ヴァンパイア・ガール・ウィズ・カタナ その3


 今回より有志の方による翻訳ファイルを使わせて頂いてます。ありがとうございます。

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第三話 ヴァンパイア・ガール・スラッシャー・ショウ

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「あなたの暮らしの救世主!スーパー・ウルトラ・キャプテン・マーケットが遂にPoint Marionにやってきた!
 食品、衣類、何でも安いは当たり前!ウソだと思うなら他店の価格と比べてみて下さい。実際安いでしょう?
 この週末は是非、スーパー・ウルトラ・キャプテン・マーケットにご家族でお越し下さい!
 ご来店頂いたお子様には風船かポップコーンをプレゼント!」
                             *風船とポップコーンは無くなり次第終了とさせて頂きます*

 ~スーパー・ウルトラ・キャプテン・マーケットの特売チラシより~

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最低限必要な物は鞄に詰め込んだ。新たな拠点を探しに月明かりの中出発する。
ときおり現れるゾンビたちを槍でいなしながら、遠めに輪郭だけがぼんやりと見える民家を目指す。
建物が密集した地域からは少し距離があり、今までの拠点ほど森に近くも無い。
位置的には新しい拠点に最適だろう。地下室さえあればだけど…

あった。
拍子抜けするほどあっさり見つかってしまった。念のため周囲を調べるが、危険なゾンビの群れなどはいないようだ。
しかも驚いた事に、この地下室には食料や薬、様々な手引書やハウツー本の類までもが備蓄されていたのだ!
サバイバルの基礎、車の修理方法、応急手当の仕方、簡単な電子部品の組み立て方、罠で獲物をとる方法等々…
前にShanonが見せてくれた「ゾンビサバイバルガイド」みたいな冗談の本じゃない。今の私には宝の山に見えた。
おまけに簡易ベッドまで組み立ててあるとは至れり尽くせりだわ。寝床の心配も必要ない。

拠点の物資を移動させる。と言っても一度の往復で運び込める程度だけど。
そうして次に建物の戸締りを考えていた時、ふと足元にある小さな本に気がついた。絵本だ。
「ねこのクアールのだいぼうけん」…妹のFrancescaが大好きだった絵本と同じものだ。
よく読んでくれとせがまれたっけ。おかげで内容もすっかり覚えてしまった。クアールって猫が色んな冒険をするのだけど、この猫は銃も使えるし車の運転だって出来るのに火が怖くて近づけないのよね。おかしかったわ。

……。
そういえば地下室の簡易ベッドは二つあった。この家の人はどうなってしまったのだろう。
家よりももっと安全そうな場所へ避難したか、出先で騒ぎに巻き込まれ、戻りたくても戻って来れないのか。
いや、そうじゃない。考えないようにしていた可能性がふと頭に浮かぶ。
Francescaの無邪気な笑顔が浮かんで消える。ひょっとしたらもう、パパやママたちも…
何考えてるのしっかりしなさいEmilia! 私がこうやって生きてるのよ、皆だって無事に生き延びてるわ!

ごめんなさい、勝手だけどこの家の物少し使わせてもらいます。そう呟いて絵本を本棚にしまった。


周囲の探索をしつつ、拠点に戻っては本を読んで勉強する。こんなに真剣に勉強するなんてはじめてかも。
サバイバルの知識は生存には必要不可欠だ。野外で水や寝床を得る方法、食べられる山菜の見分け方、危険の避け方…
機械や電子部品に関する知識があれば、壊れた車も修理できる。これで車を手に入れる目処が立つかもしれない。
応急手当の知識は言わずもがな。私が不死身だったらこんな知識は必要なかったんでしょうけど!
罠の知識は仕掛けるだけでなく、罠を見破り無力化するのにも役立つ。ゾンビが罠を使うとも思えないが、他の生存者が身を守るために罠を仕掛けていないとも限らない。銀の矢じゃなくてもクロスボウを撃ち込まれるのはごめんだ。
…あれ、銀の矢玉に弱いのは狼男だっけ?
他にもボクシングの入門書や、軍隊で使われるような格闘術の教本まで。出来る限りの知識を吸収する。

ゾンビとの戦いにもだいぶ慣れてきた。素早く突き込んで翻弄し、適切な距離を取って再度突き刺す。
相手はタフだがその分鈍い。手数で押せば、非力な私でも勝てる。
一度の突きに頼るのではない。二度、三度と突きを繰り出し有利な状況を作るのだ。そう先生も言っていた。
もちろんそれだけでは倒せない強力なゾンビも居た。酸やベトベトの体液を吐く者、煙やガスを撒き散らす者、
丸太のように膨れ上がった腕を振り回す者。様々に変異した死者たちが私の命を奪おうと襲ってくる。
だが、落ち着いて地形を利用し戦えば勝てない相手ではない。そして、いざとなれば遠慮なく銃弾を浴びせてやった。
弾は貴重だが、自分の命はもっと貴重だ!そしてその選択は概ね間違いではなかった。

こうして(幾度か危ない場面もあったけど、)身につけた知識と経験、それとわずかな幸運のおかげで私は生き延び続けた。
シェルターを出た日から三週間ほど。まだ夏には早いのに、真夏のような熱気が町を覆っていた――

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 幾度かあったハプニング(と関係ない画像)の数々

 パンツだけピンポイントに破かれるのはじめて見た。変態!変態!変態ゾンビ!

 

 拠点の数件隣に巨大黒後家蜘蛛のコロニーが。だがカート神拳は無敵だ 近接戦闘の経験値になりました

 

 これは…メイド服じゃねーか!おまけに写真アルバムが…コスプレイヤー?

 

 ベストセラー「ボンネットの内部」全国の工具店で好評発売中。いや一店舗に四冊て。二冊で充分ですよ!

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そろそろ町からの脱出を考え始めた私は、旅に必要な物資を探していた。
途中一匹のゾンビ犬に襲われる。ゾンビ化した動物などもう珍しくもない(動物にも感染するようだ。他にも狼や熊などもゾンビになったのを見た)。槍で一突きにするとすぐに動かなくなった。

だが妙な事に、首輪には小さなボトルが括り付けられている。気になって外してみると、中から丸めた紙が出てきた。
スーパー・ウルトラ・キャプテン・マーケットという…どうやら大型スーパーのチラシだ。
スーパーマンの偽者みたいなマスコットが描かれている。しかしなぜチラシをわざわざ犬の首輪に?
訝しがりチラシの裏を見てみる。…私は、そこで目を丸めた。

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 H E L P  助けてくれ!!

 俺たち生存者は、ヘリコプターで街から逃げてきた。だが燃料が尽きて、スーパー・ウルトラ・キャプテン・マーケットの
 屋上に立て篭もっている…。
 燃料を探しに行きたいが、ゾンビどもに囲まれて身動きが取れない。こちらには怪我人も居る!
 犬にこの手紙をつけて外に出した。この手紙を受け取った誰か、誰でもいい!助けてくれ!」 
                                             ヘリの操縦士 Brad

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信じられない!この町に生存者が居る!?
確かシェルターの地図にもあった大型店舗のはずだ。あんなところに人が…?
いやでも、食料や物資は十分にあるだろうし立て篭もるには向いている。それにあそこにはゾンビが大勢居るだろうと思い近づいた事は無かった。今まで気付かなくても不思議じゃない。
だが、ヘリコプターの音など聞いた事もない。私がこの町に来るより前から立て篭もっていたとしたら、まだ無事かどうか…

色々と考えを巡らせる。もう手遅れだったらどうする?ヘリだけ残っていても流石に動かせない。車とは訳が違う!
もし助けられたとしても、受け入れて貰える保証はない。この姿じゃ怪物の仲間だと思われて撃たれるかもしれない。

でも、まだ無事かもしれない。他の生きた人間に会えるかもしれない!
そう思ったらいてもたっても居られなくなってしまった。会いたい、会って話がしたい…!
薬や食料も分け与えるぐらいには余裕がある。燃料を探しに行く手伝いもしてあげよう。
もしかしたら…私が本当に幸運だったら…ヘリコプターで家まで帰れるかもしれない…!
はやる心を抑えつつ、私はスーパーマーケットからゾンビを一掃する算段を立て始めた。


どれだけのゾンビがいるか分からない。ありったけの武器を準備する。
・火炎瓶(度数の高いお酒を使ったもの。本当に良く燃える。これを飲む人の気が知れない!)
・手作りの槍(すっかり手に馴染んでいる)
・H&K MP5(9㎜の弾を使うサブマシンガン。最初に拾いずっと使ってる銃。スコープも付けてある)
・レミントンM870(散弾を使ういわゆるショットガン。パトカーの中から見つけた。アメリカ万歳)

そして…チェーンソー。
工具店で見つけた物を念のため拾っておいたのだ。重く、武器としては使い難そうだがその威力は凄まじい。
一度試してみたのだが、ゾンビがまさに…ミンチになった。悪趣味だとは思うが、そうも言っていられない。
予備のガソリンもカートに積み込んだ。準備は万全だわ。

 


 

夜の10時。巨大な建物が闇の中にそびえ立っていた。ここがスーパー・ウルトラ・キャプテン・マーケット…
ぐるっと周囲を回ってみる。屋上は見えない…本当に誰か居るんだろうか。でもここまで来て引き返す気にはなれない。
正面から店内を覗き込む。蠢く影、影、影… 大勢のゾンビが彷徨っていた。

意を決し、ガラスを叩き割る。音に気付いたゾンビたちが押し寄せて来た!
店を燃やす訳には行かない。正面の駐車場へ誘き出す。大勢集まった所で火炎瓶に火をつけ、投げ付ける。
BOOM!!
炎が激しく燃え上がり、煙が立ち上っていく。火に照らされ、ゾンビの顔がはっきりと見えた。その数も…
10体… いや20体… もっと!? 奴らは炎を突っ切り、自身が燃えていようがお構いなしだ。
もう一本の火炎瓶を地面に叩き付けた。
BOOM!!
ゾンビたちを飲み込み、炎の勢いは増す。だが奴らの勢いは衰えない。10体以上のゾンビが焼け残った体を引きずり迫ってくる!
思っていた以上に数が多すぎる…このままでは銃を使ってもすぐ弾切れになってしまうだろう。
残った武器はこれしかない。私はカートからチェーンソーを引っ張り出し、エンジンを回した!
爆音が周囲に響きわたる。もちろんゾンビたちは気にも留めないで突っ込んできた。薙ぎ払う。ドロドロとした血が飛び散った。
後はもう、当たるを幸いに力の限り振り回す。その度にゾンビの首が、腕が、足が、二つか三つは吹き飛んだ。

ふと思った。吸血鬼じみた少女がチェーンソーを振り回しゾンビの大群に立ち向かう。
どんなZ級俗悪映画でもこんな酷いシナリオはそう有り得ないだろう。まったくふざけている。
きっと神様は日曜日に、お目当てのレンタルビデオが貸し出し済みだったせいで腹いせにホラー映画を借りまくったんだわ!
そう毒づいた頃には、目の前のゾンビは全てただの肉塊になっていた。

息を整え、そのまま店の中へ入っていく。まだ多くのゾンビが残っていた。商品棚を乗り越えながら向かってくるゾンビたち。
片っ端からチェーンソーで切り裂いた。大勢のゾンビの血で、店の床が真っ赤に染まる。
血糊で足を滑らせないよう気をつけながら戦い続ける。コンバットブーツのおかげで踏ん張りが利く。
そうしている内に奴らもとうとう打ち止めになった。チェーンソーの燃料が切れ、再び夜に静寂が戻って来る――


いや、いつの間にか雨音が響いていた。もう少し早かったら火炎瓶が使えなかっただろう。やはり私は運がいい!
きっと彼らにも…生存者にも会えるはず…!
そう信じ店内を探索する。だが、生存者が居たと思しき痕跡は見つけられない。
バリケードも、食事の後も、銃の空薬莢も、何も見つからない。何も!
屋上は!?きっと誰か居る、せめて誰かが居た痕跡だけでも、何か…

屋上には何も無かった。
生存者の痕跡だけでない、ヘリコプターも見つからなかった。ある筈も無い。
屋上には室外機や貯水タンク等が取り付けられ、そもそもヘリを停めるスペースなど無いのだ!
薄々感付いてはいた。誰か居れば私が戦っている時に様子ぐらい見に来たはずだし、誰か居たのならゾンビとの交戦の跡ぐらいあったはずだ。
私は…幸運なんかじゃ無かった!!

あの騒ぎが起きた時、ラジオなどの放送は混乱していた。
きっとあの手紙を書いた誰かは、この事態を悪い冗談か映画の宣伝だとでも思ったのだろう。
そして、いたずらにそこらの野良犬にでも括り付け、放したのだ。
もしくはこのゾンビ騒ぎの最中にあんな冗談を思いついたかだ。悪ふざけが過ぎるわ!見つけたら引っ叩いてやる!


結局、誰も居なかったスーパーマーケットには大量の物資が手付かずで残っていた。
必要そうな物をカートに詰め込む。特売品の立て札に描かれた笑顔のマスコットを見てると、ますます虚しくなった。
彼の笑顔をショットガンで吹き飛ばした。ただの憂さ晴らし。

雨はもう止んでいた。私は、白み始めようとしていた空を横目に見つつ拠点へと戻った。
ここでエンディングテーマが流れてスタッフロールね。そう毒づきながら。

 

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 つづいて しまった・・・

 開発版以前にもあったのでしょうか?たまに「生存者のメモ」というアイテムが見つかるようになりました
 色々な内容が書かれてて、要するにチラシみたいなものです
 まだあまり拾えてませんが、そのうち「どこそこに立て篭もってるから助けに来てくれ」なんてメモも見つかるかも
 …はい、もちろん今回もほとんどが演出です。巨大店舗を探索する理由が欲しかったんです

 某氏のガイドにもあるように、巨大店舗は3×3マスの店舗の集合体です。内訳はランダムか固定なのか?
 とりあえず今回探索した店舗の内訳は
 食料品店×1、衣料品店×1、本屋?×1(スキル本が一切無かった。図書館とは別物?)
 スポーツ用品店×2、工具店×4
 ショッピングモールと言うよりホームセンターですね。そのうち別にショッピングモールも実装されたりするのかしら
 ここでしか手に入らない特別なアイテムなどは無いようです。大量のゾンビと戦いたいならうってつけですが…

 現在のステと探索地域

 

 見事な脳筋。クロスボウを使えば楽だろうと思われるかもしれませんが、この変異でそれは流石に楽過ぎる!
 今後も出来る限り近接で戦うつもりで。カタナはもう…うん…チェーンソー拾っちゃったしなぁ

 

ヴァンパイア・ガール・ウィズ・カタナ 最終回