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■行動内容
■対戦希望
以下の5選手を初戦の相手として優先的に狙います。
  • 葦原美代子
  • 神藤振子
  • めがみ
  • 屋良励子
  • リオレイア希少種

以下の4選手を連戦相手として優先的に狙います。
  • 天王星ちゃん
  • レズ・ナイト
  • 財前倉持
  • バジル

初戦で上記5選手と、連戦で上記4選手と対戦出来ない場合は以下の5選手を優先的に狙います。
  • 鴻畔
  • グレイシー川井
  • トラロック
  • 魔技姫ラクティ☆パルプ
  • 迷ド探偵たまき

上記選手達以外と、転校生とは闘いを避けます。


■行動詳細
世界格闘大会の本戦がいよいよ開幕すると、街全体の空気がどことなく浮かれた熱を帯びる開催地、TOKYO。
TV中継車や観光客で騒々しい道々。そんな下界を威圧的に見下ろす、都心に林立するビル群の中の一本。
その屋上に、ラ・ピュセルは立っていた。

「ヒーローらしく振舞うのも大変……」

吹き上がるビル風に透き通った銀髪とスカートをなびかせたまま、ラ・ピュセルはその整った口元から溜息をこぼした。
そのハンドベルを思わせる真の通った声も、街の強風に巻きあげられ、白くくすんだ空へと消えていった。
そうして形の良い眉を寄せた思案顔をひとしきり続け、最後に何か決心をつけたのか、軽く頷いた。

「姫様のために」

ラ・ピュセルは今大会で自分がどのように動くべきか、思案していた。
かつて自分がモデルとなったアニメの主人公さながら、ヒーローらしく闘うべきか。
それとも、勝ち筋を考え、打算的に動きまわるべきか。

「やはり、私は姫様のために」

そもそも、ラ・ピュセルは母星では王族を守る職務に従事する者であり、ある程度の部下達をまとめる立場にある。
本来であれば頭を使って直面した事態を打開するタイプの性格であった。綺麗事や、伊達や酔狂より実利を取る。
この大会には優勝賞品を得るために参加したのだから、勝てる相手を見定めて闘う――――それが彼女らしさであった。

加速装置を使うわけにも、光子体化装置を使うわけにもいかない。
武器を持たせれば母星で随一の武芸者と謳われていようとも、世界格闘大会で頼れるのは自身の肉体ただ一つ。
生身のラ・ピュセルは人並みの体力と、人並み以下の腕力しか持っていない。目的を達するには策が必要だ。

『どうか病気の友人を元気づけるために闘って欲しい』

大会に参加する直前、ラ・ピュセルにかけられた小さなファンからの声が耳に蘇る。
ラ・ピュセルは首を軽く振った。サラサラと銀色のうねりが踊った。
表ではヒーローらしく振舞った。これだけやれば充分。あとは裏で行動するのみ。ファンの目に触れることなく。

「………………」

ラ・ピュセルは静かに身をひるがえすと、風に溶け込むように姿を消した。
向かうは公園。少なくとも、誰か狙う相手はいるだろう。
倒せる相手を、倒す。私は私の成すべきことを成す。

「せめて倒れるまでは闘って見せますよ。私の小さなファンさん」

人影の消えたビルの屋上。無骨な金網と、唸る空調機器の列の合間に、銀色の鈴の音が微かに残されていた。