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第3T 再戦!狂乱の吸血鬼


「ルガーさん! どうしたんですか!? 落ち着いて!」
「血だァ……吸わせろォ……」
牙だらけの大きな口から唾液をしたたらせながらルガーが迫る!
そこに誇り高き不死者の姿は見る影もないが、威圧感は前回の戦い以上だ!

「ルガーさん、もしかして耳が……うぐっうあああっ!」
ルガーの右腕がパルプの喉笛を掴み、片腕だけの力で釣り上げた!
そのまま砂の上に叩きつけてのしかかり組み敷く!
振り上げた左手の爪が陽光を反射して光る!
正気を失ったルガーは殺戮衝動の赴くままにパルプの腹を引き裂き、臓物から直接血を啜るつもりだ!

だが! むざむざと物言わぬ肉塊に成り果てるパルプではない!
パルプは叫んだ! 真魔法の名を!
「パルプ☆マジカニカ!」
膨大な魔力の渦がパルプに流れ込む。砂がびりびりと震える。
一瞬の静寂の後、パルプとルガー、両者の身体の内側から光が溢れ出し大爆発を起こした!
パルプを押さえつけていたルガーが吹き飛ばされる!
これは真魔法の効果のひとつ『マイティ☆エモーション』だ!
両者の内なる感情エネルギーを暴走させ、爆発させる技である!

この大爆発は霊的レイヤーにおいて発生した事象であり、肉体的ダメージはない。
素早く立ち上がる二人。
だが、爆発の影響によって、彼女たちの衣服は大きく損壊している!
ルガーの黒いスーツには大きな裂け目ができ、緑の下着と陶器のように白い肌が白日の下に晒される!
パルプのトーガドレスも激しく千切れ、薄桃色の下着が覗く!

「スゥーッ! ハァーッ!」
全身で大きくチャント☆ブリージンを行い、魔力の回復に務めるパルプ。
揺れる布地の下で、下着と柔肌が見え隠れする。
胸はぜんぜんないが、一応ブラはつけてるらしい。

その様子を見たルガーの中で、激しい猥褻衝動が湧き上がり、殺戮衝動を押さえ込んだ!
グロく吸血鬼するのもいいけど、やっぱりエロく吸った方がいいよね! みなさんも同意してくれると思います!
ポフタ・ブーナ! ルガーはパルプの衣服をビリビリと引き裂いて下着姿にすると、砂の上に押し倒して肩口に噛みついた!

「んっ……だめっ、やっ」
パルプは抵抗しようとするが、体に力が入らない。
蚊が吸血する際に麻酔効果のある物質を流し込むのと同様に、吸血鬼の牙も催眠術めいた特性を併せ持つのだ。

半裸の魔法少女と吸血鬼は、しばし絡み合ったまま砂浜に身を横たえていた。
血を啜る淫猥な音と二人の荒い息遣い、そして静かに寄せて返す波音だけが響いていた。
濃厚な魔力を含んだパルプの血が、吸血鬼の乾いた喉を潤してゆく。

「はっ! 私は何をしている!?」
ルガーは慌てて飛び離れた。
砂浜に来て……鴻畔と戦って……記憶が飛んでいる。

“普通に戻ったことをうれしいです”
パルプがラクティ☆ロッドで指し示すと、砂の上に魔技で自動翻訳されたルーマニア語のメッセージが書かれた。
ゆっくりと立ち上がり、パルプは続きを魔法書記する。
“次が最後です。速さの勝負です。私の本当の魔法がします”

ルガーは、ようやく状況がわかってきた。
今は試合中。魔法少女との再戦で、これから最後の早撃ち勝負というわけだ。
体力的に自分が有利のように思えるが、ここで勝負を受けねばお互いの名誉に傷が付く。
やや距離をおいて見つめ合う二人。波のざわめきが響く。

ミャーオ。いつの間にか観戦にやってきた海鳥が大きく鳴くと同時にパルプは真魔法の呪文詠唱を開始する!
ルガーは素早く踏み込み顎を狙って蹴り上げる!
パルプは上体を後ろに逸らし古代ローマブリッジじみたスウェーバック回避!
しかし空を切って振り上げられたルガーの長い脚はネリチャギ軌道で振り下ろされる!
狙いはパルプの左手!
ラクティ☆ロッドを持った手に吸血鬼式テコンドーの踵が打ち込まれ、パルプは杖を取り落とす!
杖の先に集中しつつあった魔力がほつれて消散!
そしてルガーの更なる回し蹴りがパルプに直撃!

「んぐっ、ううう……!」
脇腹の痛みに低い呻きを漏らしながらパルプは前のめりに砂へ突っ伏した。
(もう一度……マジカニカを……)
呪文を編もうとするパルプだったが、痛みと疲労で精神が集中できず、かなわなかった。
パルプ、再び吸血鬼に敗北……!

ルガーは数発の蹴りを空に放ち、体調を確認する。
魔法使いの濃厚な血を吸ったお陰でかなり復調してきた。
ラ・ピュセルの発勁で失われた聴覚はいまだ戻らず、超音波で空間把握する吸血鬼にとっては辛いところだが、まだまだ戦える。
ルガーはパルプを抱き上げ、海の家まで運ぶ。
そこで少し休み気力を回復したルガーは破れた服にタオルを巻いて覆い隠すと、パルプの頬に感謝の口付けをしてから次の戦いへと向かった。
パルプは笑顔で見送った。