死森の薔薇騎士

ローゼンカヴァリエ・シュヴァルツヴァルド
作品名:Dies irae
使用者:ヴィルヘルム・エーレンブルグ=カズィクル・ベイ、
    ラインハルト・トリスタン・オイゲン・ハイドリヒ=メフィストフェレス

神座万象シリーズに登場する能力。
位階は"創造"、型は覇道型。
範囲内にいるものから吸精する異界を展開する
異界展開中は 術者の想像した吸血鬼の存在へと変異する

+ 詠唱

+ ラインハルト詠唱




能力についての詳細

吸血鬼世界の形成

  • 時間軸や物理現象の無視
    • 足を踏み入れると即座に夜へと変化する。
    • 月齢を無視して必ず満月になる。
日が、蒼茫と暮れていく。まだ午前八時台であるにも関わらず、一瞬にして
あたりは夕焼けに包まれた。

(中略)

日は沈み、落ちて消え、瞬く間に世界は夜となっていく。月齢を無視した銀
盤の満月が空を覆い、周囲に血臭と腐臭が充満する。
  • 血臭と腐臭が充満する
    • 内部は腐った血と臓物が這い回っている。
    • 精神崩壊すら引き起こす悪臭が漂っている。
そう、この校舎に入る前、口で息をしろとこいつに言われなかったら、正直
なところやばかった。
辺りを這い回っているゼリー状の粘塊は、人体から搾り出し、あげく何百年
も放置したような血と臓物。鼻を使っていないにも拘わらず、その臭気に脳
みそが溶けそうだ。
この腐り果てた血の海で、真っ当に呼吸してたら俺は狂っていたに違いない。
  • 周囲の光景が血のようにより赤黒くなっていく
    • 吸精力の強さで度合いが変化する。
増加した吸精力に呼応して、周囲がより赤黒く血に濡れていく。それどころ
か、壁や天井、床までもがひび割れ、枯渇し、崩れていく。

吸精

  • 異世界内に存在するもの総てを吸い尽くす
    • 異世界内にいるものの体力・精気・魂を吸い尽くす
      • 物質であればひび割れて崩れていく。
今までとは比較にならない、圧倒的な虚脱感が全身を蹂躙する。立つことは
おろか、呼吸すらろくに出来ない。
領域に入った者、総てを吸い殺す吸血鬼の夜。

(中略)

増加した吸精力に呼応して、周囲がより赤黒く血に濡れていく。それどころ
か、壁や天井、床までもがひび割れ、枯渇し、崩れていく。
  • 吸精する人間を判別する
    • 人間の体調を把握し、吸精する人間を選択できる。
ルサルカ「落ち着きなさいよ。“ここ”であまり気合いを入れると、一瞬で吸い殺され
    ちゃうわよ、あなた」

    (中略)

ルサルカ「言ったでしょ、ここで野蛮なことを考えちゃ駄目。心拍数と血の流れを調節
    して、アドレナリンを抑えなさい。あいつに言わせれば、せいぜい不味そうな
    女になるのよ。ここでベイをそそっちゃうと、一瞬で喰われるわ」

異界=自分自身

  • 異界内のどこからでも杭を飛ばすことができる。
    • 壁面、床面、虚空のどこからでも杭を生成・発射可能
崩れかけていた床や天井、壁面から、一気に出現した杭、杭、杭——

(中略)

ここは奴の胃、腹の中——何処からでも出現する杭の数は、もはや数えるこ
とすら出来ないだろう。
十本? 百本? 千本? いいや——
万を超えて生い茂る、悪夢の荊棘——薔薇の夜。
  • 異界内ならば空間跳躍が可能
    • 荊蕀の中から現れる。
死の荊棘が割れ開き、中から白貌の鬼が現れる。

吸血鬼への変生

  • 術者の吸血鬼化
    • 他の創造よりも術者の地力が強化される創造。
     創造を発動して自らの世界に身を置けば、地力にプラスの補正がかかるの
    は皆同じ
     だがヴィルヘルムの強化具合は、それにも増して凄まじすぎる。
櫻井螢「論理の逆転による自己肯定。日の光に忌まれたんじゃない。自分が日に背
    を向けたんだと……そう信じたカタチが吸血鬼という願い。
    結果、弱点すら受け入れる願望ゆえに、夜のあなたは誰より強い」

二重の夜

  • 夜に使用することで創造が強化される
    • 夜に夜が重なりより昏くなる。
    • 月が月齢を無視して満月になり、紅くなる。
 その時、夜が生まれていた。
 すでに闇が支配するこの時間に、なお深く、さらに厚く。
 総てを枯渇させる死森のヴェールはその昏さを増し、一方で月は煌々と輝
きだす。
  • 地力の強化
    • “夜では無敵の吸血鬼”と化しているため二重の夜でと地力が強化される。
 なるほど、ここが彼の世界だというのなら、地力にプラスの補正がかかる
のも頷ける。闇に強化される吸血鬼の戦闘力は、夜に夜を重ねることで更に
極限まで上がっていた。
  • 攻撃の不可視化
    • 闇が保護色になって、攻撃が目視できない。
      • 識域を変えて"活動"の攻撃を目視できる者にも視認できない。
 飛んでくる杭も、繰り出される拳も、蹴りも——目視することはほぼ出来な
い。深い闇が保護色となり、攻撃の筋を隠している。

偽神化

 真紅の吸精月光と薔薇の杭が、既知世界の星々を喰らっていく。そしてそ
れらを一つ残らず、黄金の魔城へと送っていた。かつてない勢いで獣の総軍
が膨れ上がる。

欠点

  • エイヴィヒカイトを使う者に本来ならば通じない弱点が付く
    • 吸血鬼化による弱点付与。
      • ・銀・光・流水・聖餅・十字架・腐食への弱点が付く。
      • 一般人でも殺害可能。 まぁ、前例であった通り当たらないと意味がないが
 言うまでもなく、十字架こそが火を上回る吸血鬼最大の弱点である。いかに
不死を謳い、どれだけ生き汚さを発揮しようと、この衝撃に耐えられるはずが
ない。
 彼が血を吸う鬼である以上、世界唯一の本物だと自負する以上、絶対的な理
からは逃げられないのだ。夜の魔物は聖性の前に敗北する。


使用者との関連性

創造の基となった渇望

  • 夜に無敵の吸血鬼になりたいという渇望
    • 生まれつき日の光を浴びることができない体。
      • 自身を吸血鬼であると誤認するきっかけになる。
    • 明けない夜と吸血鬼化を生み出す。
 一つは先天性色素欠乏症として生まれたがため、日の光に疎まれたこと。
 陽光は容赦なく皮膚を焼き、太陽は彼を夜の世界へと閉じ込めた。昼と
夜、世界からさえその居住権を半分奪われたと言ってよい。

(中略)

 ——己は吸血鬼だ。

 それは誤認。しかし同時に、何よりも凄烈な存在への解。

 ——深遠な夜の闇こそ我が世界、我が領土。

 ああ心地よい倒錯感。度し難い思い込み。それであるがゆえに、なお強く
自己へともたらされる変革の産声
 ——この世の誰一人、ここでは己にかなわない。


元ネタ

カズィクル・ベイ(Kazıklı Bey
ワラキア公ブヴラド三世ことヴラド・ツェペシュの別名。
トルコ語で「串刺し公」を意味する。
ちなみにヴラド三世側のルーマニア語ではヴラド・ツェペシュと呼ばれ、意味は「串刺しにする者」である。
国民、敵兵問わず串刺しにしたためついたあだ名であり、
ドラキュラのモデルとなった原因でもある。


ローゼン・カヴァリエ(Der Rosenkavalier
リヒャルト・シュトラウスの作曲したオペラ。
ばらの騎士と若い娘と元帥夫人の愛を物語るオペラ。

詠唱
オペラ『薔薇の騎士』の台詞。
二幕、三幕の台詞が混ざっている。
前半は二幕で薔薇の騎士がソフィーに恋をする場面、
後半は三幕で二人が結ばれた時の台詞である。
ちなみに 死骸を晒せなんて物騒な台詞はない


関連項目

死森の薔薇騎士の能力分類。

死森の薔薇騎士の能力位階。

死森の薔薇騎士を発動させる聖遺物

次回作の死森の薔薇騎士。
覇道型から求道型に変容している。


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