周囲に撒き散らされた液体は、突如として眩い輝きを放った。
水滴の1つ1つが、小さな光の十字架であるようだ。
それらはまるで────辺り一帯に乱立する、数えきれない光の墓標。
あちこちに付着した液体自体が、爆弾であったかのようだ。爆裂する液体は、建物を紅蓮の
業火に包んで吹き飛ばす。液体が付着した装甲車の装甲は、風穴を開けられて大破した。PA
のフードマントに付着した僅かな液も例外なく爆発し、登場している名薙に衝撃を与える
PAが放水した水が、用水路の水と混じる。すると即座に、用水路の水が眩く輝き、次の瞬
間、強烈な爆発を引き起こす。