愛に飢えた怪物
変身、泥の操作、精神・記憶・認識操作(認識操作のみ未覚醒)
自分にも誰にも認識されないように、認識しないように奈緒が封じ込めていた悪夢。それと同時に消したはずの幼児性が組み合わさって生まれた人格。
その為無意識の中で延々と拷問や死の瞬間を体験し続け、生まれた自我は自分を悪夢に閉じ込めた(と思っている)奈緒の事を憎んでいる。
死に続ける記憶を見すぎたせいか、あらゆる事に素直な子供のような性格なのにどこか狂ってしまっている。さらに生物の体液や血肉を『甘い』と感じる認識障害を持っている。
知識も結構偏っており、漢字も読めるが書けない。そこは見た目と口調相応だろう。
今まで取り込んだ生命体に変身できるが基本的な見た目は黒いワンピースの幼い頃の奈緒。真っ赤な瞳がピカピカ光る。
何故か奈緒よりも泥や肉体の動かし方を心得ており、完全に肉体を泥化できる。奈緒よりはパワー不足だがテクニックは遥かに上。
祟り場で正義と狂信の核を手に入れ、さらに完全に奈緒から独立した。自我も完成し虚ろな存在ではなくなったからだろうか。
しかし、元が虚ろな存在故に未だに洗脳系の攻撃を極端に恐れる。洗脳されかけたので眼鏡に恐怖を抱いている。
現在は孤児として教会に住んでいる。ちなみに神は信じていない。神関連の話をする時は精神年齢不相応に悟っているような表情を見せる。
『世界をシアワセにする方法』を知っているらしく、今は虎視眈々と下剋上を兼ねたその実行タイミングを伺っている。…だが本人には少し迷いが生まれ始めている。
自分が生み出した筈の白兎と黒兎に利用されている事にはまだ気づいていない。
自分を初めて夢の中で認識してくれた加蓮を『お姉ちゃん』と呼び、極端なほどに愛し、慕っている。
加蓮の前では普通の少女として振る舞おうとしているようではあるが…
生み出した核及び『ウサギの呪縛』(膿)
白兎(白ナニカ)
正義の大罪の核と泥によって生まれた意識体。普段は眠りについている。
アルビノのような色彩で、白い翼を生やせば天使のようにも見える。
正義と言っても大罪としての『正義』であるため、一言で言えば「自分の理想が世界を救うと信じ、独善的な行為を行う外道」。
理想を実現できる力を持つナニカを「道具として」愛している。故に人格が成長し『人』になろうとするナニカを嫌う。
マッドサイエンティストのウサミン星人に吹き込まれた理想の世界を信じている。外道なのも彼を無意識に模倣しているから。
黒兎(黒ナニカ)
狂信の大罪の核と泥によって生まれた意識体。普段は眠りについている。
黒く日焼けしたような肌に黒い髪。赤い瞳と相まって悪魔っ子に見えなくもない。
究極生命体の力にひれ伏す狂信者。奈緒も加蓮もナニカも大好き。しかしそれ以外にはあまり関心はない。
ナニカが人格を持ち『人』になるということは、究極生命体の進化の兆しではないかと期待している節がある。
ナチュラルに気が触れており、発音のイントネーションが頻繁におかしくなる。
白兎と黒兎が戦闘をした場合、どんな奇跡や不幸が襲ってきても「お互いの消滅」という結果になる。
その為お互いがお互いの抑制力になっている。