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Battle Cinderella ~『女王』の敗北 ~


彼女は己の恥じていた。
己の至らなさに酷く恥じていた。

大会4日目の終わり報道陣を前にブチ上げた『脱衣四天王への宣戦布告』そして『VS企画』。
その狙いには彼女の趣味または彼女の趣味など様々な思惑、理由が存在したのだが、
企画最大の目的は
上位ランカーを誘い込み一人づつ仕留める「罠」としての役割であった。

神藤振子(5位)。それが彼女の標的。

だが、彼女の思惑は予想とは違った方向へと向かう。
その神藤振子が、対戦相手に真っ向、彼女を指名したのだ。
まさか自分に真っ向正面から闘いを挑んでくるとは想像していなかった。つまり普通に挑戦すれば
受けてくれたわけで、「罠」としての企画の用意自体が全く意味を為していなかったのだ。

彼女としては(オイオイ、ヒト見る目ネーなわらわ)と自嘲せざる得ない状況だった。

そして
(そして、こんなことなら…公園でなく病院を指定場所にしておけばよかった。なら完治させて
挑んで来いとふっかけ、互いに万全な状態で闘いが出来たのに)

立地が誤っていた。今回、相手の負傷状態まで頭が回っていなかったのだ。
神崎だけでなくレオレイア希少種も「病院」が舞台で有れば抵抗なく参加できたはず。言い訳不要の失態だった。

彼女は気位が高い、自分が常に「ベスト」であるのは勿論のこと、相手へも「ベスト」たらんと要求する。
これが例えばレアアイテムを装備して自分の圧倒的優位を確保してから「正々堂々勝負だ」とか言い放つ馬鹿であれば
欠片の容赦などしなかっただろうが、神埼は本当に純粋に『綾鷹』と戦いたいと望み、挑んできたのだ。

そして余りにも苦い試合結果であった。

『…。』

TEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEL

携帯がなった。彼女は番号を見、その不機嫌な様子は有頂点に達っする。
極めてめんどくさそうに電話口にで、口調もよりそれを意識したものになる。

『ああ、鴻のマネージャか。何だあの試合は。』

怒りより酷く冷めた声の色が良くでていた。
あの試合とは神埼戦のすぐ後に行われた「鴻畔VS めがみ」戦だ。

今回の企画に名乗り出た鴻畔は、先の試合で女神を一方的に蹂躙、完全勝利をおさめた。
かすり傷おっていない、さぞかし得意満面で次の戦場に移っていっただろうが、今の鴻のマネージャは
完全に声を失っていた。ただ震える声で謝罪を繰り返す。

『…。で?』

今回、綾鷹が企画したのは”くんずほぐれつの脱衣企画”だ。
周りも当然それを期待している。
例え勝つにしても多少なりとも『見所』というものが要求されるのだ。

ただ、その点を、魔人派遣会社ハンキレン所属の鴻畔は、そのことを全く理解していなかった。
やらかしてしまった。
一方的に勝ちだけを搾取して”喰い逃げ”をした形だけが残ったのだ。言い訳無用の大失態だった。

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
そう彼女の瞬殺劇など誰ひとり望んでいなかったのだ、企画意図を理解していないその『仕事』
(ケーワイ)ぶりに、今、この瞬間も視聴者(の半分)からの非難が殺到していた。

全世界放送し、最大視聴率90%を超えるイベントででの事態である。
なすすべもなく撲殺された女神のファン、巨乳派を初め、脱衣を期待しわくてか全裸待機していた貧乳派や青少年層、
数字をあてこんだ報道関係者、その全てが一瞬で敵に回った。
わずか十数秒で彼女は人類の半数的なナニカの何割かを敵に回したのだ。大した奴だ。無論、企画立案者の顔も完全に潰している。

『………まーまだ其処らの野良犬を女神にけしかけたほうがマシだろって代物の試合だったわけだが…。
ーーーー知ってるよ、今、お前んとこの株、絶賛、大暴落中だろ。
よかったなー次の試合も盛り上がらず挽回できないようなら。お前らの会社そのまま潰れてるぞー』

『本来なら、神埼戦の後、わらわ自身の手で「”くのいち”への粛清イベント」を興すつもりであったったが、
神埼の負傷であやが付いた。本人有頂天でどっかかっとんでちまったせいでもう捕まらんしな。』

342 :超時空軽空母『綾鷹』DEATH:2013/11/24(日) 14:21:51 彼女はだがこう続ける。

『だが立案者はわらわだ。故にわらわが今回の”責”を取る。お前らはわらわの”戦いぶり”をただ神か仏と
奉り、頭を垂れて、見ているがいい。なんとか収めてやろう……ただ…

      この貸し―――ただの貸しで済むと思わん事だ。』

そう一方的に言い捨てて、ぶちりと切る。
暫く、冷たい目で携帯の表示を眺めていたが、徐に別の連絡先に連絡を取り始める。




『ザイゼンか。例の株の件、無事の売り抜けれたか?ああ、上出来だ。即、買い戻せ。儲けは折半な』

無論、
―――
――

彼女はあのお調子モノが名乗りを上げた瞬間にこの展開がありうることをある程度予想していた。
彼女は格闘家ではない君臨者なのだ、その程度の危機管理できて当たり前である。
そしてこの女王様は、コネのある財前と即座に連絡を取り、ハンキレンへのカラ売りを仕掛けたのだ。

あとは仕上げのみ。


ここからは彼女の”奮戦ぶり”次第。それ次第で事態は一転、急反発することとなるのだが、
こればかりは運否天賦、まさに賽の目次第といえた。

『ふん、まあハンキレン押さえておいて悪くはない会社ではある。今回の稼ぎだけでもザイゼンへの
依頼料と神埼の治療費の足しにはなるだろう。闇医師の相場しらんがアイツ…友達価格無理だろうな』


―――
――

かくて大会5日目にして無敗の女王は初の敗北を喫する。

その敗北は衝撃と共に世界を駆け巡り、溜まりにたまった全世界(の半分)はこの瞬間を
スタンチングオペレーションで迎えった。


彼女が神埼振子の病室を訪れたのはその翌日の6日目の朝のことである。


(大会5日目 超時空軽空母『綾鷹』試合結果)

第1試合 VS神埼振子    ○対戦相手負傷によるTKO

第2試合 VSアン・ラクシー ● ≪脱衣負け≫により敗北

同日、この2試合において超時空軽空母『綾鷹』DEATHは≪1日6被脱衣≫の大会記録を樹立。人気↑↑↑