作品名:
神咒神威神楽
使用者:天魔・大獄(= ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン)
神座万象シリーズに登場する能力。
太極のひとつ。
随神相は三首の虎。
あらゆるものを強制的に終らせる能力。
展開される地獄の内部では生命を吸われ続け、死ねば砂となる。
能力についての詳細
強制終幕
- あらゆる物事を終わりの状態まで強制的に移行させる
- 終幕対象は物理・エネルギー・概念を問わない。
- 強制終幕を防げるのは以下の三つのみ
- 発生した瞬間から時間が零で止まっている存在
- 死そのものである存在
- 渇望の強度が夜刀より上回る存在
その理は死の塊。何も複雑な事はなく、彼の両拳に触れたものは一撃
の下に粉砕される。それは単なる破壊ではなく、物事の歴史を終焉させ
る所業。すなわち、万象には発生と同時に終わりがあり、開始の幕が上がっ
ている物語なら幕を下ろすことで強制的に終わらせる極点移動。言わば
ご都合主義の具現である。
ゆえにこれは物理破壊のみならず、僅かでも歴史という時間が流れた概
念総てに及ぶため、大獄の拳を受けて無事でいられるのは以下のものだけ。
すなわち、穢土のように発生から時間の停止した存在か。大獄と同質の
死そのものである存在か。あるいは単に、彼ら天魔の源である夜刀の法
を強度で上回る存在か。この三つである。
- 死後に死を殺すことで蘇生する
- 使用者を殺すには天魔・夜刀を上回る存在である必要がある。
夜行が破滅を体得することでこの地獄に適応したように。大
獄もまた、死界においてその形を失わない。
終わりに終わりを浴びせようと、止まったままに動き出すだ
けなのだ。
死想流出
- 頭部から至高の死が流れ出す
- 斬首された頭部を見た場合、天魔・夜刀を上回る存在でなければ死ぬ。
- 本来ならば発動に咒が必要だが、頭部がないことから代わりに甲冑が砕ける音が咒の詠唱となる。
その願いは在りし日の夜刀によって叶えられ、魂を燃焼し尽くす戦いの
果てに求めた極点に到達した。斬首された頭部はその証であり、彼の誇り。
大獄が何よりも奉ずる究極の死そのものであるため、甲冑の下にあるそ
れを見たが最後、前述した三つの例外のうち二つまでが無視される。す
なわち、大獄に至高の死を与えた夜刀を上回る者でなければ回避不能。
空しく亡ぶのみである。
異界内部
眼下を埋め尽くす暗闇の砂漠は、等しく死の属性を帯びてい
た。
実際にこうして直立しているだけでも、夜行は生命力を失っ
ていく。まだ太極に至っている彼だからこそ、その程度で済ん
でいるのだ。
仮にここへ弱卒が紛れたならば、踵が接地した瞬間に物言わ
ぬ屍となっただろう。
刹那、生命を砕かれ砂と成る。
肉片でなく世界に敷き詰められた砂塵へと。死人の末路へ
成り果てて、ここを満たす死の一つへと堕ちていく。
使用者との関連性
太極の基となった渇望
- 美しい形(死)に留めておきたい
- 唯一無二の至高の死の姿で終わりたいという渇望。
- 天魔・夜刀は不変に留め、天魔・大獄はその形で終らせることを渇望した。
「俺と片割れの渇望も、アレと比較すれば紛うことなく神聖
だ。
終焉と停滞。よかろう、誇らしささえ感じる。」
「美しき姿に留めておきたい」
大獄と夜刀が願う渇望の原点はそれだ。素晴らしいと感じる
がために、綺麗なまま終わらせるか、輝きを不変にしたいと願
うかの違いだけ。
元ネタ
黒肚処地獄
無間地獄に属する十六辺地獄のひとつ。
仏に属する物品を喰ったり自分のものとした者たちが落ちる地獄。
罪人たちは自分の肉を喰らうほど飢え渇き、さらに、黒い腹の蛇が罪人を足の甲から喰う。
喰われた部分は何度でも再生する。
関連項目
無間黒肚処地獄の能力位階。
無間黒肚処地獄同様に死の色を帯びた太極。
ただし無間黒肚処地獄と違い、殺す方に渇望が向いている。
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最終更新:2020年01月26日 01:53