?」
 
茄子「うわっ…イタソー」
 
早苗(やっぱりなすちゃん、肝が座ってるわ……)
 
П「まあさっきの鉄砲水で弾を弾く金属片が散らばってたのが幸いか、多分あの犬、銃弾くらいは直線だと避けると思ったからな」
 
П「取り敢えず止血のためにお前の足、化学薬品で焼くから」
 
うさ耳「え?」
 
茄子「はいどうぞ」
 
動物用の止血剤を布にこすりつけ、変質者の傷口に力いっぱいこすり付ける。
 
夜中に声にならない悲鳴が響きわたった。
 
 
П「はい、銃」
 
早苗「はいはいどーも、コレ新品とお仕事代」
 
勿論早苗が捕まえたというアリバイ工作だ、俺が撃ったと思われれば俺は犯罪者、早苗も共犯者だろう。
 
П「全く、お前もコレを自分の手柄にしちゃうんだからひでぇよなぁ」
 
早苗「文句言わないの、はい茄子ちゃん、お土産」
 
茄子「あ、ありがとうございま~す♪」
 
中身のまんじゅうか何かだったようで、茄子はホクホク顔だった。
 
П「じゃあ俺はもう帰るぜ、ここの地価が落ちないよう頑張れよポリ公、後家賃払え」
 
早苗「はいはいあんたもね」
 
そう言うと、早苗は気絶した変質者を引きずって去っていった。
 
畜生また家賃を流された、このままだとあの婦警に資産を全部食われかねんぞ。
 
П「……」
 
犬の死骸を、家の庭に引きずり地中に埋め、木の棒で十字を立てる。
 
茄子「優しいんですね」
 
П「こんなの女子寮前に転がってたら、ここらの地価が下がっちまうだろ」
 
П「……晩飯は?」
 
茄子「勿論、和食ですよ」
 
П「……」
 
何となく、好みを把握されてむしゃくしゃしたので、もう一度お尻を抓ってから帰路に向かった。
 
後ろからも~素直じゃないんだから、という声が癪に障ったが、今度は無視した。