神座

作品名:PARADISE LOSTDies irae神咒神威神楽黒白のアヴェスター、Dies irae PANTHEON
用語分類:場所、能力分類
別呼称:王冠、ジュデッカ、座、太極

神座万象シリーズに登場する用語。
宇宙の森羅万象を統べる神の座。主にこの座に座る神や法則、あるいは統治世界を差す。
神格のみが到達できる超次元空間に存在する。




詳細

来歴

  • 星間戦争時代のテクノロジーから生まれた産物
    • ワープ理論から「時間跳躍」、「宇宙の結合」から生まれた副産物。
ただ、初代の頃が星間戦争クラスで、神座システムはこの時代のテクノロジーが生んだものとしています。

神座闘争

  • 挑戦者が神座まで向かう
    • 挑戦者の理と現神の理を衝突させて神座までの特異点を作り出す。
      • 現神の方から向かう、迎え入れるということは不可能。
 神対神の戦いとは、まず挑戦者側——ここでは夜刀がそ
の太極を流出させ、それを王者側である現神が迎え撃つという
形で始まる。
ただ、初代の頃が星間戦争クラスで、神座システムはこの時代のテクノロジーが生んだものとしています。ゆえに原則、神様交代劇を続ける
限りこの時期を超えるような文明、つまり技術は生まれません。
  • 支配している魂の奪い合い
    • 覇道神間の闘争では現世界における魂を奪い合う。
      • 相手の保有している魂を領域ごと奪い、獲得した分だけ自身の存在強度を強化する。
 覇道と覇道の鬩ぎ合い。理屈として、相手の領域を奪った側にはより多く
の魂が加算されて、強化される。

森羅万象を統べる神座

  • 宇宙そのものとなってあらゆる物理現象を引き起こせる
    • 支配している宇宙全域を操作し、任意の現象を引き起こす。
 神座とは宇宙であり、その法則に他ならない。ゆえにあらゆる物理現象を
容易く起こすことが出来るのだが、彼は歴代でも特筆すべき異例の渇望を有
していた。
 “座”時間の概念が存在しない。流出した己がその果てに流出を行うと
いう矛盾すら認められる。
  • 各神格の統治世界の住人は統治する神の影響を受ける
    • 宇宙を神の肉体とすると住人たちは細胞に値する。
個人の細胞がすべて同一の遺伝子を持つように、神となった者の気質や属性にその時代の万象は支配される。

歴代覇道神の登録

  • 神座に深く関わりのあった歴代覇道神を記録する

善悪二元真我(アフラマズダ)
+ 発端
  • 殺した敵を悪と断じ、殺した己を善と二元化した
    • そうすることで築いた屍の山に罪悪感を感じたくなかった。
      • 当時は神座の誕生とその争奪を目的とした戦乱で疲弊しきっていた。
「ゆえにその者、天を二つに分断した。善なる者と悪しき者、光と闇
が喰らい合いながら共生する空を流れ出させた」
「人が神座という巨大な力を生み出した時代、その争奪によって疲弊
しきった世に生まれた身であればこそ、二元論に逃げ込まねば生き
ていけなかった哀れな女」

+ 第一神座の法・二元論
  • 善と悪の二勢力に分けて殺し合わせる法
    • 善悪とはただのチーム分けであり、道理・大義と言ったものはない。
まず、単純に人が死にすぎだ。対立する二つの勢力が常に争い、血で血を洗う
戦争が何万年も終わらなかった。
宇宙規模で繰り返される、白と黒の殺し合い。

(中略)

決して相容れない精神性の連中が、それぞれ善と悪を名乗っていたから、
僕もそう呼んでいるだけにすぎない

+ 勢力及び個人にかかる制約
  • 属する善悪によってかかる制約が存在する
    • 個人にかかる制約は自分で設定できる。
      • 悪は必ず強大であり、ストレスフリー。容姿は綺麗で絢爛。
      • 善側には犯せない非道と制約が無数に存在し、心根は荒み、容姿は惨い。
ただ傾向として、善を名乗る奴らは荒んでいたし危なかった。
容姿は惨く、汚れていて、心根は憎悪と怨念に塗れていた。
敵も自分も破壊しつくし、後には呪いしか残さない。
そんな善側に比べると、悪は綺麗で絢爛だった。
眩いばかりの美男美女が、優雅に微笑んで自儘に振る舞う。
数億単位の人間を虐殺しようが、星を喰らう星なんて魔物を生み出そうが、
彼らに邪気は微塵もない。

+ 抱える欠点
  • 片方滅ぼしても善悪の逆転が発生する
    • 今まで善だった人間が悪になり、永久に終わらない。
      • 結果として無慙が全人類を滅ぼすことでこの無限闘争は終焉した。
仮にどちらかが一方を滅ぼしても次の瞬間に価値観が逆転し、昨日
の善が今日の悪となるため戦いは終わらない。

堕天無慙楽土(パラダイスロスト)
+ 発端
  • 自分という『最後に残った究極の悪』を消すための法
    • 悪を一掃する者を求めた。
    • 自滅する要素はないため、座を奪うものを望んだ。
すべての罪と罰を抱き、俺が万象となれば話は早い。
俺が消えればよいのだから。
恥も悔いもない俺には、嘆きや自省が存在せんので自滅の趣味もないのだがね。
しかし確信はしていたよ。
我が堕天の園に生まれた子らには、必ず神座へ至る者が現れると。

+ 第二神座の法・堕天の園
  • 全人類が悪となる原罪を魂に埋め込む
    • 悪をもって悪を討つために全員に原罪を与える理。
      • 全員が悪人であり、欲望に忠実に生きる。
無慙の時代は、悪を喰らう悪の楽園。要するに混沌だった。
すべての生命が原罪という業を抱いて、罰となる苦界に生きる。
この世界に善人なんてものは存在せず、利益や快楽の為に他人を貪る弱肉強食。
力こそが正義であり、反省なんか誰もしない。
むき出しの欲望が肯定される世界は文明の発展を促し、比例して生まれる新た
な罪が跳梁跋扈を繰り返す。
  • 弱肉強食にして無慙無愧の世界
    • 力の多寡で決まるため、負けたところでそれを割り切る精神性がある。
力こそが正義なら、力がある奴には楽しい時代だ。さらに強い奴からやられて
も、それはそれと割り切るのが普通となっていて、潔い。

明星悲想天(ツォアル)
+ 発端
  • 間違いを正すための法
    • 第二神座によって埋め込まれた「罪」の浄化を行う法。
      • 第二神座が望んだ「自分を完全に消し去る」存在。
その男は激怒していた。
かつての無慙と同じように、悪という悪を絶滅させると誓っていた。

+ 第三神座の法・群体的社会構造
  • 全人類から個体差を消し、罪を消し去る
    • 罪悪に繋がる個体差と欲望や野心といった我意を総てを排除し、知識を共有する人種を創造し、住人をそれに変えていく。
      • 神が算出した正しい生き方に従わせつつ平等な権利や可能性を与え、定められた善性によって誰もが罪を犯さず平穏に生きてゆく管理社会。
 感情、発生、過程、未来までもが完全に管理、掌握された社
会構造。誰もが抱くはずの原罪を抜き取られ、日々を完全完璧
に悩みもなく、苦しみもなく、永劫穏やかに続けていく。

(中略)

 清らかであれ。罪を犯すな。我欲を捨てろ、正答に己が総て
を委ねるがいいと。訴えてくる強制的な干渉は、摩多羅夜行の
原罪を消し飛ばそうと目論んでいた。
 野心や欲望のない人間で構成された、理想的な管理形態。

+ 抱える欠点
  • 時間軸を操作した結果、エンバグが起きた
    • 全人類を群体化して知識を共有することで全知的存在にしようとした結果、未知を求める渇望が誕生する。
      • 個性を捨てて群体の一部になれと順次アップデート(圧政)を敷いたため起きた反発。
      • 無限に増えた可能性世界(バラレルワールド)によって対策も切除もできず、またこれを退けても再発生の可能性が消えない。
振り返ってみるに、原因は幾つか考えられる。
一つは、無慙を排除する際に明星が時間逆行という業を使ったこと。
あれによって時間軸の操作が肯定され、そこに繋がる形で可能性世界という
ものが生まれてしまった。
第二に、明星の法はアップデートを是としていること。
それは堅固なシステムであると同時に、致命バグを招来も起こしかねない。
  • 己の過ちを前に潔く退く
    • 改善できない=自分の座は悪となったため、すぐに去った。
      • 滅ぼされるまで戦い続けよう、守り続けようという意思がない。
かつて私は己の過ちを悟ったとき、早々に座から降りたが、それも知ったから
こそ改善できぬと断じたまでだ。
私の神座は成り立ちからして破綻の要因を抱えており、ゆえに君臨し続ける
ことがむしろ悪。

永劫回帰水銀(オメガ・エイヴィヒカイト)
+ 発端
  • 住人が全知となるように強制された故に未知を求めた
    • サタナイルとは別時間軸・別宇宙にいたため、いつの間にか統合(闘争)されて座に達していた。
そして第三。無知を悪とし、全知をもって楽園を作ったからこそ、未知を
求める狂おしい渇望が生じてしまった。

+ 神座の拡張
  • 神座の支配領域を多元宇宙規模に拡張した
    • 全ての可能性宇宙を掌握したが、神座の改造により歴代神座とは相性悪くなり、歴代神座の能力再現を行えなくなった。
可能性世界から飛来した別時空の神。それはつまり、彼が多元宇宙的な領域に
まで版図を広げたということだ。
いわゆる中興の祖という扱いになるだろう。他にも特異な点は存在する。

+ 第四神座の法・永劫回帰
  • 同じ人生を繰り返す
    • 時間の流れがループするように閉じている。
      • 世界の終わりに「このような結末など認めない」という渇望を得て流出し、第四神座の始まりからやり直す世界。
      • この世界の住人は死んだら赤子から全く同じ人生をやり直す。
時間軸の操作という明星の所業に端を発したこの四代目は、始まりと終わりが
混在している存在だった。
時間の流れが直線じゃなく、環を閉じて完結している。
要は、終わらないループの法則こそが四代目の世界だった。
死ねば過去に戻り、また自分として誕生する。
そして、一ミリも変わらない同じ生を送って振出しに戻る。
延々と永遠に繰り返して繰り返して繰り返して繰り返す。
 ならばこそ繰り返す。願い求めた終わり以外を許容せず、そ
の他の終焉を妥協をせぬまま拒絶したのか。
 結果、幾度も世界はやり直される。勝者は再び擦り切れた勝
利を繰り返し、敗者は惨めに無限の苦痛を味わうのだ。

+ 歴代最長の座
 仮に天敵が発生したとしても、気に入らねば討たれる前にや
り直してしまえばよいのだ。まさに完全。それこそ、拘りがな
ければ永劫続いたはずの願いだろうが——

+ 抱える欠点
  • 初めから死にたがっていた
    • 自分の法則のせいで望む結末への誘導が極めて困難となった。
      • 住人は味気のない勝利か無限の敗北を繰り返し、世界の仕組みに気付けば、今度は既知感に苛み、満たされない人生を歩む。
神として歴代最長の在位期間を誇る水銀は、すでに始まりから病んでいた。
死と再生を同時に持っている以上、生まれたときから老人だったと言っていい。
ゆえに完全な死を願う。
自分の法則に自縛された、閉塞状況からの解放を目指す。

修羅道黄金至高天(ドゥゾルスト・ディエスイレ)
+ 発端
  • 第四神座の自滅因子
    • 第四天の自滅因子として神格が流れ出させる世界。
    • 第四天を殺害するための存在であり、決して座を掌握することはない。
      • PANTHEONでは座に登録されている神格として座を与えられている。

+ 黄金の法・修羅道
  • 死者が生き続ける法
    • 死後が用意され永劫回帰に飲まれない世界。
      • ただし世界の終わりに水銀が流出した場合は座である水銀の法が優先される。
    • 新たな命が古強者によって喰われてしまうため、生産性が欠けている。
 精神面な能動性なら最も優れた者ながら、あまりに生産性が
欠けている。光が不滅で途切れぬがため、新たな息吹が生まれ
ても既存の光に喰われてしまう。それがこの太極の有する欠点
だろう。

黄昏輪廻転生(アニマ・エンテレケイア)
+ 発端
  • 水銀によって求道から覇道に改造された神格
    • 生まれた時から閉じていた世界を首飾りによってこじ開けた。
「その者、神によって改良された神座なり。本来、求道の神格であっ
たものの、先代の座によって見出され、彼の後継者となるべく喜劇
の主演に引き立てられた」
  • 他者との触れ合いを求めた
    • 生まれながら斬首の呪いを持っていたが故に誰も近寄れなかったが、本心では他者と触れ合う事を望んでいた。
「強固な呪いを宿して生まれ、触れれば首を刎ねてしまう。ならばこ
そ、誰も近寄れぬ永遠の宝石として在り続けたが、その本心では他
者との触れ合いを切に切に望んでいた」

+ 第五神座の法・輪廻転生
  • 来世の幸せを約束する理
    • 第四天を抱擁することで回帰から脱した世界。
    • 他者を幸福にすることが自身の幸福に繋がる神の理。
      • 自由意思を尊重し、来世の幸福を約束する至上の理。
 それは悲想天も、回帰も、修羅道ですら変わらない、太極の
所有者、彼らの餓えや渇きを潤すべく覇道は常に流れていた。
 だというのに、これは何だ? 抱きしめることで幸福を感じ
るという願い、他を幸せにすることで自分もまた救いを感じる
のなら——それはつまり、非の打ち所がないということ。

+ 覇道共存
  • 複数の覇道神の共存が可能
    • 存在する総ての覇道神(水銀黄金刹那)すら座に抱え込んだ
      • 神座の許容限界がきていた。
 誰一人見捨てず抱きしめたがるため、危険な因子さえ攻撃し
ない。
 水銀の蛇に黄金の獣、あと一柱をも抱え続けたのがいい例
だ。あれもこれもどれもそれも……膨大な質量を誇る神々、消
すこともなく組み込めばやがて器が飽和してしまう。

+ 抱える欠点
  • 誰も排斥せず、現世に干渉しない
    • 実在する神でありながら、今を生きる人間を救わないため、それに反感を覚える人間がいた。
    • 誰も排斥しないために規格外の怪物の誕生を抑止せず滅ぼされた。
黄昏は人の心や生き方に干渉しない。それは自由を許しているというわけで、
逆説こんな考えも可能になる。
「ならば好きにやってもいいんだな? ぶっ壊してもいいんだな?」
そういう考えに達した連中がいたんだよ。

刹那無間大紅蓮地獄(アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ)
+ 発端
  • 第五神座の守護者
    • 水銀によって用意された「黄昏の女神の座」を創るための要素であり、その守護者。

+ 刹那の法・無間大紅蓮地獄
時間停止という究極の防壁を張り、天狗道の完成を食い止めたから致命的な
事態は回避された。
宇宙から見ればちっぽけな一つの惑星。その一国にある、さらに一地方。
刹那が維持していた領域はたったそれだけだったけど、その僅かな部分を楔に
して、奇跡の大逆転を起こした。

大欲界波旬天狗道(マハーマーラ)
+ 発端
  • 生まれついての奇形児
    • 常に誰かに触れられる感触や存在感を感じ、一人になりたいという渇望を極限まで高めた末に流出した。
彼は生まれつき、自分の体内に双子の兄弟が融合していた奇形腫持ち。
一人になりたいという願いの深さは、常人の尺度で測りきれるものではない。
他者が煩わしいから関りを厭う──などと誰もが持ち得る思いの形をなぞりな
がら、それとは次元の違う呪いを育み、狂気として完成させたのが彼なのだ。

+ 第六神座の法・滅尽滅相
  • 宇宙規模でのバトルロワイヤルが発生する
    • 波旬一人になるまで殺し合わせる法であり、住民は互いに殺し合わずには居られなくなる。
      • 生んだばかりの赤子だろうと瀕死の重傷人だろうと他者を殺すために駆け回る。
      • 人間に限らず動物や昆虫に至るまで殺し合う。
      • 殺し合いにおいて同調率の高さに応じて射干という特別な序列を与えられ序列の低い者は絶対に勝てない仕組みになっている。
全宇宙の全生命が、この世に存在するのは自分だけでいいという波旬の道理に
染まった結果、狂乱の殺し合いを始める世界。
天狗道というこの理が発動すれば、たぶん数日以内にみんな滅ぶ。

+ 抱える欠点
  • 波旬を残して全ての住人がいなくなる
    • 新たな魂が生じず、転生も死後ないため住人はいなくなる。
      • 座の流転が起きなくなるため神座の完成は同時に神座闘争の終焉を意味する
    • 自己愛の塊であり、自身を否定したり自死を願うような感性を持たないため自滅因子が生じない。
天狗道に死後の概念は存在しないため、死んだ者の魂は跡形も残らず消
滅し、徹底した唯我を法としているために新たな命を育むこともない。

(中略)

完成した波旬の法は数日足らずで宇宙を荒野に変えてしまう。ゆえに無
論のこと、その後に続くものは何も無く、極まった自己愛を持つため自
滅因子も派生しない。
  • 座の機構に気づき破壊する(とされていた)
    • 全生命の抹消後、座に潜むコウハなどの意思を見つけ出し滅ぼすとされた。
そして僕も見つけ出され、殺されてしまうだろう。波旬はそれくらい絶望的で、
正直すべての終わりを覚悟した。

曙光八百万(アマテラス)
+ 第六神座の法・八百万
  • 多種多様の価値観を許容する法
    • 互いに認め合い、神座からあぶれる者を無くす。
 多様性と成長性、心の在り方次第で如何様にも広がっていく
柔軟な概念。
 大切なのは人の多様な価値観を許容して、互いに認め合いな
がら共存を促すことと付け加え……そこに過去への継承と、未
来を信じた希望を託す。


関連項目

神座へ至れる存在。
神座を掌握できるのは神の中でも「世界が変わればいい」と願う覇道の理を持つ存在のみ。

神座掌握者が挑戦者へ放つ殺意。
神格でなければ消滅する。

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最終更新:2023年04月22日 16:09