(大迷宮バハムート:侵攻編4)

(大迷宮バハムート:侵攻編4)


(ラグナロク級三番艦:作戦室 地下6329ヤルム)
アリゼー
「あ、あれは・・・・・・ダラガブ!?
 そんな・・・・・・ありえない! この場所はいったい・・・・・・!?」
ネール・デウス・ダーナス
「よもや忘れてはいまい・・・・・・ここは墓場だ。
 その方に討たれた、ネール・ヴァン・ダーナスの墓場。
 ・・・・・・我が計劃に呑まれた弱者の墓場。
 神域に踏み入りし、愚かな「けだもの」の墓場であるッ!」
アリゼー
「まずい・・・・・・ッ!」
ネール・デウス・ダーナス
「あの時、エーテルと散った我が身は、
 「彼の御方」の御手により、時世に新生を果たしたのだ。
 そして・・・・・・神は、深淵で仰せになった。
 ヒトには敗北を! ヒトには絶望を!
 あの終焉を、いまひとたび再演せよとッ!」
アリゼー
「・・・・・・まさか、蛮神「バハムート」の力を得たというの!?
 そんな・・・・・・嘘でしょ・・・・・・。」
ネール・デウス・ダーナス
「嗚呼・・・・・・神よッ!
 このネールめに貴方様の役をくださるとは、恐悦至極!
 必ずや素晴らしき饗宴といたしましょう!
 さあ・・・・・・「けだもの」よ、牙を剥け!
 真の第七霊災の幕開けであるッ!」
アリゼー
「そうか・・・・・・。
 ・・・・・・あなたは、とっくに「死んでいた」のね。
 あなたは肉体を失い、エーテルとなった。
 でも、そのエーテルは何らかの理由でバハムートに囚われ、
 「エーテル体」として「生かされて」いた・・・・・・。
 ・・・・・・でも、もう終わり。
 あなたの神は、あなたを見放したのよ。」
ネール・デウス・ダーナス
「神だと・・・・・・?
 違う・・・・・・余が信ずるのは、己の力のみ・・・・・・。
 ましてや、蛮神にすがるなど、余のすることか!」
ネール・ヴァン・ダーナス
「余は・・・・・・ガレマール帝国第VII軍団長、
 ネール・ヴァン・ダーナスぞ・・・・・・。
 嗚呼・・・・・・なるほど・・・・・・。
 余は知らぬ間に魅入られていたのだな。
 ダラガブに封じられし、古の蛮神「バハムート」に・・・・・・。」
アリゼー
「あなた、まさか正気が!?
 蛮神「バハムート」の支配が解けたの・・・・・・!?
 そう・・・・・・もうテンパードにしておく理由がないのね・・・・・・。
 今度こそ、エーテル界へと還るから・・・・・・。」
ネール・ヴァン・ダーナス
「ふふ・・・・・・皮肉ではないか。
 偉大なるアラグの遺産で、不浄な蛮神を滅さんとした余が、
 当の蛮神に利用されようとは・・・・・・。
 しかし、それがすべてだと思わぬことだ、小娘。
 メテオ計劃を進めたのは、まごうことなき余の意志である。
 所詮は、余も俗物であったということか・・・・・・。
 挙句に死まで奪われて・・・・・・まこと滑稽な話よ・・・・・・。」
アリゼー
「・・・・・・私たちは、第七霊災の真実を探しているの。
 答えて・・・・・・あのときルイゾワお祖父様に・・・・・・
 世界に何があったの?」
ネール・ヴァン・ダーナス
「ほう、賢人ルイゾワの孫娘であったか。
 ふふ・・・・・・かように無情な宿命があろうとはな。
 小娘よ、知りたければ進め・・・・・・。
 その方の欲する真実は、大迷宮の果てにある。
 だが、それは絶望へ至る道・・・・・・真実こそが、残酷なのだ。」
アリゼー
「どういうこと・・・・・・?
 蛮神「バハムート」の復活を阻止すれば
 お祖父様も助かる・・・・・・そうではないの!?」
ネール・ヴァン・ダーナス
「・・・・・・覚悟せよ。
 志が挫ければ進むにあたわず、力なくば生きるにあたわず・・・・・・
 先を拓くは、ただ、穢れなき強さのみ。
 弱き者は悲嘆に暮れ、涙に濡れるほかあるまい。
 かつて・・・・・・弱き少女であった余が、そうであったように・・・・・・。」
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「・・・・・・滅せよ、堕ちた凶鳥。
 まったくもって期待はずれよ。」
ネール・ヴァン・ダーナス
「ああ・・・・・・余の赤き月・・・・・・余の力・・・・・・・・・・・・。
 なんて・・・・・・・・・・・・眩しい・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
アリゼー
「ネールを消した者の、あの声・・・・・・。
 ・・・・・・いいえ、まさかね。
 ・・・・・・このまま拘束艦を止めに行きましょう。
 大丈夫・・・・・・拘束艦をすべて止めれば、お祖父様を救えるわ。
 ええ、きっとよ・・・・・・。」
アリゼー
「思ったより、蛮神「バハムート」の再生が進んでる・・・・・・。
 早く、この拘束艦を停止させましょう。
 この拘束艦の制御装置・・・・・・。
 うん、様子は違うけど、仕組みはラノシアの拘束艦と同じね。
 ・・・・・・私が止めるわ。
 ・・・・・・Niuniu、実はね。
 ネールが、蛮神「バハムート」の力を纏ったとき、
 私、あなたでも勝てないかもしれないと思ったの。
 相手は蛮神本体じゃないし、あなたが強いのも知ってる。
 でも蛮神「バハムート」は、
 お祖父様ですら命を懸けて戦った強敵だから・・・・・・。
 それでも、こうしてここまで来られた。
 ・・・・・・人は強いのね。
 そして、とても尊い可能性を持っている。
 お祖父様が守りたかったものは、きっとこれなんだわ。
 私にも・・・・・・少しだけ、わかったような気がする。
 さあ、地上へ戻りましょう。
 ウリエンジェに報告して、状況を整理しないと!
 お、お祖父様・・・・・・本当に・・・・・・!?
 ・・・・・・でも・・・・・・なぜ・・・・・・。」
ルイゾワ
「ここまでじゃ、アリゼー。
 これ以上、拘束艦に干渉することは許されん。」
アリゼー
「な、何を言っているのです・・・・・・?
 蛮神「バハムート」の復活阻止には、
 拘束艦を停止しないと・・・・・・!」
ルイゾワ
「・・・・・・聞けぬというのであれば、ここで始末するまでじゃ。」
アリゼー
「ねえ、本当に・・・・・・本当に、お祖父様なの・・・・・・?
 どうして・・・・・・こんなこと・・・・・・!?」
ルイゾワ
「愚かな孫娘よ・・・・・・。
 ・・・・・・このような持たざる者すら退けられんとは。
 凶鳥も語るに落ちるな。
 覚えておくがよい。
 すべては大いなる意志がため・・・・・・。
 我が神「バハムート」こそが絶対であると!
 ・・・・・・慈悲だ、去れ。
 再び、この地に踏み入るようであれば、
 次はおぬしとて容赦はせん。」
アリゼー
「あの光・・・・・・ネールと同じ・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・ならば、お祖父様はもう・・・・・・。
 ・・・・・・お祖父様はもういないわ。
 あれは、お祖父様を穢すただの幻影・・・・・・。
 だったら私は、全力であいつを叩き潰す!
 ・・・・・・そして、お祖父様の魂を、
 バハムートの支配から解放してみせる・・・・・・ッ!
 蛮神「バハムート」・・・・・・
 私の愛するお祖父様を取り込んだお前を、絶対に許さない!
 ・・・・・・絶対に、絶対にッ!」