5スレ目>>513~>>519

513 名前: ◆hCBYv06tno[saga] 投稿日:2013/08/07(水) 20:25:45.86 ID:A+OuWZ+hO [4/12]
満月が浮かぶ静かな夜。

日が出てる時は、子供達が元気に遊ぶ賑やかな公園も、夜になれば人気もない場所へと変貌する。

月明りと街灯に照らされ、遊具も不気味に輝いていた。

そんな公園のとある一角。

突然、空間が歪み始め、そこに宇宙船らしきモノが突然姿を現した。

514 名前: ◆hCBYv06tno[saga] 投稿日:2013/08/07(水) 20:26:46.26 ID:A+OuWZ+hO [5/12]
???「やっと、人がいなくなったねぇー。みやびぃ船の中だけで退屈だったよぉ」

『ミヤビ。声が大きいです。周りの住民に気づかれたら大騒ぎです。ソレに今は夜と言う時間でこの星の住民は一部眠りにつくのです。だから起こしてはいけません』

中から出て来たのは、耳当ての部分が音符の形をしたヘッドフォンを装着した美しくも可愛らしい女性だった。

そして、そのヘッドフォンから声が聞こえる。

その声の主は目の前にいる宇宙船≪ノーティラス≫。それに搭載されてる制御用AIからだ。

515 名前: ◆hCBYv06tno[saga] 投稿日:2013/08/07(水) 20:29:10.39 ID:A+OuWZ+hO [6/12]
≪ノーティラス≫の言葉にミヤビと呼ばれた女性は頬を膨らませていた。

ミヤビ「わかってるよぉ。ママにもお話で何回も聞かされてるから、地球の事くらいちゃんと理解してるよぉ。ママの故郷なんだから」

そういいながら、両手を広げながら無邪気な笑顔で言う。

ミヤビ「ママが言ってたんだぁ!この星には悲しい事もいっぱいあるけど、それも同じくらいに笑顔が溢れてるってぇ。だから、いつか帰りたいってねぇ。それにママの友達や家族に会いたいってみやびぃに寂しそうに言うのぉ」

『確かに≪博士≫はこの星から拉致されてしまいました。宇宙犯罪組織に研究員として働かされ、様々な兵器を作り上げました。だからこそ、私やミヤビも生まれたのです』

彼女は人間でも宇宙人でもない。
宇宙犯罪組織。彼等によって作られた≪兵器≫なのだ。

あらゆる技術を詰め込み、相手が油断しやすいように可愛らしい女性の姿をした惑星殲滅目的の殺戮プログラム≪アンゴルモア≫を搭載したアンドロイド。

正確には、ミヤビがママと呼ぶ女性。地球から拉致された月宮博士により作られた。

彼女は宇宙犯罪組織の言いなりで、様々な研究をし、色々なモノを発明した。

星を喰らうモノやOZやカースなどの危険指定されてる存在の兵器の利用の研究。

銃や爆弾といった武器類はもちろん。戦艦やロボットなどの兵器。人工AIが搭載された人型の兵器だって作った。
はては、ウィルスなどの生物兵器の作製にも参加していた。

それらが、色んな星で犯罪や戦争の道具として使われてるのを知りながら……

516 名前: ◆hCBYv06tno[saga] 投稿日:2013/08/07(水) 20:30:37.23 ID:A+OuWZ+hO [7/12]
ミヤビ「そうだねぇ。それには感謝してるよぉ?けど、ママはミヤビ達の為に……」

『ミヤビ。≪博士≫は重傷を負いましたが、まだ生きているんです。私も今最大限の医療措置をおこなってほとんどの傷は治しました。あとは意識を目覚めるのを待つだけです」

ミヤビ「………うん」

だが、月宮博士は耐えきれなくなったのだ。

自分が作ったモノで沢山の命が奪われてる事。

……なにより、ミヤビや≪ノーティラス≫のような意思ある兵器を娘や息子のように思っているのだ。

娘や息子に罪を犯させるのを願う母親はいるか?いや、いない。

だから、月宮博士は決意したのだ。残ってるミヤビと≪ノーティラス≫を宇宙犯罪組織から抜け出させるのを………

自分の命が奪われようとも。

517 名前: ◆hCBYv06tno[saga] 投稿日:2013/08/07(水) 20:36:04.29 ID:A+OuWZ+hO [8/12]
今、月宮博士は意識不明の重体だ。

≪ノーティラス≫の医務室で、医療機器に繋がれながら、死んでるように眠っている。

ミヤビ「地球なら、きっとママも起きてくれるはずだよねぇ?」

『私にはわからないです。ですが、望みはあると思います』

宇宙船のドアが閉まり、宇宙船が歪み消えていく。

ミヤビ「とりあえずお医者さんかママの友達を探しにいこうねよぉ」

そう言いながら、ミヤビはヘッドフォンに軽く触ると、着ている服が地球人が着るような服へと変わっていく。

『もし、追っ手や危険指定対象にあったら無理はしないようにしてくださいよ?≪アンゴルモア≫は今プロテクトをかけてありますが、万が一、暴走したら大事故に発展します。ですので、装備も地球で使用して問題のない殺傷能力が低いのを出せるようにしていますので』

ミヤビ「わかってるよぉ~♪」

産みの親の故郷を歩き回る事に、嬉しさを感じながら、月宮博士を救う為、彼女は歩きだした。


終わり

518 名前:@設定 ◆hCBYv06tno[saga] 投稿日:2013/08/07(水) 20:38:07.76 ID:A+OuWZ+hO [9/12]
ミヤビ(人間名・月宮 雅)

職業・脱走者兼放浪者

属性・人型兵器のアンドロイド

能力
≪現在ミヤビの装備品≫

プラズマブラスター≪紫電≫(非殺傷目的)ナイフ型超振動刃≪ファング≫(機械類やカースなどには使う)・バリアジャケット・ヘッドフォン型通信機


≪現在使えるミヤビの内臓システム≫

実像ホログラム装置・重力制御装置・物質転送装置≪限定範囲指定≫・殺戮プログラム≪アンゴルモア≫(封印されてる為使えない)


宇宙犯罪組織の命令により、月宮博士が開発した惑星殲滅目的の殺戮兵器。

本来なら殺戮プログラム≪アンゴルモア≫により、ただ無機質に人を殺し星を滅ぼす為の兵器だったが、月宮博士が人間のように考え成長させる為に開発した自立AIを取り付けた事により月宮博士をママと呼び慕っている。

その為、彼女が喜ばない殺戮を良しとはしない。

その為、自らの意思で≪アンゴルモア≫にプロテクトをかけている。その為、ほとんどの装置が作動しないようになっている。

中身はターミネーターのような骨組みになっているが、見た目や性格は人間のようで、一見見分けもつかない。皮膚も髪質も似たように作られている。

彼女が着ているバリアジャケットは様々な服に変化する事ができ、着ているモノに薄いバリアをはり、受けるダメージを減らすことができる。


現在は、宇宙犯罪組織を脱走し、月宮博士を治してくれる医者と月宮博士の友達を探している。

519 名前:@設定 ◆hCBYv06tno[saga] 投稿日:2013/08/07(水) 20:38:48.27 ID:A+OuWZ+hO [10/12]
・宇宙船≪ノーティラス≫

中はかなり広く格納庫とか医務室などの部屋がある。
一見武装されてないように見えるが、転送装置により、様々な兵器を出現させ、迎撃できるようになっている。
その他にも、ステルス機能などのシステムがある。

この船は人工AIにより、管轄されており、ミヤビのヘッドフォンを通していつでも通信している。

船内では、実像ホログラムを使って男の姿を作り出し、それで動いたり、喋ったりする。

現在はとある公園内に着陸して、ステルス機能により擬態している。

中にいる月宮博士を治療中。

 

・月宮博士

ミヤビや≪ノーティラス≫の産みの親。地球人の女性である。

昔、天才科学者と呼ばれていたが、宇宙人に拉致され、宇宙犯罪組織の為に数多くの兵器を作った。

自分が作った兵器により、沢山の命が奪われてる事に、ついに心を痛め、ミヤビ達と一緒に宇宙犯罪組織から脱走した。

その際、重傷を負い、意識不明の重体。

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最終更新:2019年04月24日 23:46