巨人小笠原、甦る

1 名前:風吹けば名無し[] 投稿日:2011/04/29(金) 14:35:54.69 ID:VJV+Fmon
ここはどこだろう。小笠原は見知らぬ場所に立っていた。
目の前に迫るリリーフカーの記憶、いまだに残る少女の温もり、不思議に思いながらも、小笠原は歩き始めた。
しばらく歩いていると、誰かがうずくまって泣いている。子供のようだ。小笠原は心配になり駆け寄った。
どうしたんだ?話しかけると、子供は一言呟いた。
「…が…たい。」 お腹でも痛いのか?さらに心配になって話しかけると、首を振ってまた呟く。
「…しゅの…ーが…たい。」 一体何なんだ?首をかしげていると、突然子供は立ち上がり、こちらを向いて言った。
「小笠原選手のプレーが見たい!」
それは、あのときの少女だった。
その瞬間、小笠原の頭に一瞬にして今までの記憶が甦った。畜生と呼ばれたあの頃、聖人と呼ばれたあの頃、そして、野球をすることがただ楽しかったあの頃…
目覚めると、小笠原は横浜スタジアムにいた。
周りにセギノールも新庄も無く、髭は生えていなかった。
それでも、小笠原は立ち上がった。なにかが、できるような気がした。


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最終更新:2022年01月27日 09:30
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