守護天節/旅芸人一座の新たな演目

守護天節/旅芸人一座の新たな演目



旅芸人一座の新たな演目


徳の高い行いと清き心によって、十二神の聖人に列せられた守護天たち。
その善行を記念した「守護天節」の季節がやってきた。

「守護天節」には、「日暮れ前に家に帰り、魔物が入り込まぬよう固く門扉を閉じる」という習慣があった。
それは、この季節、聖人たちが十二神によって天上の宮殿に招かれ、夜ごと宴に興じるという伝承によるもの。
聖人が居なくなった地上では、「守護天節」の夜に聖人の加護が弱まり、魔物たちが跋扈すると信じられていたのだ。

だが、そんな言い習わしも過去の話。
冒険者の活躍によって魔物の脅威は遠ざけられ、夜であろうと都市の平和が揺らぐことはない。
かつて恐怖の代名詞であった「守護天節」の夜は、宴に興じる聖人よろしく、大いに騒ぎ楽しむ祭りへと様変わりした。

そんな祭りを盛り上げるのが、「コンチネンタル・サーカス」なる旅芸人の一座だ。
大陸を横断して各地で公演を続けているという彼らは、魔物に扮することで「守護天節」の習慣を現代に伝えるとともに、人々を楽し
ませている。

その「コンチネンタル・サーカス」は、今回の「守護天節」に出し物として、ウルダハのナル回廊で「仮装行列」の開催を予定してい
る。
取材によれば、参加者は一座の者たちと同じように魔物に扮し、「守護天節」の夜に現れるという伝説のカボチャお化け「パンプキン
ヘッドの魔人」に扮した一座の女性に率いられ、エメラルドアベニューを練り歩くのだという。

エメラルドアベニューを大々的に用いる話題性に加え、多くの冒険者にも参加協力を仰ぐ予定で、主催側は相当数の来場者を見込んで
いる。
この「仮装行列」に経済効果があるのは間違いなく、祭りの出し物として興業関係者のみならず、経済面からも注目する価値があるの
ではないだろうか。

「コンチネンタル・サーカス」による「仮装行列」は、「守護天節」の期間中、定期的に行われるとのことなので、家族そろって見物
に出かけるのもよいだろう。
なお、年頃の娘を持つ筆者としては、親子関係を円滑にするためにも参加するつもりである。

論説委員:ハバク・アルバク


添付ファイル