【おはなし・SS】映画あらすじ的なもの

クリスマスイブ、親族皆で集まるクリスマスパーティに参加する主人公のリナ
最愛の祖父アルバートと久々の再会を喜ぶ。アルバートは天涯孤独の身から努力をし成功を納め、このような大家族に囲まれるに至った、リナの尊敬する人物でもある。リナは彼に、まだ幼い娘のジュリアを紹介する。ジュリアは、はじめて会うそう祖父に「じぃじはいましあわせ?」と訊ねる。
満面の笑みで肯定の言葉を口にしようとしたアルバート、その表情が一瞬こわばるのをリナは目撃していた。
次の日、クリスマスの早朝。アルバートは何者かに惨殺された姿で発見される。パニックになる家族達。
よりにもよって外は吹雪、完全に閉じ込められた屋敷の中で正体不明(ウンノウン)の殺人鬼による凶行が繰り返される。
次々に人が殺され、疑い合い狂気にかられていく人々。そんな中でもリナは夫のバクと共に殺人鬼と狂った人々から、娘を守ろうと奮戦する。
そして、身を隠した暖炉の裏に隠し部屋を見つける。そこにはふるめかしくおどろおどろしい呪具の数々。その中で二人は、比較的新しい手帳を手にする。
それはハンスと言う男の日記で、数十年前に今と同じ惨劇が起こっていたことが綴られていた。
最期のページには、ハンスの決意と彼の最愛の息子の名が記されていた。
息子の名はアルバート…。
そして、自分達がすべきことを悟った二人は、現れた異形の殺人鬼に言った。
「自分達は殺しても構わない、ただまだ幼い娘は、幸せな未来のある娘だけは殺さないで欲しい」と。
殺人鬼は、その言葉を理解したのか、二人を殺し最期の生き残りのジュリアだけを遺し消えていった・・・。

それから、数十年の時がたち、ジュリアはすっかり年老いたが、家族に囲まれ穏やかな日を送っていた。
今夜は、クリスマスイブ。
パーティに集まった家族達、その中で末の孫娘ツァールが訊ねる。
「おばあちゃん、いましあわせ?」
…その言葉に、彼女は全てを悟るのだった。

(幼女だけ救われて後はすくわれないはなし)

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最終更新:2014年12月31日 23:01