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【おはなし・SS】月に住まうもの


月にはうさぎが住んでいる。
というのは有名な話で、皆様ご存知のことかと思いますが。
彼女たちの他にも、月に住まうものがございまして。
それは彼女たちと同じく、いや、それ以上に私達の身近にいる動物なのです。
一体その動物はなにか?

そもそも、この地球に住まううさぎは、月のうさぎの子孫でして。
まだ月と地球が近かった頃に、地球に降りてきたうさぎ達がそれでございます。
長らく地球で暮らす間に月が遠のき、帰るに帰れなくなったのです。
月を懐かしみ、何とか戻れやしないかと。
うさぎ達がぴょんと跳ねるようになったのは、それからでございました。

さて話は戻りまして、月に住まう動物の話でございます。
彼らもまた、うさぎ達と同じように地球にやってきて。
月へと帰れなくなり、ぴょんと跳ねるようになった動物でありますが。
うさぎよりも身近で、ぴょんと跳ねる動物。
おわかりになった方もいらっしゃいますかね?

そう、かえる。
帰るじゃございません。
げこげこと鳴いては、月に帰れぬかえるでございます。

うさぎが月に住まうのは、月の模様に浮かび見えるが、かえるはどこにも見えないじゃあないか。
そうおっしゃる方もいるのでしょう。それはごもっともな御意見で。
しかし彼らかえる達は、月の暗い見えない部分にひっそりと暮らしているのでございます。

ひっそりと、とは間違った表現でありました。
彼らかえる達は光を喰らい、暗い部分を増やし、住まう場所広げようとしております。
だけども、それを光に住まう彼女たちうさぎ達が黙って許すわけもなく。
追ったり追われたりの争いを、日夜繰り返しているのでございます。

何を隠そうそれが、月の満ち欠けの原因でございます。