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【おはなし・SS】あるかんしょうしゃ

それは虚無の掃き溜めであり 燃え殻であり 消しカスであり 無意味の沈殿物
わたしはわたしの愛しいものをそれにのまれないように
宙空を足がかりに 箱に詰め込み まもろうとした
しかしそれこそ無理な話
わたしはその終わりのない淵を 奥底を覗き込む
それは足元にあるばかりでなく 常にすぐ近くに
わたしを包む 取巻くすべてが すでに
そうしてようやくきがつく
わたしのあしもとにのびるかげに
ああ、わたしはにんぎょう
宙空に浮かぶことなどとても無理なこと
それはただの遊びか あるいは

――あるかんしょうしゃ