四枚の黒くて大きな羽で戦うよ

作品名:魔法少女育成計画
使用者:魔王パム

魔法少女育成計画に登場する能力。
身体から生える四枚羽を自在に操る
羽の質量、密度はもちろん物質構成からエネルギーまであらゆるステータスを操作できる。
加えて目が存在しない形態でも羽と視界の共有が可能。
しかし、技の魔王的ネーミングセンスはいかがなものか




能力についての詳細

万能四枚羽根

  • 羽に関するステータスを操作できる
    • 大きさ、形はもちろん元素構成まで自在に操ることが可能。
 魔王パムは「四枚の羽根を自在に操る」魔法を使う。魔王パムの羽は飛行のためだけにあ
るのではない。大きさ、色、形、速度、硬さ、ありとあらゆることを「自在に操る」
のだ。

+ 斬撃&粘着
  • 粘性の高い斬羽
    • 切り裂き、スクリューように回転して掻き混ぜ、粘着して捕らえる。
 魔王パムは二枚の羽に別行動を取らせている間にも敵を攻撃し続けていた。残りの羽を刃に
して切りつけ、スクリューにして掻き回し、さらには羽の表面の粘性を上げて捕えようと
したが、敵の姿は一時的に崩れても、すぐ元の状態に戻ってしまう。通用しない。


+ 閃光
  • 羽の輝度を上げて放つ閃光
    • 目眩ましを目的としている。
羽を発光させ、まばゆさで敵の目を眩まそうとした。


+ 自動索敵
  • 翼の生えた巨大な目玉による自動索敵
    • 望遠鏡並の視力を持つが、自動的になるため知的レベルが低い。
    • 敵手がいれば自律兵器の形態へ移行する。
 もう一枚の羽は翼の生えた巨大な目玉に変化させて周囲を索敵させた。視力は望遠鏡並
で、下界の様子をつぶさに観察できる。


+ 自律兵器化
  • 羽を自律兵器化して戦わせられる
    • 敵・味方を識別し、味方を援護しつつ戦闘を行うことが可能。
    • 四分の一の力で並の魔法少女が束になっても敵わない戦闘能力を持つ。
 魔王パムは敵と交戦しながら、二枚の羽を飛ばした。一枚は下界のアパートへ、味方を
援護し、敵を攻撃するように命じて突入させた。四枚のある羽の一枚でしかないとはいえ、
継戦能力は高い。自律行動時は、魔王パムが直接動かすより速度精密性ともに低下するが、
それでも並の魔法少女なら束になっても叩き潰す。
  • 身体能力が高い
    • 身体能力が身体能力の高い魔法少女よりも高い。
    • 口などの身体機能を増やして防御に当てられる。
 剣を振るい、ガードを抜いて胴体を切り裂く。いや違う。胴体は切り裂かれたのではな
く、そこには大きな口が開いていて、上下の歯で剣を挟み止めていた。引くも押すもでき
ない。咬合力がキャプテン・グレースの腕力を上回っている。
  • 触手を自由に作り変えて攻撃する
    • 鞭のように伸ばし、刃に変えて裂く等、物質構成を自由に操る。
    • 触手を増やすこともできる。
(中略)敵の足がぐにゃりと曲がってグレースの脛に絡みつこうとし、慌てて振り払った。攻撃全
てが変化を見せる。打ちつけられた拳は鞭のようにしなって背を叩き、肩で止めようとし
た前蹴りは刃物に変わって血をしぶかせた。それどころか、腕が、脚が、タコやイカのよう
な触手が、黒い身体から次々に生まれてグレースを攻撃してくる。
  • 相手の挙動を学習する
    • 攻撃を予測して戦術を組み立てる。
    • 逆に相対者はフェイントや突拍子もない行動で裏を掻くことも可能。
 攻防を繰り広げるうちに、相手のことが少しずつわかってきた。まるで機械のような相
手だが、こちらの動きに反応するだけではなく、ある程度の攻撃予測もした上で動いている。
つまり、フェイントをかけて裏をかくこともできる。
  • バラバラになっても再生する
    • 不死性を持ち、継戦能力は高い。
    • 損壊しても、肉片が自動的に集まって修復される。
 もうもうと煙が立ちこめ、黒色火薬の匂いが充満する中を切り割ってなにかが現れた。
上半身を失った黒い人型がよろよろとした足取りでこちらに近寄ろうとしていた。体を半
分吹き飛ばされてもまだ動いている。吹き飛ばされた欠片もじわりじわりと動いていた。
元の形に戻ろうとしている。


+ 氷漬けの最下層(コキュートス)
  • 周囲を超低温まで下げる
    • 密度を低くして羽をばらまき、表面温度を低下させる。
      • 空気が凍結するまで凍る。
 敵は空気を利用していた。ならば利用できない状態にしてやればいい。魔王パムは周囲
一帯に密度を減らした羽を展開させ、表面を超低温にすることで、徐々に付近の温度を下
げていった。温度を奪えば、気体は気体のままでいられない。


+ 増殖
  • 羽を分裂させて羽の数を増やせる
    • 羽が破壊された時にこの方法で羽の数を元に戻せる。
 自然に浮かれようとする心を抑えつつ、一枚の羽根を分裂させて羽の数を四枚に戻した。
上限が四枚というだけで、減った羽が元に戻らないわけではない。魔王パムの四枚羽はど
こまでも自由で自在だ。


+ 魔宴(サバト)
  • コートを創る
    • 衣装として数名(最大四人)に着せられる羽。
      • 色合い、質感を設定して作り出す。
      • ボタンやフードといったデザインも細かく指定できる。
 魔王パムは羽のうち二枚をコートに変化させた。色合いはブラウンに、質感を布地に変化
させ、ボタンやフードなども追加する。
  • 防御と隠密に使える
    • コートとしての保温性と魔法少女の派手なコスチュームを隠すことができる。
    • 戦闘状態に入れば羽に戻して戦うこともできる。
 羽で作ったコートを着せれば一見だけではそれほど目立たない。いざ戦いとなれば羽に
よって彼女達二人を守ることもできる。


+ 巨大な門衛(ハダーニエル)
  • 核熱に耐久可能な壁
    • 巨大な壁であるため、相手の視界を塞ぐこともできる。
(中略)巨大な門衛は近距離での核攻撃にも耐える。


+ 聖槍(グングニル)
  • 分厚い岩盤数枚を易々と貫通する槍
    • 作中では視覚の共有も行い、対象の戦闘スタイルを見極めるために使用した。。
(中略)聖槍は分厚い岩盤
数枚を易々と貫通する鋭さを持ち、


+ 煉獄の炎(ゲヘナ)
  • 炎を生成する
    • 魔法少女を焼き殺せる熱量を持つ。
    • 直接的な炎による攻撃、火薬や可燃性燃料への着火に用いる。
 魔王パムは壁から離れ、スーツを元に戻した。穴一面を覆っていた可燃性の液体と炎を
倒れたソニアに集中させ、今度こそ完全なるトドメを狙いながら、(中略)炎が消え、ソニアは既に炭も残っていない。


+ 至言(ロゴス)
 指向性の破壊音波と化した羽がソニアにぶつかり、全く効果のないまま消え去った。


+ 明けの明星(ルシファー)
  • 光を集束して発射する
    • 高熱を発する光条を放つ。
 光を集束することで高熱を発し攻撃に転嫁する。だが光条は、ソニアに触れた部分から
煤けたように黒く朽ちていった。


+ 吠え猛る風(ミーノース)
  • 突風を発生させる
    • 魔法少女に対して使用したため魔法少女が行動不能なほど強い突風と思われる。


+ 毒蛇(エキドナ)
  • 毒気を撒く
    • 魔法少女に対して使用したため、魔法少女にも有効な魔法毒と思われる。


+ その他
  • プレス機等の機械を創造できる
    • 精密(どの程度か不明瞭だが)機械も創造できる。
 鋭い刃で斬りつける、火薬に着火し爆発させる、大量の土砂で埋め尽くす、巨大なプレ
ス機で押し潰す、だが全てが通用しない。


+ 憎悪(マステマ)
  • 三枚羽による穿孔機
    • アスファルトを貫通して高速で直径三十メートル余の穴を掘る。
      • 穴の高さは不明だが、身体能力の高い魔法少女が跳躍で脱出できない。
 羽三枚をスクリュー状にして道路上を移動させる。狙っているのはソニアではない。足
元の道路だ。猛烈な勢いで回転するスクリューは道路を削り、粉塵を巻き上げた。


+ 迷路生成
  • 薄く黒い膜を無数に生成して迷路を作り出す
    • 膜と視界を共有し、膜を動かすことで壁で相手の視界を封じつつ相手との距離を自由に調整可能。
 パムはソニアとの間に黒い膜を張った。柔らかく動く薄い壁とでもいうべき膜が、
穴の中のそこかしこに立ち上はだかった。動きを阻害するためではない。ソニアの動きを阻
害できる物体などありはしない。視界を遮るためのものだ。
 魔王パムは膜と視界を共有し、逆回りで膜の周囲を移動しソニアから離れた。


+ 可燃性物質生成
  • 可燃性の粘液体を生成し続ける
    • 燃料切れは起きない。
(中略)魔王パムは戻っ
てきた羽を穴の上で可燃性の粘液に変化させ、そのまま穴の中に振りまいた。

(中略)

それを消さないよう可燃性の液体を生成し続けた。


+ 影武者
  • 自分そっくりの影武者を作り出す
    • 瀕死の相手の最後の力を空回りさせる囮に使う。
 魔王パムは死にかけた相手を前にしても油断をしない。膜として使っていた羽を、自分
の姿を模した像に変形させ、瀕死のソニアの前に出して食いつかせた。


欠点

  • 羽の上限が四枚
    • 全ての羽を破壊されると、修復までの間は防戦一方となる。
      • 使用者は身体を鍛え上げることで至近距離での戦闘も行える。
 自由自在に変化する四枚の羽を用いての戦闘は魔王パムの真骨頂だが、羽に守られて
いる本体が脆弱というわけではない。魔法の強さに驕り、蹴ったり殴ったりの直接的な
戦闘を忌避するようになったら魔法少女として終わりだというのが魔王パムの持論である。
  • 物理攻撃しかできない
    • 羽のパラメーターや物質変成は自由自在だが、攻撃は全て物理攻撃。


使用者との関連性

コスチューム

  • 魔法少女のコスチュームの羽も能力に使える
    • ただし分離や物質変成は行えず、作中ではサイズの変更のみ。
      • プキンの剣に斬られることなく受け流す程度に動かせる。
 魔王パムが魔法で操る羽は上限を四枚としている。それとは別に、もう二枚の羽がある。
なぜ「それとは別に」なのかというと、その二枚の羽は魔王パムが元々持っている翼、言
わばコスチュームや手足の延長線上であり、本体から離したり性質を変えたりするような
ものではなく、普段は小さくして他人の目に触れさせることはない。


元ネタ

コキュートス(ギリシャ:κωκυτός
『神曲』やギリシャ神話に登場する地獄の最下層、もしくはそこを流れる川。
名前は「嘆きの川」を意味する。元来は「悲嘆」を意味していたとされている。
ダンテの『神曲』において地獄の中でも最も重い罪とされる悪行を行った者がいく地獄の最下層。
罪人はここで永遠に氷漬けとなる。
最も重い罪にあたるのは「裏切り」で、裏切者が堕ちる。
ギリシア神話においては、地獄の最下層に流れる川のこと。

サバト(英:Sabbath、Sabbat
魔宴、魔女の夜宴・夜会ともいう。
ヨーロッパで信じられていた魔女あるいは悪魔崇拝の集会。
ヨーロッパでは土曜の夜に魔女が集会を行うと信じられ、中世から17世紀ごろまでサバトに参加した罪を
告発されて裁判にかけられた無数の人々の記録が残っている。
イタリアの司祭、フランチェスコ・グアッツォの『蠱業要覧』(Compendium Maleficarum)には
著者の想像によるサバトの様子が描写されている。
他の証言では、サバトでは人肉を食す、悪魔はパンと塩を嫌う。魔女の集会参加方法、
ルシファーがサバトに参加する、悪魔と交わるなどが挙げられている。

ハダーニエル(Hadarniel
雄大な体躯と、天上界に響きわたる声を誇る天使。
名前の意味は「神の偉大さ」。
ユダヤの伝説では天国へトーラーを取りに来たモーゼの前に立ちはだかった
門衛の天使として登場する。初めはモーゼを脅したが、
そのことを神にたしなめられたため、態度を変えてモーゼの案内人を務めたとされている。

グングニル(古ノルド:Gungnir
北欧神話に登場する神々の王オーディンの持つ槍。
ドヴェルグの鍛冶、イーヴァルディの息子達によって作り出された。
この槍を投擲した場合、槍は絶対に命中し、自動的に持ち主の手もとに戻るとされている。
また、この槍を向けた軍勢には必ず勝利をもたらす。

ゲヘナ(ギリシャ:γέεννα
旧約聖書・新約聖書に使われているギリシャ語。
ゲエンナ、ゲヘンナ(古ギリシャ:γέεννα)と、アディス、ハデース(古ギリシャ:ᾍδης)とも呼ばれる。
英語で"hell"と訳される地獄の固有名詞。
ゲヘンナは原語では「ヒンノムの谷」の意。
この谷ではアハズ王の時代にモロク神に捧げる火祭に際して幼児犠牲が行われたこと、
ヨシヤ王の改革で谷が汚されたことがあり、町の汚物の捨て場とされた経緯から、
新約聖書ではゲヘンナは「来世の刑罰の場所」として考えられていた。
ハデースはギリシャ語の「姿なく、おそろしい」の意から派生した。
ヘブライ語のシェオルに当たり、古代の神話では死者の影が住む地下の王国とされた。

ロゴス(英:λόγος、古ギリシャ:λόγος
聖書に記されている語。ウェルブム(verbum)とも言う。
『ヨハネによる福音書』の冒頭では以下のように述べられる。
はじめに言(ロゴス)があった。言は神とともにあり、言は神であった
これはキリストについて述べたものと解され、「ロゴス」はキリストの別称ともなった。

ルシファー(ラテン:Lucifer
キリスト教、特に西方教会における悪魔(サタン)との同義語。
ルシファーとは「光をもたらす者」(lux 光 + fero 運ぶ)を意味する語。そこから発展して「明けの明星」を指すラテン語となった。
キリスト教の伝統的解釈によれば、ルシファーは元々は全て天使の長であったが、
土から作られたアダムとイブに仕えよという命令に反発したのがきっかけで神と対立し、
天から追放されて神の敵対者となったとされる。
また、ルシファーの語はキリスト教以前から「明けの明星」である金星を指すものとして用いられていた。

ミーノース(古ギリシャ:Μίνως, ラテン文字表記:Mīnōs)
ギリシア神話に登場するクレータ島の王。
ミーノース王は白く美しい雄牛を所有し、ポセイドンに捧げる約定を交わしたが、
ポセイドンを裏切って別の雄牛を捧げたため、ミーノース王の妻に白い雄牛に欲情する呪いがかけられた。
その妻と白い雄牛との間に生まれたのが半人半牛の怪物であるミーノータウロス(古ギリシャ:Μινώταυρος)である。
ミーノース王は神話の人物だが、クレタ島のクノッソス宮殿遺跡から世界最古の玉座とともに古文書が見つかり、
その碑文の中にミヌテ、ミヌロジャ(ロジャは王の意味)という名前があったことから、
ミーノース王の実在を示すものではないかと言われている。

ミーノータウロス(古ギリシャ:Μινώταυρος
ギリシャ神話に登場する半人半牛の怪物。
名前は「ミーノース王の牛」という意味であり、
本来であれば、雷光を意味するアステリオス(Asterios)を名乗るはずだった。
ミーノース王によって迷宮に封印された。

エキドナ(古ギリシャ:Ἔχιδνα
ギリシア神話に登場する怪物。
半身は美女で下半身は蛇で背中に翼が生えた姿をしている。名前は「蝮の女」を意味する。

マステマ(ヘブライ:Mastema
ヘブライ語で「敵意」、または「憎悪」を意味する。ユダヤ教の『ヨベル書』に登場する悪魔(もしくは天使)の一つ。
マンセマット(Mansemat)とも呼ばれる。
この悪魔は、神のために人間を害し、誘惑して神への忠誠心、
人間の信仰心と善性を見極めるための必要悪の存在であるとも言われている。
悪魔ではあるが、まぎれもなく神に帰属する者であり、神に従う悪魔の大軍を配下に所有している。


関連項目


関連タグ


リンク

最終更新:2015年02月22日 20:25