身長4メートルくらいの、機械仕掛けの巨人と呼ぶに相応しい造型をしたロボットが、ライ
トアップされた台の上に展示されている。4脚歩行する下半身ユニットに、大型の回転機銃や
砲塔を装備した上半身が載っていた。
「騎士団でも所有している通常兵器の1つですよ。歩兵がいきなり突入するには危険過ぎる場
所へ、この無人兵器を投入して、最初に地ならしを行うんです。マモノの巣や、表皮が鋼鉄よ
りも硬いマモノが現れる場所では、よく使用されています。PAでは携行できない重高火力武
装を装備できますし、後は車両が走行できない地区への物資の搬送などでも活躍してます」
《とにかくです。この辺には、近隣の農家が放った無人多脚戦車がうろついてるかもしれませ
ん。彼らのセンサーに感知されたら攻撃されますから、皆さんお静かに》