作品名:
漆黒のシャルノス
使用者:コンスタンツォ伯爵
別呼称:輝く命ならざるもの、動くべかざるもの、
生まれ出ぬもの
自動人形、戦闘機械、都市殲滅型機関式軽車輌、模造ファウスト
存在についての詳細
来歴
- インガノック・テクノロジーによって生み出された機関兵器
都市戦闘用自動機関人形。機関兵器の類に詳しい碩学であれば、それが、カダス地方のインガノック・テクノロジーによって生み出されることを予見された机上の存在であると理解できるだろう。
- 《結社》製人造《怪異》
- 大計算機関(オルディナトゥール)とクロイツ式《回路》で"かたち"を得た《怪異》。
- 人の想いからかたちを得た《怪異》とは出生が異なる。
『貴公の死。貴方が愚かであるがゆえの罰。貴様への我が断罪。ですが、しかし、だからこそ、せめてもの慈悲に教示しましょう。これこそ我ら碩学協会の手によって精製された人造の、人工の、本当の《怪異(メタ・クリッター)》です。幾多の大計算機関(オルディナトゥール)とクロイツ式《回路》の成し遂げた“かたち”のひとつ。(以下省略)』
基本性能
形容
- 鋼の巨人
- 10フィートを越える大きさ。
- 長い肢は先端に砲門の如き暗い穴を備えて歪んでいる。
- 笑う人間のお面を付けている。
- 瞳に生気はないが、赫く輝く。
無機質な、笑う人間の顔を模したかのような仮面に覆われた頭部。
いびつに歪む人影を形成する、無骨な機関機械の四肢。
機関音響かせる火の心臓を稼働させるクロームの胴部。
暗がりの中で、全長10フィートを優に超す異形の機械人形がこちらを見つめる。
赫く輝く瞳で。
薄く濁る瞳で。
——声。人間のものではない声だった。
——機関機械の合成音声に、よく似ている。
潜影
- 影から出現する
- 起動時は碩学機関の駆動音が聞こえる。
- 影の中から煙を吐く。
重低音。今まさに目覚めの声を告げられた碩学機関(ハイ・エンジン)が駆動音を立てて、排出される煙がゆるやかに立ちこめていた薄靄を呑み込んでいく。何かがいる。影の中から、鋼鉄の外皮と機関の心臓を備えたいびつな“何か”が立ち上がる。
隠形
- 暗示迷彩を利用した隠形
- コピー・ファウストの発する音や姿を周囲に認識させない。
金属音を立てて近付いてくる、巨怪。鉄人形。ひどく耳障りなその足音に、機関音が混ざって、かなりの音量が響いているにも関わらず、周囲の建物から誰かが顔を出すことはなかった。
(中略)
右瞳で“視”ればそうだとわかる。
あれは、暗示迷彩がもたらすものと同じように在るのだと。
砲
- 砲弾を発射する
- 小さな小舟を粉々にする。
- 暗示迷彩を無効化して対象を狙える。
10フィートの巨体が、ゆっくりと、歩いて来る。歪んだ、先端に砲門の如き暗い穴を備えた鋼の長い肢を石畳に擦らせながら——
ダゴンの"水"
- 血肉を持たないコピー・ファウストが全身に纏わせる蠢く水
- 《ふるきもの》の水を付着させることで拡大変容(パラディグム)を引き起こす可能性を与える。
背の高い、蠢く“水”を全身にまとわりつかせた鋼の“何か”が、あたしたちの潜む路地裏を覗き込んでいる。
(中略)
でも、表面を覆って蠢く水、あれは、機関機械でどうにかしたものじゃない。シャルノスの暗がりであたしを襲った《怪異》たちと同じ異形のもの。そう、右瞳が告げる。
全身を覆う“水”の膜も飛沫と消えて、さらに最後の弾丸が機関部らしい鋼鉄の塊に命中すると、巨怪は轟音と共に“爆発”した。炎。衝撃。煙。飛沫。飛沫。飛沫。
「はい。敵性体との戦闘時、“水”の飛沫が彼女の皮膚に付着。皮下に浸透し、身体機能を蝕んでいます。黄金瞳である故の反応かと。現在、飛沫は付着点に留まっていますが、数分で大脳辺縁へ達します」
ダゴンの顕現誘発
シャルノスの王の怒りに触れた“それ”がもたらす原始の恐怖は、あらゆる“水”へと浸透する。恐怖はすべて。すべては恐怖。
関連項目
コピー・ファウストの基となったと思われる存在。
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最終更新:2022年07月11日 00:40