427 名前: ◆hCBYv06tno[saga] 投稿日:2013/07/18(木) 22:59:02.15 ID:12OysYXQO [4/18]とある昼下がりの公園。
裕子「ムムムンッ!」
堀裕子はスプーンを片手に、睨めっこしていた。その瞳は宝石のように真っ赤に輝いていた。
裕子「曲がれ……曲がれ!ムンッ!!」
どうやらスプーンを曲げようとしているようだが……
スプーン ハ ナントモナカッタ
裕子「曲がらない……そんなまさか…」
本人は落ち込んでいるが、はたからみたら異様な光景だろう。
裕子「なんで?」
何故なら
裕子「なんでスプーンだけ曲がらないの!?」
彼女の目の前の公園の木々が渦巻き状に曲がっているのだから。
こんなこんな光景、何処かの大精霊に見られたら処刑される気もするが…
裕子「あなたもそう思わない?このエスパーユッコの目はごまかされないわ!」
『………』
裕子が輝く瞳を、誰もいない筈の砂場の方に向けた。
すると、そこに人型の泥……カースが突然現れる。
だが、その姿は……
『お姉さん。≪あたし≫のレベル上げに協力してくれないかな?』
怠惰の悪魔ベルフェゴール…それに乗っ取られてた三好紗南そっくりの声と形だった。
だが、その顔や衣服や身体はカースみたいに黒い泥でできていて、まるで黒塗りのシルエットのようで、表情とかはわからなかった。
裕子「ふっふっふっふっ!なんだかよくわからないけど、このエスパーユッコに対する挑戦ね?」
嬉しそうにそう言うと、6つのスプーンを両手の指の間に一つずつ挟みながら持ち、そのスプーンを投げはなった。
それぞれの方向はバラバラでどれも偽ベルフェゴールにいかないが
裕子(曲がれっ!)
OZ≪スケアクロウ≫の力で、スプーンな通る空間を捻じ曲げ、軌道を変えて、偽ベルフェゴールに向かっていく。
『面倒くさいな』
だが、偽ベルフェゴールは狙う場所が最初からわかってたように自然に避けた。
避けられたスプーンは地面や木や遊具に≪突き刺さって≫いた。
裕子「なっ!?」
驚愕する裕子だが、無理もない。
もし、ベルフェゴールを知る人物がいたなら、タネはわかるだろう。
ベルフェゴールの能力。このカースはそれが使えてるのだ。
ベルフェゴールに比べれば劣るものの、初見の相手にとっては厄介な程だ。
裕子「……ならっ!」
『暗闇よ!大いなる我の力に従い!我に敵対するものの視界を閉ざせ!ダークミスト!!』
裕子「!?見えない!」
偽ベルフェゴールが呪文を唱えると、裕子の目は黒い霧に覆われ、何も見えなくなった。目を塞がれれば、透視能力も千里眼も空間を曲げる事もできない。
ベルフェゴールが使える魔術も使えるようだ。
そして、裕子の情報はベルフェゴールの能力。情報収集能力で読み取ったものだ。
先ほどの避けたのも裕子の考えを読み取ったものである。
『目を塞がれれば能力使えないんだよね?じゃあ、コレでゲームオーバーだね』
そう言って、偽ベルフェゴールがトドメを刺そうと近づこうとした。
その時だった。
???「は~はっはっはっはっはっは!!」
『……乱入は受け付けてないんだけど』
裕子「だ、だれ!?見えないよ!」
突然、響く自身に満ちた笑い声。
そこに現れるは最近話題の謎のニューヒーロー!!!!
美穂「私は!!ひなたん星人ナリ!!」
渦巻き状になった木の上に一つの影!
美穂「この街はまるごとつるっと!」
そこから飛び降り、二人の間に降り立つ!!
美穂「ぜ~~んぶ!私のものひなた☆」キラッ
刀を持った少女がチャーミングなポーズをとり着地する!
我らの『ひなたん星人』こと小日向美穂だ!
『もういいかな?サクッとクリアしたいんだけど』
偽ベルフェゴールは怠そうに言った。
無理もない。彼女の情報が刀で上昇されているものの、できる事が刀での攻撃しかない。
そんなのさっきみたいに軌道を読んでよければいい。
例え避けきれなかったとしても、自分にはオートリジェネがある。だから、負ける筈はない。
そう偽ベルフェゴールは余裕でいた。
それが、間違いだった。
美穂「じゃあ、サクッといくひなた☆」
その瞬間、美浦の姿は消えていて……
『……はっ?』
偽ベルフェゴールの背後にいて……
美穂「食らえ!ラブリージャスティスひなたんビーム!!」
偽ベルフェゴールの核がある位置を狙うように袈裟斬りを放った。
『な……に……これ?……無理g……』
核を斬られ、偽ベルフェゴールはあっさりと消えていった。
いくらベルフェゴールの能力を持ったカースとはいえ、所詮は紛い物。
情報を読めてもその動きに対応できなかったら意味もない。
美穂「は~はっはっはっはっは!!」
裕子「え?もう終わったの?見えないからわからない!」
勝利の高笑いをあげる美穂と目が見えず何が何だかわからない裕子。
美穂「愛と正義のはにかみ侵略者!ひなたん星人に敵うものはいないナリ!」
美穂「今日もまるごとつるっとぜ~んぶ!守ってみせたひなたっ☆」キャピピーン
美穂「では、さらばでひなたっ☆」
勝利のポーズを決めると鞘をとりにそのまま走り去っていった。
裕子「え?ちょっとー!!」
公園に裕子の声が響き渡った。
彼女の目が見えるようになったのはそれから数分後だった。
場所は変わり中学校。
瑞樹「ここの問題はこうよ?わかるわね?(試作品が負けたのね。わかるわ)」
授業をしながら、川島瑞樹ことレヴィアタンは心の中でそう思った。
瑞樹「じゃあ、昼子ちゃん?授業聞いてたならここはわかるわね?(ベルフェゴールとルシファーが残したカースの核で、私の呪詛により作ったドッペルカース……良い兵隊達になるはず。わかるわ)」ニコッ
昼子が蘭子に助けを求める様子を見ながら、教師としてそれはあえて見ないふりをしている。
瑞樹「ふふふ、昼子ちゃんは後で友達に聞きなさい(憤怒の街に行かせた分身によればキバも来ているみたいね。けど、まだ殺しはしないわ。いえ、キバは強い。妬ましいわ)」
キンコーンカンコーン
瑞樹「では、今日の授業はここまで(憤怒の街はそろそろダメね。なら、岡崎泰葉のドッペルカースも作れたし、こっちの準備もあと少し)」
生徒の一人が号令をかけ、礼をすると、瑞樹は教室を出た。
瑞樹(アレらの居場所もわかったわ。あとは呼び起こすだけ)
瑞樹(神が残した危険すぎると封印した古代の遺産の内の二つ。≪ノアの方舟≫。天界の連中に気づかれていない。あの神の新聞でさえもばれてない)
瑞樹(そして………唯一神が余りの危険さに封印した最強の生物。サタンの娘とキバの娘を倒すための私の切り札)
初代レヴィアタン
終わり
ドッペルカース(量産型)
ベルフェゴールが残してった怠惰のカースの核をレヴィアタンの呪詛により作ったカース。
偽岡崎泰葉と違い、こっちは姿と声は同じだが、黒塗り。
能力も身体能力もベルフェゴールの劣化だが、魔術も使える。
一人だけなら倒せるだろうが大量生産されたら厄介だ。
まだ量産されてないが、復讐計画の為に準備をしている。
ルシファーのドッペルカースも今後作られる予定。
ノアの方舟と初代レヴィアタン
神が残した古代の遺産。
あらゆる生物が保管されており、神の洪水にも耐えられる聖人ノアの為に渡した設計図により作りだされた≪ノアの方舟≫
いかなる攻撃も効かない神が創りし最強の生物≪初代レヴィアタン≫
いずれも人類に残したら危険すぎるため封印したもの。
コレを復活させるのが川島瑞樹の復讐計画に必要らしい。
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