経津主神・布都御魂剣

ふつぬし・ふつのみたまのけん
作品名:神咒神威神楽
使用者:壬生宗次郎

神座万象シリーズに登場する能力。
太極のひとつ。
自身を斬撃という概念へ変生する能力
物理的な切断はもちろん、運気や寿命、距離、次元、異界すらも切断可能。

+ 詠唱
射干として疑似神格化した場合に最初に唱え、
の句は自力で神格となった場合に最初に唱える。後は同じ。

かけまくもかしこき かんどのにますかみむすびにねがいたまう
掛けまくも畏き  神殿に坐す神魂に願い給う

ひい ふう みい よお いい むう なあやあここのたり
 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十

  ふるべ   ゆらゆらと   ふるべ
 布留部 由良由良止 布留部

        ひとつぎ           なにものみこと
曰く この一児をもって我が麗しき妹に替えつるかな

         まくらへ        あとへ
すなわち 頭辺に腹這い 脚辺に腹這いて 泣きいさち悲しびたまう

                                       このもと
その涙落ちて神となる これすなわち 畝丘の樹下にます神なり

                                か ぐ つ ち       みきだり
ついに佩かせる十握劍を抜き放ち 軻遇突智を斬りて三段に成すや これ各々神と成る

                   あまのやすのかはら   ほついはむら
劍の刃より滴る血 これ天安河辺にある五百個磐石 我が祖なり


謡え 詠え 斬神の神楽 他に願うものなど何もない

おとめらが    そでふるやまの みずがきの ひさしきときゆ おもいきわれは
未通女等之 袖振山乃  水垣之  久時従  憶寸吾者

八重垣・佐士神・蛇之麁正――神代三剣、もって統べる石上の颶風 諸余怨敵皆悉摧滅

――太極――

神咒神威――経津主・布都御魂剣





能力についての詳細

『切断現象』化

  • 一挙手一投足に切断の概念が付与される
    • 次元を切り裂き、距離を無視し、概念だろうと切断して削り取る。
彼は剣。斬る者であり、ゆえに宗次朗と交わった時点で必ず何かを斬ら
れている。たとえ表面上は彼の斬撃を凌いだように見えたとしても、そ
の切断法則からは逃れられない。まず間違いなく骨肉は断たれ、それを
逃れたとしても寿命、運気、法則、魂のいずれか、ないし総てを裂かれ
て結果的には斬滅される。
そうした特性から、もはや宗次朗は武器すら必要としていない。彼自身
が刃であるため、素手であっても同じ現象を起こすだろう。
  • 同位階の理すら断絶する
    • 世界法則そのものを切断して無効化できる。
 剣閃の嵐が世界を引き裂く。
 都合七十八——覚醒と同時、奔る刃は疾風となり叫喚地獄を
微塵と化すまで断絶した。あれほど猛威を奮っていた腐蝕の波
動が、夢幻の如く斬殺される。
 骨肉総て腐り落ち、息絶え果てる一瞬の差。己を廃絶する世
界そのものを鋼の刃は断ったのだ。

切断対象の変更

  • 斬滅したものを後から変更できる
    • 斬った事実は無くせない。
    • 太極位階に至る前に斬ったものも対象にできる。
 かつて自分の剣を受け、まだ生きている者が紫織以外に三人
いる。
 すなわち覇吐、龍水、刑士郎だが、自分は彼らを斬ったとい
う事実を持っているはずだ。
 ゆえに今その気になれば、ここで指一本触れないまま彼らを
斬殺できるだろうが、同時にそうした事実を取り上げることも
出来るはず。
 三体分の何かを斬ったという事実だけは消せないが、何を
斬ったことにするかは変更可能。なぜなら今、一番斬りたい相
手が目の前にいるのだから。


使用者との関連性

太極の基となった渇望

  • 刃でありたいという渇望
    • 誰よりも斬ることを追い求めた自負が切断現象を引き起こす神威へと至った。
    • とある天魔歪みが源泉となっている。
己はただ刃でありたいという渇望のもと、まさしく自己を剣そのものへ
と変生させた斬の神威。宗次朗の求道が至った究極の境地である。

元ネタ

経津主神
日本神話に登場する神格。ただし『日本書紀』のみ。
布都御魂を祀る石上神宮が物部氏の武器庫だったとされることから、経津主神も本来は物部氏の祭神だったとされる。
『日本書紀』の神産みの第六の一書では、伊弉諾尊が軻遇突智を斬ったとき、十束剣から滴る血が固まって
天の安河のほとりの岩群となり、これが経津主神の祖であるとしている。
第七の一書では、軻遇突智の血が天の安河のほとりの岩群を染めたために岩裂神・根裂神が生まれ、
その御子の磐筒男神・磐筒女神が経津主神を生んだとしている。

布都御魂剣
日本神話に現れる霊剣。建御雷神が葦原中国を平定する際に使用した劍。荒神を退けるちからを持つ。
神武東征の折、毒気で全軍が衰弱していた時に高倉下が神武天皇の下に持参した剣が布都御魂で、その剣の霊力は
全軍を覆う毒気を払い、兵士たちを活気づけて戦争の勝利に導いた功績の一つとされている。
神武の治世にあっては、物部氏の祖と言われる宇摩志麻治命(うましまじのみこと)が宮中で祭ったが、
崇神天皇の代で同じく物部氏の伊香色雄命(いかがしこおのみこと)の手によって石上神宮に移され、御神体となった。

詠唱:一 二 三~布留部
先代旧事本紀に記された死者蘇生の言霊。
布瑠の言(ふるのこと)、ひふみ祓詞、ひふみ神言と呼ばれる。

詠唱:曰く~樹下にます神なり
日本書紀の神代で伊弉冉尊の死後に伊弉諾尊が泣きわめく姿。
その涙からも神が生まれ落ちた。
伊弉諾尊恨之曰、唯以一兒、替我愛之妹者乎、則匍匐頭邊、匍匐脚邊、而哭泣流涕焉。其淚墮而爲神。是卽畝丘樹下所居之神。號啼澤女命矣。

詠唱:ついに佩かせる十握劍を~我が祖なり
上記の経津主神参照。

詠唱:未通女等之 袖振山乃 水垣之 久時従 憶寸吾者
石上神宮にある歌人・柿本人麻呂の歌碑に刻まれた歌。
石上神宮は布瑠の言で有名であり、その様子と告白を混ぜた歌。

詠唱:八重垣・佐士神・蛇之麁正
日本の神話時代から伝わるとされる三振りの劍。
右から天叢雲剣、布都御魂、天羽々斬。


関連項目

経津主神・布都御魂剣の能力位階。

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最終更新:2013年12月20日 00:13