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波浪区某所のとんかつ屋『ハマカツ』はかつてないほどの賑わいを見せていた。
突如現れた団体客、その対応に厨房はてんてこ舞いだ。

「ちょっと!こんなに連れて来るならちゃんと予約入れてよもう!」

透き通るような色白の店員が客の1人、色黒でエキゾチックな美少女のスマ高生を怒鳴りつける

「ごめん憂佳ちゃん!ウチらこの界隈の大半のお店出入り禁止だからさ」

色黒美少女、スマ高総長和田彩花が店員に向かって手を合わせて頭を下げる
色白の店員は彼女を一瞥した後、ふぅ、と溜息をついて首を竦めた

「まぁいいけど。但し揉め事だけは絶っ対起こさないでね!・・・店長、一口ヒレ10皿追加!」

さっすが憂佳ちゃん、相変わらず優しいなぁ。和田彩花は席を立ちあがると大声で言い放った

「さぁ、じゃんじゃん食べて!今日は私のお詫びとして無制限奢りだから!」
「ちょっとあやちょ、焼肉ならともかくカツって・・・しかも戦争終わった後じゃん!」

福田花音は相変わらず不満げだが他のスマ高生達はそうでもない

「まぁまぁ、いいじゃないっスか。皆でこうやって同じ釜の飯を食べて結束を深めるのもいいもんっスよ・・・おっ!ツーベース!」

竹内朱莉は特にご機嫌である。愛する聖ちゃん:モー商との全面戦争を避けることが出来たのだ。
そして何といっても店のTV画面では巨人が勝っている

「タケちゃん、矢島呼んだのアンタでしょ!わかってるんだか・・・」
「福田さん、はいっ!」
「むぐっ、ごほっ!」

勝田里奈が神速で一口カツをうるさい福田の口に放り込んだ。
ステルスパンチ・・・いや、ステルスカツだ

「しっかしりなぷーがあんなに強ぇとは思わなかったぜ!やっぱスマ高最強だな!」

田村芽実も不本意な終戦を迎えたものの、思わぬ伏兵:勝田里奈の活躍には上機嫌な様子だ

「いやいや、私なんか全然・・・」
「そんなことねぇって!これからも一緒に頑張ってスマ高盛り上げようぜ!よーし皆でスマ高コールだ!スマ高最強!スマ高最強!」
「めいめいうるさい!かななんゴメンね~、蹴っ飛ばししちゃって。あや、はるなんの事になると夢中で・・・」
「気にせんといてください和田さん、香菜わかってますから。それになんやろ、今回皆でモー商とやり合って正直すごく楽しかったっていうか・・・」
「えーかななん全然喧嘩してないじゃーん!」
「確かに」
「ええっ!香菜はちゃんと旗を守って・・・」
「変な奴に取られてたけどね」

福田のツッコミで店内のスマ高生達から一斉に笑いが起こった。いつものスマ高のノリが戻ってきた瞬間だった。

「その変な奴、なかなかスジが良かったぜ。ああいうのが居るとは腐ってもモー商だな」
「サキチィーもお疲れ~、ゴメンね~巻き込んじゃって」
「いいって、どうせ暇だったし。それに久し振りに喧嘩できて楽しか・・・グスッ・・・」
「サキチィ―・・・」
「スマ高ってやっぱいいなぁ・・・戻りてぇなぁ・・・スマ高・・・」

ちょっと湿っぽくなった空気を、店員の声が切り裂いた

「はい一口カツ10皿お待ち~。これでもう材料ないからラストね!閉店までには食べきってよ~」
「おい憂佳、お前はいいのかよ!カツ屋のバイトなんかでいいのかよ!」

小川紗季が前田に絡む。しかしその手はあっさりと払い除けられた

「バイトなんかとは何よ!半端な学校行って喧嘩三昧の毎日よりまっとうな生き方でしょ!」
「お前は昔っからそうだ、喧嘩はすんな喧嘩は意味がない不良はクズだ・・・聖人君子様ぶってんじゃねーよ同じクズのくせに!」

バチーン!と小川の頬を前田が叩いた。そこからはもう滅茶苦茶である。伝説の天才と聖拳のバトルが始まってしまったのだ

「ちょっと憂佳ちゃん!サキチィ―!やめなよ・・・あやちょも止めて!」
「いやぁ、ああなったら憂佳ちゃん人の言う事聞かないよ?頑固だし・・・」
「あああっ!もうっ!タケちゃん!めいめい!りなぷー!かななん!2人を止めて!」

「「「「無理ですっ!まだ死にたくありません!」」」」

ドカーン!バキッ!バターン!
乱れ飛ぶ机椅子、乱れ飛ぶ一口カツ、おろおろする店主、逃げ惑うスマ高生達・・・

大混乱の中、全く同時のタイミングで4つの音が鳴り響いた

ストライクッ!、ピコーン、まいどー!、シャッキーン!

「「「「んっ?」」」」

2年の4人が同時に携帯を取り出す。
それは、メールの着信音であった。

「何やコレ・・・」
「あれ?タケちゃんにも届いてる?」
「・・・」
「おっ、なんか面白そうじゃんこれ!」

メールの文面を読んでわいわい話す2年の中で、竹内朱莉だけが眉間に皺を寄せる

(これは・・・またマズいことに・・・って!?おいっ!?)

カキーン!ちょっと目を離した隙に・・・サヨナラホームラン、何てこったい!!!

竹内朱莉は新たなる悩みと巨人の逆転負けのショックで頭を抱え込んで一人悶絶した

あ、『聖拳』と『天才』のバトルの結末は本編には全く関わりがないのでいつかの機会に