ハーメルン にも掲載
三眼魔闘記 ~サンガンマトウキ~
まだ人類が未熟で、なおかつ魔族と呼ばれる悪魔が生き残っていた時代。
人類は神に力を借り、魔族の進攻にたえながら暮らしていた。
「神より与えられし三つの眼。緋・蒼・紫。それぞれに属性が・・・・」
(めんどくせ)
こんな初歩的なことくらい、5歳の時からしってるわ。
緋が攻撃。常人では発動できない剣技を操る。
蒼が神聖術。自分の仕えている神の力が使える。
紫が魔術。契約した悪魔の力が使える。
(ほら、完璧だろ。)
校長も授業をするって方針はいいと思うが
その校長が世界基礎知識しか教えてくれない。
♪キーンコーンカーンコン♪
よしっゃ授業終了。
「それではお疲れさまでした。」
「アランくん、放課後校長室に来てください。」
げっ、またかよ。何もしてないけどな・・・
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見てのとおり俺は今、学校にいる。
中等学校3年、あと1ヶ月で卒業だ。
校長からは前から目をつけられていて、何度か校長室に呼ばれたこともあった。
もちろん、悪い理由で・・・
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俺は荷物をまとめて帰ろうとし、校長室に行く用事を思い出してあわてて向かった。
コンコン
「失礼しまーす」
何の用だろうか。
いつもここに来ると緊張するんだよな・・・と思いながら、ふかふかソファに座った。
校長は机から封筒を持ってきた。
「早速だが本題に入るぞ。今朝な、君宛に緋眼騎士団の方から招待状が届いた。」
!!! あの「レッドアイズナイツ」から招待状!!!???
「この前審査員が学校に来てね、君の目と、その身体能力を評価してくれた。」
そういえばいたな。知らないおっさん。
「どうかね、入団するのかは君しだいだが。まぁ一度親と話し合ってみなさい。報告を待っています。」
どうする・・・
俺にはまだ学校の誰にも言ってない秘密があるんだ・・・
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ひとまず家に帰った俺は、母に招待状を見せた。
「レッドアイズナイツ?何だっけそれ?」
「常識だろこんなの!緋眼を持つ超人騎士たちが集まった騎士団だよ!」
「あぁ~。年って怖いわね。」
「でもあんた、あの事は言ったの?」
「まだなんだ。」
説明するとだな。
俺は祖先が悪魔と交わっていて、少しばかり魔族の血が混じっている。
魔族の血は体の一部に集まり、その部分を悪魔化する。
ちなみに俺は目に集まった。
悪魔の赤い魔眼。
そう、俺は本物の緋眼ではなく、魔眼としての緋眼なのだ。
といっても、代を重ねるにつれ薄くなっていった魔族の血は、悪魔化する力も弱まっていった。
俺の目はもう魔眼ではなく、ただの赤い目。
だから見ただけで物を燃やしたりする能力はない。
というわけで、緋眼騎士団には入れないのだ。
だが、騎士団に入らないと周りからも国からも変な目で見られてしまう
どうするか・・・・
決断はまだくだせていない
滅多なことではこの招待を断る人はいないんだが
「できないもんはできないもんなぁ・・・」
卒業式までには受諾、もしくは辞退を決めなければならない
そして今日が卒業式なのである。
校長には
「式終わったらいいます」
って言っておいた。
━━━━やべーよどーするよ。
みんなとの別れを惜しむひまなんてねーよ
俺が真剣に悩んでいるのに、他の皆は泣きまくっている。
そんな時、大きな地響きが・・・・・
「地震・・・?」
いや、違った。
いきなり式場の壁が粉々に砕けた。
そして中に入ってきた何か。
あれは・・・・
━悪魔だ。
最終更新:2013年10月27日 21:41