連載最終回「種は国境を越えて」

連載最終回「種は国境を越えて」

  • 依頼主 :ムジ・ミュリラー(イシュガルド:下層 X9-Y11)
  • 受注条件:園芸師レベル60~
  • 概要  :エーテライト・プラザのムジ・ミュリラーは冒険者の来訪を歓迎しているようだ。

ムジ・ミュリラー
「おおっ、訪ねてきてくださり、ありがとうございます!
 でも、まだバジールさんから依頼は・・・・・・おや?
 おおっ! 噂をすれば、バジールさんじゃないですか~!
 バジールさん、お元気ですか~。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、ええええええええっ!!
 たた、大変です・・・・・・!
 わたしの書いた記事が、お偉方の目に留まって、
 バジールさんが罪に問われているそうなんです!
 機密に関わるような部分は伏せていたので、
 そのあたりの罪に問われてはいないようですが・・・・・・。
 背景には、貴族たちの利権争いがあるみたいです・・・・・・!
 あの浮島を管理しているのは、アインハルト家。
 対立するゼーメル家が、お偉方を焚きつけたみたいで・・・・・・。
 「バジール」さんから、お話を伺ってきてもらえませんか?
 わたしも何かできないか、探ってみます!」
キャンプ・クラウドトップのバジールと話す
バジール
「とんでもないことになりました・・・・・・。
 園芸師ギルドの協力を得ていたことを問題にして、
 ヴァンクトロワ卿という神殿騎士様がやってきて・・・・・・。」
ヴァンクトロワ
「・・・・・・なんだ、貴様は?
 バジールのところに出入りしている園芸師か。
 バジール、そこらで栽培しているギサールの野菜・・・・・・!
 聞けば、グリダニアから取り寄せたものと言うではないか。
 我らが領内に、なんとおぞましい株を植えたものだ!
 此度の件は、教皇庁でも大きな問題となっている・・・・・・。
 司祭であるオビエロ神父にも来ていただいた。
 神父から、事の重大さを伺うといい!」
オビエロ
「イシュガルドにおいては、常識に属する話だが・・・・・・。
 一般的に「ギサールの野菜」と呼ばれる葉物には、
 クルザス原産種と近東原産種のふたつが存在している。
 近東原産種が、エオルゼア各地で栽培されたため、
 共通語の「ギサールの野菜」という呼び名が有名だ・・・・・・。
 しかし、古エレゼン語では異なる名で呼ばれていた。
 いくら他国において、近東原産種が主流になろうとも、
 イシュガルドではクルザスの恵みたる古来の純粋種を守りとおす。
 ・・・・・・それが、我が国の伝統であり、誇りだったはず。
 貴様は、我が国の誇りに泥を塗った。
 口先だけの言い訳などは不要・・・・・・。
 抗弁があるなら、確かな証拠とともに示してみよ。」
ヴァンクトロワ
「我々は、そこで待たせてもらう。
 証拠を用意できないときは、わかっているだろうな。
 決闘裁判にかけられることを覚悟しておけ!」
バジール
「け、決闘裁判だなんて、そんな・・・・・・。
 私は、ここを開拓して、ゆくゆくは、
 イシュガルドを豊かにしようとしていただけなのに・・・・・・。
 私が罪を免れるには、反論の論拠が必要なようです・・・・・・。
 お手数をおかけしますが、ギサールの野菜を提供してくれた、
 園芸師ギルドの「フフチャ」さんに相談していただけませんか?」
ヴァンクトロワ
「ふん、たかが園芸師が、勝手をしおってからに!」
オビエロ
「他国の作物を植えるなど、軽率が過ぎたな・・・・・・。」
園芸師ギルドのフフチャと話す
フフチャ
「・・・・・・まぁ、そんなことが!
 なんと頭の堅い人たちでしょう!
 自然界に、自分たちの理屈を無理矢理あてはめるなんて。
 ええ、証明することは可能です。
 だって、私がバジールさんに提供したギサールの野菜のほうが、
 彼らのいう「純粋種」に近いんですもの!
 あのギサールの野菜は、近東産ではありません。
 数代前のギルドマスターが持ち帰ったクルザス産の品種を、
 こちらで保管してきたものなんです・・・・・・!
 そして、彼らの知らない事実がもうひとつ・・・・・・。
 現在、イシュガルドで栽培されている「純粋種」の多くは、
 近東原産種に取って替わられているという研究があるのです。
 この説が正しければ、私が提供したギサールの野菜の方が、
 彼らが心酔する「クルザス原産の純粋種」に近いことになる。
 この「園芸師ギルドの野菜」を持っていきなさい。
 バジールさんに提供した、ギサールの野菜と同じものです。
 こちらのほうこそ、本当の意味での「純粋種」・・・・・・。
 クルザスの野生種「カベイジの野菜」を改良した種です。
 一流の専門家なら、同じ系統の品種とわかるはずだけど・・・・・・。
 ・・・・・・なんと、高名なマルティノー博士と面識があると!?
 でしたら、彼に証明してもらったらどうでしょう!
 野生の「カベイジの野菜HQ」を採集し、比較してもらうんです。
 発表された学説によると、「クルザス西部高地」の、
 あまり人が足を踏み入れていない地域になら、
 当時のままの純粋種が現存する可能性はあるそうです。
 なんとか「カベイジの野菜HQ」を探し出して、
 イシュガルドの本草学者「マルティノー」さんに見せるのです。
 比較のためには、3つほどあれば大丈夫なはず・・・・・・!」
クルザス西部高地でカベイジの野菜HQを草刈
イシュガルドのマルティノーにカベイジの野菜HQを見せる
マルティノー
「・・・・・・おや、ずいぶんと切羽詰まった顔だな。
 今度は、どんな難題に直面しているのだ?」
(カベイジの野菜HQを渡す)
マルティノー
「ほう、「カベイジの野菜」ではないか!
 これはまた、貴重な野草を持ち込んだものだ・・・・・・。
 ・・・・・・ふむ、私にもうひとつ見せたいものがあると?
 おお、こちらのギサールの野菜も素晴らしい。
 しかし、これらの品を、ただ見せにきたわけではなかろう・・・・・・。
 さて、何をお望みかな・・・・・・?
 ・・・・・・そういうことか。
 まったく、古い慣習に縛られている連中ほど、
 質の悪いものはない。
 外葉に隠れて見えにくいが、中身の色合いは瓜ふたつだ。
 ・・・・・・このふたつは、間違いなく同系統のものだな。
 私からも、書状をしたためてやろう・・・・・・。
 頭の固まった連中に、しっかりと叩きつけてやるといい。」
キャンプ・クラウドトップのバジールにカベイジの野菜HQを納品
バジール
「・・・・・・どうでしょう、反論の論拠を示せそうですか?
 今は、あなただけが頼りなのです・・・・・・。」
(カベイジの野菜HQを渡す)
バジール
「これは・・・・・・ギサールの野菜・・・・・・でしょうか?
 しかし、このような品種は見たことがない・・・・・・これはいったい?
 ・・・・・・まだあるというのですか?」
バジールに園芸師ギルドの野菜とマルティノーの書状を渡す
バジール
「あなたが持ってきてくださった、この野菜・・・・・・。
 私が、今まで見たことのない品種です。
 これが、私を救う論拠となるのですか・・・・・・?」
(園芸師ギルドの野菜とマルティノーの書状を渡す)
バジール
「・・・・・・ギサールの野菜が、もうひとつ?
 それに、この書状は・・・・・・?
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・こ、これは!
 まさか、こんな事実があったなんて!
 さっそく、彼らに申し開きを行いましょう!」
オビエロ
「純粋なクルザス原産種は、もうイシュガルドには存在せず、
 グリダニアの園芸師にのみ伝わっている・・・・・・。
 そう簡単に、信じられる話ではないな。」
ヴァンクトロワ
「ふん、何を根拠にそのような戯言を・・・・・・!」
バジール
「ここにある、ふたつのギサールの野菜のうち、
 ひとつは、グリダニアの園芸ギルドより、取り寄せたもの。
 そして、もうひとつが、
 Nikuqさんが探しだしてくれた、
 クルザスの野生種・・・・・・「カベイジの野菜」です。
 皇都における本草学の権威、マルティノー様の鑑定によれば、
 このふたつは間違いなく、同じ系統に属するとのこと。
 その証拠に、グリダニアからもたらされたギサールの野菜は、
 冷涼な浮島の大地にも、しっかりと馴染んでおります・・・・・・。
 マルティノー様からの書状には、こうも書かれています。
 「種とは、鳥や人の手により広まるもの。
  いかに都の門扉を閉じようとも、広まりゆくのが道理」と。」
ヴァンクトロワ
「・・・・・・貴様、今の発言、マルティノーともども、
 イシュガルドの政策を揶揄したものと受け取るぞ。」
バジール
「国策を侮蔑する気は毛頭ございません。
 お聞き願いたいのは、イシュガルドが門を閉ざすはるか前、
 優に100年以上も昔のことです・・・・・・。
 交易により、近東原産の「ギサールの野菜」が流入・・・・・・。
 旺盛な繁殖力が、エオルゼアでの栽培に適していたこともあり、
 瞬く間に、土着の野菜を駆逐しました。
 イシュガルドで、クルザス原産種が絶えたのもそのため。
 ですが、園芸師ギルドでは、冷涼な高地に適した品種として、
 冷害に備えて栽培を続けていたのです。
 クルザスの「カベイジの野菜」から品種改良された種は、
 遠きグリダニアの地に住む園芸師の手によって、
 新たな故郷を見出しました・・・・・・。
 「一粒の種に国境なし。
  野菜の種は、国土ではなく、黒土に芽吹くもの」
 ・・・・・・マルティノー様の書状は、そう結ばれています。」
オビエロ
「係争中の案件なので、今まで黙っていたのだが・・・・・・
 実は、グリダニアの園芸師ギルドのギルドマスター、
 フフチャ殿から、手紙をいただいていたのだよ。
 「1000年後の子孫の繁栄のためにお使いください」と、
 多数の種の寄付を申し出る手紙をな。
 他国の民の、1000年後の子孫の幸福・・・・・・。
 我々は、そのような遠大な視点で、
 物事を考えたことがあっただろうか・・・・・・。」
ヴァンクトロワ
「オビエロ神父・・・・・・!
 よもや、バジールの処分を撤回されるおつもりですか!?」
オビエロ
「我々が望む「クルザス原産の純粋種」は目の前にあった。
 ・・・・・・ならば、何の問題もあるまい?
 バジールよ、我々がいささか狭量だったようだ。
 これ以上、貴様を罪に問うことはすまい。
 心ゆくまで、やってみるがいい・・・・・・。」
バジールと話す
バジール
「Nikuqさん。
 本当に、あなたには感謝の念しかありません。
 あなたからいただいた数々の助言を胸に、
 今後は、私たちだけで、なんとかがんばってみます!
 そしていつか、ヴァンクトロワ卿も納得させてみせますよ!
 そうだ、「ムジ・ミュリラー」さんにも、
 顛末をお伝えくださいますか?
 これまで、本当にありがとうございました・・・・・・!」
イシュガルドのムジ・ミュリラーと話す
ムジ・ミュリラー
「・・・・・・ええ~! そんな展開になったんですか!
 「一粒の種に国境なし」・・・・・・素晴らしい言葉ですね!
 ふふふ、この騒動を記事にすれば、大反響間違いなし!
 ・・・・・・って、冗談です! 記事になんてしませんよ!
 バジールさんの真摯な努力や、園芸師の交流などをまとめて、
 最終回とするつもりです。
 あーあ・・・・・・それにしても、これで一文無しだなぁ。
 連載が好評で、特別ボーナスまで出たのに、
 種を送るのに全部使っちゃったし・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・あっ!
 あの・・・・・・今のは、えっと・・・・・・。
 な、内緒ですよう・・・・・・?
 迷惑をかけたお詫びにと、
 園芸師ギルド名義で、種の寄付をしておいたんです・・・・・・。
 えへへ、少しは役にたちましたかね?
 Nikuqさん。
 今日まで取材させていただいて、ありがとうございました!
 週刊レイヴンの中でも、これまでの私の記者人生の中でも、
 いっちばんステキな連載になりました!
 一文無しだけど、私は今、とっても幸せですよ!
 そうだ、今回の報酬は、園芸師ギルドに送ってあります。
 報告も兼ねて、「フフチャ」さんを訪ねてくださいね!」
園芸師ギルドのフフチャに報告
フフチャ
「・・・・・・無事に終わったようですね。
 こちらも、いい報告がありますよ。
 ムジ・ミュリラーさんの記事が大反響なんです!
 記事に惹かれて、園芸師を目指してみたいという人や、
 一度、園芸師の夢を諦めたような人が、ギルドを訪れたりして。
 ふたりのおかげで、素晴らしい効果がありましたね!
 それから、イシュガルドから書状が届いたのですよ。
 「貴重な御寄付を賜り、誠にありがとうございます」という・・・・・・。
 ・・・・・・ただ、心当たりがないのですよね。」
(誰の仕業だと伝える?)
(どこかの篤志家)
フフチャ
「篤志家だとしても、園芸師ギルドの名義にするなんて、
 変わった人もいたものですね・・・・・・。
 ああ、引き止めてしまってすみません。」
(どこかの奇特な記者)
フフチャ
「記者って・・・・・・ははあ、なるほど。
 ふふふ、世の中には素直になれない人もいるものですね。
 ああ、引き止めてしまってすみません。」
フフチャ
「ムジ・ミュリラーさんから預かった報酬です。
 園芸師として、とてつもない難題をこなしたあなたが、
 以前よりも輝いて見えますよ!」
フフチャ
「取材、本当にお疲れさまでした。
 うふふ・・・・・・若手の園芸師たちにとって、
 あなたは今や、憧れの存在のようですよ。」
(何を聞く?)
(近況について)
フフチャ
「ムジ・ミュリラーさんの連載記事が掲載されて以来、
 園芸師ギルドへの入門希望者が増加しているんです。
 彼女の記事が素晴らしかったこともさることながら、
 あなたの園芸師としての真摯な姿勢が、
 読み手の心を打ったのですよ。
 自然を愛し、向き合う心・・・・・・現役の園芸師の中でも、
 その姿勢を見て、そっと襟をただした者が多い様子です。
 さすが、Nikuqですね!」
(「園芸」とは何か?)
フフチャ
「自然との共生を常に心がけるためには、初心が大切・・・・・・。
 改めて、園芸師とはどのような存在なのか説明しましょう。
 「園芸」とは、自然とともに生きるすべです。
 ・・・・・・と言うと、少々分かりにくいのかもしれませんね。
 冒険者のあなたでしたら、薬や食事、武器といった、
 暮らしに欠かせぬものの素材を、草や木から得る仕事、
 ・・・・・・と言えば、分かりやすいでしょうか?
 ですが、ただ自然の恵みを求めるばかりでは、
 時の移ろいとともに表情を変える自然を、
 理解することは難しいでしょう。
 一方的に求めるのではなく、
 自然に向きあって、その在りように添うこと。
 そのすべを学ぶ場こそが、ここ園芸師ギルド。
 そして、自然と人との橋渡しをする者こそが、
 ここに集う園芸師たちなのですよ。」
(キャンプ・クラウドトップ)
バジール
「Nikuqさんではないですか!
 おかげ様で、こうして変わらず園芸師として働けています。
 まだ、難題も数多くありますが、
 この浮島を、恵み豊かな土地にしてみせますよ!
 もちろん、この地の自然と共存しながら。」
(アートボルグ砦群)
ロアトゥロアン
「バジールから、手紙で事情は伺いました。
 彼を救ってくださり、ありがとうございます!
 あなたが浮島にもたらした知識や作物は、
 彼に、とても大きなものをもたらしたようです。
 今までよりも熱烈に、浮島の開拓に励んでいるようですよ。」
  園芸師ギルドの野菜:園芸師ギルドで栽培されていたギサールの野菜
  マルティノーの書状:マルティノーが2種の野菜を比較した結果を記した書状