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「あんたらもしっかり芝居するんだよ!」
 ベリ工の校門前で福田が中西、田村、勝田の3人を引き連れ
 気合を入れなおしているその時だった
「スマ高がウチらの学校の前で何やってるんだい?」
 4人が振り向くと鞄を肩にまわして威風堂々とこちらを睨みつける
 まさにヤンキーの本職の方が立っていた 雅だ!!
 中西達3人は同時に助けを求めるように福田に視線を向ける
 そして3人の心はつながる
(ついてくるんじゃなかった…)と

視線のその先には背中を丸めて小刻みにずっと震えている福田がいた
「お、おはにょんございます…」
 借りてきた猫が悲しそうに泣くあの泣き声のように挨拶をする
「あら?花音じゃないの」
「そうです… 私がかにょんです…」
 このままではらちがあかないと意を決して中西が説明を始めた
「今度、文化祭を合同でするので御挨拶に伺った次第でして…

「な~んだ そういうこと わざわざありがとね♪
 ここじゃなんだし、さあ中に入ってゆっくりしていってね」
 キビスを返して逃げようとする福田の短い首根っこを3人で引っ張り
 なんとかベリ工メンバーがタムロする教室まで4人はたどり着いた
 ガラガラガラッ
「キャプテ~ン! スマ高の子達が文化祭の事で挨拶に来てくれたよ~」
「えっ 嬉しいなぁ~♪ おぱょ~♪」
 椅子に座る清水を囲むように嗣永、熊井、菅谷も机の上に座っている
 ベリ工って見た目は怖いけど何て気さくなんだろうと3人が感激している横で
 福田はすでに熊井にセンターにあわせてスイッチをオンしていた

見るに見かねて田村が福田の腕をグイと引っ張る
「姐さん! 作戦どおりに演りますよ!!」
「わ、わかってるわよ 皆も手はずどおりうまく演りなさいよ」
 スマ高4人は各自、行動を始めた
 雅に泣きついて相談する中西
「グスンッ スマ高は今、立場が無くて… 一緒にモー商を攻めて頂けませんか?」
 嗣永をけしかける田村
「嗣永さん! モー商が最近調子乗ってないっすかぁ 一緒にヤッちゃいましょうよ!」
 友達作りに励む勝田
「清水さんのも菅谷さんのも制服どこの店で改造したんですか? 今度連れてって下さい」
 福田
「熊井さんマジ天使!! 愛してます!!」

約1名うまく演れなかった者もいたが、なんとか話は順調に進み始めた
「キャプテン! モー商もキュー学も調子に乗ってるみたいだしベリ工の力をここらで
 見せつけてやりましょうよ!!」
「なっちゃん… グスンッ」
「そうよ佐紀ちゃん!」
「ももち… 私、嬉しいよ…」
 熊井と菅谷も清水の涙に深く頷いて気持ちは固まったようだ
 だが福田の思惑とは別の場所で黒い渦が巻かれていた
(うふっ♪ 花音ちゃんたら まだまだ可愛いわね)
皆に気付かれないように一瞬、嗣永がほくそ笑んだ
(演技なんてバレバレよ♪ まあいいわ精一杯利用させてもらって
私が全部おいしいところを頂いちゃましょ♪)
ベリ工随一の策士である嗣永もまた野心を秘かに燃やしていた
その時である
ピコーン!
勝田が殺気を感じて急に大きな声で叫んだ
「嗣永さん! 危ない!!!」
バ-ン!!
 勝田の声もむなしく廊下側の窓の隙間より飛んできた物体は
 嗣永の顔面を真っ白に染めた
「キャッ! 何なのよこれ!! 黒板消し??」
「あんたら何してるの待ちなさい!!」
 廊下よりベリ工の茉麻の怒鳴り声が響いてきた

ガラガラガラッ! 
顔を拭い怒りに燃え廊下に飛び出す嗣永
すると足元に光る物が
「何これ… イヤリング? まさか…」
「ハアッハアッ… ももちゴメンね逃げられちゃったわ」
 茉麻が息を切らして戻って来た
「顔は見れなかったけど3人組みであの制服は…」
「すーちゃん! 言わなくても知ってるわ J農の奴ら!!」
「ハアッハアッ… うん でも何で分かったの?」

嗣永が知っているのも当然であった
何故ならJ農が宮崎を頭としてまとまる際に手を貸していたからだ
(フン!宮崎を頭にすれば大人しくて利用しやすいと思ってたけど
 どうやら下の子達は元気が良いようね!)
(それに宮崎もモー商の飯窪と接触してるようだし案外したたかもね)
(まあいいわコソコソ遊んでなさい♪ まずはモー商よ あれ?そういえば…)
「ちょっと梨沙子! ちいちゃんは?」
「たぶんまたサボりでしょ」
「もう! モー商攻める際は必ず連れてきなさいよ!」


各陣営の思惑が交錯する中、ついに戦いの火蓋が切られるその日
「にゃ~ん」
「どうしたのぉ~?セーラ~♪ さゆみの事心配してくれてるの? うふっ♪」
「譜久村さん、今日道重さんはお休みですか?」
「あっ 飯窪さん 風邪で今日は寝込んでいるみたい」
「そうですか… やっぱりまだ道重さんがいないと不安ですね」
「そうね 何事もなければ良いんだけど…」
 モー商の真価が問われる騒音が外から聞こえてきていた
 

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