「くもひつじのおはなし」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

くもひつじのおはなし」(2014/04/12 (土) 20:31:06) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*【おはなし・短編】くもひつじのおはなし むかしむかしあるところに、かわったひつじがいました。 ほかのひつじたちは、みんなひつじからうまれるものでしたが。 そのひつじは、じめんからうまれたものでした。 ひつじからうまれたひつじは、くさをたべて、ねむって、おきてはおおきくなります。 じめんからうまれたひつじも、くさをたべて、ねむって、おきてはおおきくなります。 しかし、じめんからうまれたひつじはほかのひつじたちより、ちいさいからだでした。 というのも、じめんからうまれたひつじは、うまれたときにはずれる「へそのお」がまだつながったままだったのです。 ひつじからうまれたひつじは、かあさんひつじからうまれれば、ひとりでいきれるように「へそのお」ははずれます。 だけども、じめんからうまれたひつじのかあさんであるじめんは、ひつじをはなしてはくれませんでした。 じめんにつながれたひつじは、ひとりでとおくにいくことができません。 あのやまのあおいはっぱも、あのおかのみどりのくさも、たべにいくことはできないのでした。 ひつじからうまれたひつじたちは、みんなでいっしょにあちらのやまにいったりこちらのかわにいったりします。 だけども、じめんからうまれたひつじはいつもおなじところでひとりぼっちでした。 あるひつじはふしぎそうにたずねます。 「どうしてぼくらいっしょにやまにあそびにいかないの?」 じめんからうまれたひつじは、かなしそうにこたえます。 「いきたくても、ここからうごけないんだ」 あるひつじはあわれんではなします。 「あのおかのくさをひとつもってきたよ、いつかいけたらいいのにね」 じめんからうまれたひつじは、なみだながらにこたえます。 「ありがとう、ぼくもいつかいってみたいな」 あるひつじはいじわるでこういいます。 「むこうかわはきらきらきれいでみずもおいしいのにきみはいけないんだね」 じめんからうまれたひつじは、なきながらこたえます。 「ぼくもじゆうにあちこちをみてまわりたいのに」 それをきいたかみさまは、じめんからうまれたひつじをかわいそうにおもいました。 そこでかみさまは、ひとつおおきくいきをふきかけると。 それはそれはつよいかぜとなって、じめんからうまれたひつじをふきとばしました。 ふきとばされたしょうげきで、じめんとつながる「へそのお」はついにはずれました。 それだけではなく、じめんからうまれたひつじは、ぐんぐんとそらたかくまでとびあがりました。 そらからみるせかいはひろく、いままでいきたかったあのやまもあのおかもちいさくみえます。 ひつじからうまれたひつじたちもいったことのないばしょさえみえるようです。 「せかいはこんなにひろかったんだ」 じめんからうまれたひつじはおおよろこびです。 じめんからうまれたひつじは、そらとぶくものひつじになり、いまもせかいじゅうをとびまわっているのでした。 めでたしめでたし
*【おはなし・短編】くもひつじのおはなし むかしむかしあるところに、かわったひつじがいました。 ほかのひつじたちは、みんなひつじからうまれるものでしたが。 そのひつじは、じめんからうまれたものでした。 ひつじからうまれたひつじは、くさをたべて、ねむって、おきてはおおきくなります。 じめんからうまれたひつじも、くさをたべて、ねむって、おきてはおおきくなります。 しかし、じめんからうまれたひつじはほかのひつじたちより、ちいさいからだでした。 というのも、じめんからうまれたひつじは、うまれたときにはずれる「へそのお」がまだつながったままだったのです。 ひつじからうまれたひつじは、かあさんひつじからうまれれば、ひとりでいきれるように「へそのお」ははずれます。 だけども、じめんからうまれたひつじのかあさんであるじめんは、ひつじをはなしてはくれませんでした。 じめんにつながれたひつじは、ひとりでとおくにいくことができません。 あのやまのあおいはっぱも、あのおかのみどりのくさも、たべにいくことはできないのでした。 ひつじからうまれたひつじたちは、みんなでいっしょにあちらのやまにいったりこちらのかわにいったりします。 だけども、じめんからうまれたひつじはいつもおなじところでひとりぼっちでした。 あるひつじはふしぎそうにたずねます。 「どうしてぼくらといっしょにやまにあそびにいかないの?」 じめんからうまれたひつじは、かなしそうにこたえます。 「いきたくても、ここからうごけないんだ」 あるひつじはあわれんではなします。 「あのおかのくさをひとつもってきたよ、いつかいけたらいいのにね」 じめんからうまれたひつじは、なみだながらにこたえます。 「ありがとう、ぼくもいつかいってみたいな」 あるひつじはいじわるでこういいます。 「むこうかわはきらきらきれいでみずもおいしいのにきみはいけないんだね」 じめんからうまれたひつじは、なきながらこたえます。 「ぼくもじゆうにあちこちをみてまわりたいのに」 それをきいたかみさまは、じめんからうまれたひつじをかわいそうにおもいました。 そこでかみさまは、ひとつおおきくいきをふきかけると。 それはそれはつよいかぜとなって、じめんからうまれたひつじをふきとばしました。 ふきとばされたしょうげきで、じめんとつながる「へそのお」はついにはずれました。 それだけではなく、じめんからうまれたひつじは、ぐんぐんとそらたかくまでとびあがりました。 そらからみるせかいはひろく、いままでいきたかったあのやまもあのおかもちいさくみえます。 ひつじからうまれたひつじたちもいったことのないばしょさえみえるようです。 「せかいはこんなにひろかったんだ」 じめんからうまれたひつじはおおよろこびです。 じめんからうまれたひつじは、そらとぶくものひつじになり、いまもせかいじゅうをとびまわっているのでした。 めでたしめでたし

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: