5スレ目>>547~>>555

547 名前: ◆Nb6gZWlAdvRp[saga sage] 投稿日:2013/08/08(木) 00:14:32.94 ID:zJ3daSMTo [2/11]
拓海「無事かー」

炎P「あ、姉御だ!」

電気P「そろそろ俺たちを連れて行ってくれる番ですよね!」

氷P「いい加減ここにカンヅメにされるのは嫌なんですよ!」

拓海「いい歳した野郎共が情けねえこと言ってるんじゃねえよ」

美世「少ないですけど、今回も食料品を持ってきましたー」

DrP「何度もすみません」

子供達「今日もウサミン星のお話してー」
「遊んでー」
「お日さまが射さないからお花の元気が無いの……」

菜々「いいですよー、今日は……って痛い、痛い! お話か遊ぶか片方にしてくださいー!」

夕美「あ、本当ね……じゃあ、お姉ちゃんと一緒にお花に元気を分けてあげよっか」

合流を果たした後、拓海たちは病院を拠点として生存者の救出と物資の配送を繰り返していた。
病院から運び出せない患者が居る為全員を連れ出す訳にはいかないのが心苦しいが、ここにいる人々と触れ合う時間が活力を生む。


548 名前: ◆Nb6gZWlAdvRp[saga sage] 投稿日:2013/08/08(木) 00:15:02.36 ID:zJ3daSMTo [3/11]
美世「ネネちゃん大丈夫? 無理してない?」

ネネ「はい、雨と檻のおかげで休憩出来てますから大丈夫ですよ」

拓海「取り急ぎ連れ出さなきゃならん奴は大体送り終えたし、そろそろ解決に向けて動くからな、今回は救出無しだ。
分かったら黙れボンクラ共」

氷P「ボンクラは酷い!」

炎P「言い返せないけど! 言い返せないけど!」

電気P「見返してやる! イブさん、稽古を!」

イブ「はいはーい、じゃあまず雷に慣れてもらいますー♪」

電気P「え、ちょ、まっあばばばば」

炎P「電気P-!!」

氷P「無茶しやがって……」

拓海「そういうわけだし、美世は今回待機でいいだろ?」

美世「いやー、ついてくよ。ずっと隠れてて連絡取れてない生存者とか居るかもしれないでしょ。
誰か怪我しても撤退楽になるし」

拓海「お前が怪我すんなよ?」

美世「一番怪我する人が何言ってんの」

拓海「アタシはいいんだよ、そういう役回りなんだから」

菜々「も、もう出発しますから! 続きは次回に……離してぇー!」

夕美「これできっとお花も元気になるから。また会いに来るからいい子にしててね」

子供達「やだー!」
「もっと遊んで!」
「うん、いい子にしてる! お姉ちゃん、またね!」

ネネ「皆さん、お怪我などなさらないよう気を付けてくださいね」

549 名前: ◆Nb6gZWlAdvRp[saga sage] 投稿日:2013/08/08(木) 00:15:33.63 ID:zJ3daSMTo [4/11]
―――――――――――――

病院を出たカミカゼたちは攻略マップを頼りに街を進む。

菜々「それにしても……」

菜々がかわしたカースへカミカゼがカウンター気味に拳をぶち込む。

カミカゼ「どうした?」

カミカゼに迫るカースをシールドが阻む。

菜々「すっかり元に戻っちゃいましたね」

怯んだカースを蹴り飛ばす。

カミカゼ「あー、合流して気が緩んじまったかな」

挟撃を仕掛けたカース達が蔦に絡めとられる。

夕美「じゃあもう一回別行動とってみる?」

身動きを封じられたカースに各々止めを刺す。

カミカゼ「変身の度にか? やってらんねえって」

車を守りながらの行軍も、合流してからは雑談交じりにこなせる。
わざわざ手間とリスクを負って烈風となる必要はなかった。

美世「次の交差点右ねー」

美世の指示で先行してカースを駆除し道を確保する。
律儀に左車線を走る美世が曲がるのを待っていると――ドゴッ!――と衝撃音が響き、車が横滑りして交差点を通り過ぎていった。

550 名前: ◆Nb6gZWlAdvRp[saga sage] 投稿日:2013/08/08(木) 00:16:06.20 ID:zJ3daSMTo [5/11]
三人「「「美世(ちゃん、さん)!?」」」

駆け戻って確認すると、車は電柱にぶつかって停止していた。
僅かにへこんでしまったドアを強引に開けて美世の様子を伺うと、幸いにも外傷は額に切り傷が見える程度だった。
そして美世がいた方を見ると……そこには赤いオーラを放つ少女が居た。

立ち上るオーラは時折一所に纏まると結実して核となり、カースを生む。
しかし生まれ出でたカースの体は雨によって直ちに溶け流され、露出した核は少女によって踏み砕かれる。
カミカゼは少女に近寄ると、掴み掛からんばかりの勢いで問いかける。

カミカゼ「テメェがやったのか!?」

??「……コロス」

少女は問いに答えず、乱雑に腕を振るう。

カミカゼ「ぐ、が!?」

その一撃を受けて、カミカゼは吹き飛ばされた。
吹き飛んだ先にあったガードレールが大きくひしゃげる。

菜々「拓海さん!」

カミカゼ「来るな……」

カミカゼは、加勢しようとした二人を制止する。

551 名前: ◆Nb6gZWlAdvRp[saga sage] 投稿日:2013/08/08(木) 00:16:37.86 ID:zJ3daSMTo [6/11]
カミカゼ「お前らがこいつの攻撃を食らったらひとたまりもねえ。アタシが相手するから援護に徹してくれ」

立ち上がり、二人に背を向けて少女に向かう。
少女は自分の周りに湧くカースを相手にして、こちらのことは眼中にないようだ。

夕美「一人じゃ無茶よ!」

菜々「それに、今なら逃げれるんじゃ……」

カミカゼ「……泣いてたんだよ」

菜々「はい?」

カミカゼ「あいつ、殴りかかってくるとき確かに泣いてたんだよ。
今だって、雨で分かりにくいが涙流しながらカース殴ってやがる……
いつからああなってんのか知らねえけど、服だってボロボロのドロドロだ。

美世に手出しされてついカッとなっちまったけどよ、よく見りゃあいつもきっと被害者なんだ。
だったらヒーローとして、捨て置くわけにはいかないだろ」

夕美「怪我をした親友より怪我させた他人を気遣うの?」

カミカゼ「美世だって多少の怪我は覚悟の上でここにいるんだ。命に別状なさそうならヒーローとしての役目を優先しねえと、後で美世に文句言われちまう。
ただ、援護ついでに美世がこれ以上怪我しないよう守ってくれ」

夕美「……呆れるくらいに筋金入りのヒーローね。分かったわ、美世ちゃんは任せて」

菜々「傷一つ増やさせませんからね!」

カミカゼ「おう、任せた。……さて、待たせたな。今からお前の涙を止めてやる。
ただし、とびっきりの荒療治だから覚悟しろよ!」

552 名前: ◆Nb6gZWlAdvRp[saga sage] 投稿日:2013/08/08(木) 00:17:07.46 ID:zJ3daSMTo [7/11]
言い終えると同時に少女へと急接近する。
少女はカミカゼの接近に気付くと、カースの相手を中断し腕を水平に薙ぐ。
カミカゼは身をかがめて腕の下をくぐり、伸びあがる勢いで跳び膝蹴りを放つ。

??「コロス!」

少女は上体をそらして蹴りをかわし、脚を掴んで地に叩きつける。
アスファルトを割って生えた植物がクッションとなるが、それでも受けきれない衝撃に、肺の中の空気が吐き出される。

カミカゼ「か、はっ」

菜々「拓海さん! 危ない!」

菜々が放った射撃が少女の足元を穿つ。
バランスを崩し、追撃に放たれていた踵はカミカゼを外してアスファルトを砕く。
少女の脚を蹴って転ばせつつ、転がって距離を取り立ち上がる。

カミカゼ「悪い、助かった!」

夕美「いきなりやられかけてどうするの! しっかりして!」

カミカゼ「ああ耳にいてえ」

少女も立ち上がる。どうやら今のやり取りで完全にこちらを敵と認識したようだ、周囲に湧き始めたカースには目もくれずにカミカゼに向かってくる。
迎え撃つカミカゼは右拳を振りかぶると、何の変哲もない大振りなストレートを放つ。

菜々「言われたそばからそんな単純な攻撃を!?」

553 名前: ◆Nb6gZWlAdvRp[saga sage] 投稿日:2013/08/08(木) 00:17:44.75 ID:zJ3daSMTo [8/11]
少女は易々と拳を掴むと、カミカゼを引き倒そうと力を込める。
カミカゼはバランスを崩し、少女に後頭部を晒す形で倒れこんだかに見えたが――

??「コロ……ッ!?」

カミカゼはそこからさらに体を捻り、左肘が少女の頬に突き刺さった。
思わぬ衝撃に手を離し、たたらを踏む。
体勢を整えたカミカゼの拳が腹に入る。

??「グ、ウァ……」

少女の体がくの字に折れる。

カミカゼ「へっ、一丁あが、りィ!?」

カミカゼの腹に少女の頭がめり込んだ。

カミカゼ「やってくれるじゃねえか!」

拳鎚で少女の背を叩く。

??「コロス、コロスコロスゥ!」

すぐさま跳ね起きた少女はカミカゼの横面を蹴る。
カミカゼはかわさず蹴りを受けると、脛に拳を叩きこんだ。
そして続けざまに放った拳は少女の肩を捉えたが、少女は伸びきったカミカゼの肘を殴る。

――それからしばらく、ノーガードの殴り合いが続いた――

554 名前: ◆Nb6gZWlAdvRp[saga sage] 投稿日:2013/08/08(木) 00:18:12.53 ID:zJ3daSMTo [9/11]
少女は至る個所に青あざを作り、カミカゼの装甲は剥がれ回路が露出している。
双方とも肩で息をしているが、一向に倒れる気配は無い。
援護を任された二人は任を忘れ、息を呑んでその様子を見守る。

??「コ、ロ、ス……!」

勝負を決めに来た少女が渾身の蹴りを放つ。
大振りなそれは十全ならばともかく、疲弊したカミカゼがかわせるものではなかった。
蹴りがカミカゼのわき腹を抉るように喰いこみ、カミカゼの体が傾ぐ。

しかし、倒れない。

カミカゼ「……それで、全力か? じゃあ、次はアタシの番だな」

拳を握り、カミカゼが構える。

カミカゼ「歯ァ喰いしばれ!」

カミカゼが放った会心の一撃は、疲れ果ててなおその勢いを失わず、回避する間も与えずに少女の頬に入った。
少女は水平に吹き飛び、ビルを突きぬけてようやく止まる。
……流石に意識を失ったようだ、立ち上がる気配は無かった。

カミカゼ「さぁて……病院戻るか……」

カミカゼもその場に崩れ落ち、菜々と夕美は慌てて倒れた二人に駆け寄った。


――次回予告はお休みします――

555 名前: ◆Nb6gZWlAdvRp[saga sage] 投稿日:2013/08/08(木) 00:20:15.83 ID:zJ3daSMTo [10/11]
しゅーりょー
バトル書けねぇー

イベント情報
・有香は しょうきに もどった ?
・カミカゼ中破、病院にて修理

 

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最終更新:2019年04月27日 19:45