それは真紅の蜂の群れだった。体長五、六十センチにも達する巨大な蜂が十数匹。群れとな って浅葱たちへ殺到してくる。それは悪夢のようなおぞましい光景だった。
残酷な笑みを浮かべていたのは、ジリオラも同様だった。彼女の頭上に、真紅の蜂の群れが 再び出現する。その数は最初に見たときとは比べものにならない。五百か、千か——空一面が 真紅に染まるほどの膨大な群れだ。
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