しょうししばく・はりらんきゅうさかさはりつけ
作品名:相州戦神館學園 八命陣
使用者:柊 聖十郎、緋衣 征四郎(木乃伊)、緋衣 征四郎(
廃神)
相州戦神館學園シリーズに登場する能力。
邯鄲法の
五常楽における急段。
創法の形と界、および略奪した夢を上乗せしている。
相手の美点を略奪し、自分の病を押し付ける。
物質的な身体の略奪に始まり、相手の魂に近づくにつれて記憶や能力、経験値の略奪が可能になる。
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詠唱 |
干キ萎ミ病ミ枯セ。盈チ乾ルガ如、沈ミ臥セ
急段 顕象――
生死之縛・玻璃爛宮逆サ磔
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柊聖十郎の能力についての詳細
発動時の形容
刹那??聖十郎の背後に、逆さ十字が見えた。
それは残虐の限りを尽くされ、血肉も魂も尊厳ごと奪い取られて吊るされた刑死者の
磔……あの処刑台、あれが奴の能力なのか?
(中略)
そして、脱出することも許されない。ここは奴の創った空間だからだ。
発動条件
- 互いに特定の手順で相手に興味を持つ
- 相手は使用者に対して悪感情や病人に対しての憐れみを以て興味を持つこと。
- 使用者は相手の美点に対して羨ましいと希うこと。
悪感情をきっかけに柊聖十郎へ興味を抱いてしまうということ。
そして聖十郎自身が、相手の抱える美点を羨ましいと希うこと。
この二条件が相互の間で達成された結果がこれだ。俺たちの持つ輝きと、こいつの病
がそっくりそのまま入れ替わる。
存在吸収
- 相手の存在を自分のものにする
- 相手の部位を奪って砲弾として発射できる。
- 奪われた手足などの部位は他の急段と違って再生する。
- 経験や能力、感情や人生を奪い取り自由に使用できる。
しかも先生の例から考えて、略奪する対象は物理的なものに限らないんだ。相手
が積み重ねてきた努力や才能、下手すれば心や人生さえ技に嵌ると抉り獲ら
れる。
- 能力や資質を自分のものとして使用できる
- 本来不得意な邯鄲法も資質を奪うことで全方位に高水準の資質を得る。
ゆえにこいつの資質は全方位型。他者の簒奪を続ける過程で、自然とその素養もあら
ゆる方面に高水準へ極まったという怪物なのだと理解した。
だがこれは、あまりにも手段の数が多彩過ぎる。この禍々しい空気と外側だけを残
し、中身がごっそり別人へ入れ替わっているとあれば、戦いの中で予測することさえ
出来ないのだから。
素質を自在に調整できる俺の破段ともまったく異なる、異質な業。
どれだけ感情を自発的に抑え込もうと戒めようが、この磔は秘めた本音を感知す
る。深層意識で怒りを感じている限り逃れることは決してない。
死病汚染
- 使用者の患っている病を押し付ける
- 病気の重さや種類は相手がどれだけ協力強制に嵌まっているかに依る。
よって、俺は奴らの誇るものを奪い、代わりに俺を蝕み続けてきた病を押し
付ける。
奴らの苦しみ、嘆き、その姿を見ながら俺は嗤う。それこそが邯鄲で得た俺
のユメだ。
爆発する怨嗟に満ちた絶叫が、埋め込まれた病巣から精神汚染まで引き起こした。
欠点
どうやら、俺の力とは何を奪えるかまでは選べないらしい。
- 略奪対象の芯という外装を抉り、核の部分を取り出すという順序を守らなくてはならない。
- 芯は腕や骨などの表層面、物質的な箇所で、核は感情や経験、能力など。
- 奪う物を一点に絞り、他の美点を無視すれば目標への侵食速度は数倍まで上がる。
聖十郎の夢が悪辣であるのはもはや言うまでもないことだが、だからといって万能
というわけでもない。嵌まった後から抜け出す手段がないとしても、今度はそこで順
序とも言うべきものが発生する。
よって柊聖十郎を打倒できるのはこの鬼畜を心の底から愛することが出来る者だ
け。
妻や友、そして息子を単なる供物と捉えている男の性根。それを充分知ったうえ
で、なおかつ肯定できる存在だけが彼を斃せる資格を持つ。
配下部隊
- 略奪した存在を配下として使う
- 紛れもなく本人だが、奪った部分以外は欠落している。
- 例え奪ったのが不遜な感情や破壊衝動だろうと使用者の命令に黙々と従う。
芦角先生は一見すれば洗脳の類を施されているようにも思えるが、直感的に違うと分
かる。これが今の彼女にとってのニュートラルだ。
かと言って姿が同じだけの偽者とはどうしたって思えない。発言、そして存在感があ
まりにもリアルだから。
これは紛れもなく本物であり、そして同時に本物ではないということがなのか。
緋衣征四郎(木乃伊)の能力についての詳細
病魔の軍勢
- 病魔を具現化した怪物を放つ
- 触れれば病に感染する。
- 邯鄲法の強度次第では物理的に対応可能であり生命力を高めれば病魔を消し飛ばせる。
ミイラを中心にして放射状に、何十何百という穢れが膨れ上がり、雪崩をうって
俺たちに殺到してくる。逃げられない。
緋衣征四郎(廃神)の能力についての詳細
劣化した逆十字の急段
(中略)変化した急段の真実とはこういうこと、
手足に病魔の概念を纏った上で叩き込む毒手じみた格闘である。
逆十字の本領とも言うべき略奪の効果が顕れていない。
使用者との関連性
常時危篤患者にして鬼畜外道
俺、柊聖十郎という人間を前にして、正気を保てる者などそうはいない。何せ
傍から見れば生きているのが不思議なほどの病人だ。健常に生まれた者にとっ
てこの身は凶兆そのものであり、否応無く死を感じさせる存在なのだから根源
的な恐怖を抱くのは自明の理だろう。
- 憐れむ者にも発動する
- 害意と精神的負荷をかけてきて、なおかつ使用者の人生を知って協力強制を拒むにはまともな人間では不可能。
弱っているから仕方ない??
こんな境遇なら誰でも狂う??
彼も望んで病に侵されたわけじゃない??などと、些細な同情心でも抱いてしまえ
ば、もう聖十郎の思うつぼだ。嫉妬の十字架に絡めとられ、あらゆる輝きを奪われ
る。
こんな男を打倒するなど、まともな感性ではどだい不可能な事である。
万仙陣で顕象したニ代目逆十字
- 万仙陣の影響で劣化した
- 本来ならば初代に劣らぬ夢であり、柊四四八に特効であったとされている。
元ネタ
詠唱
古事記の中6巻「応神天皇記」に登場する呪詛。
如此竹葉萎而青萎。又如此鹽之盈乾而盈乾。又如此石之沈而沈臥
訳は「此の青い竹の葉の如く萎め。この塩の如く乾いて干からびろ。この石の如く沈み臥してしまえ」
この呪詛は兄が弟の結婚を羨み、送ると約束していた結婚の品を贈らなかったため、その母神に戒めとして
八年間、干からびて病に侵されるように呪いをかけられた。その後、泣いて詫びたことにより
解呪されて元の健康体になったとされる。
なんて母親だ
余談であるが、柊聖十郎が
邯鄲法を闘病しながら邯鄲法を編み出して夢界へ降りるまで最低8年かかっている。
生死之縛
「生死の縛を解く」とは生と死は原始時代から無数に行われてきており、
己の生死もそのうちの一つであると達観する事。
関連項目
生死之縛・玻璃爛宮逆サ磔の能力分類。
???
関連タグ
リンク
能力,相州戦神館學園シリーズ,異界展開,存在吸収,病気,軍勢展開,劣化,魔拳,エンチャント
最終更新:2015年06月16日 00:38