存在についての詳細
ブロンクス担当の御使い
「予想時刻、0時25分。
ブロンクスは砕け散った。地上も地下通路も区別なく建造物は破壊
された。おかしな話だ。火災が建築物を砕くか? 黒焦げにすることも
なく? それでも痕跡は告げる。襲いかかったのは、炎だと」
超常の炎熱(ニュートロン・ファイア)
蠢き、うねり、白く忌まわしき炎を
その身から噴き上がらせて。
砕けた天井へと炎が吸い込まれていく。
周囲の壁が砕ける。ひび割れて。
炎なのに、焦がさず壁を砕いて。
炎のようにしか見えないのに、
それは、炎とは違う。
触れるものを砕きながら、
それは、高熱の腕を伸ばそうとする。
それは、灼熱の舌を伸ばそうとする。
近づく。近づく。襲い掛かる。
炎熱死を際限なく振りまきながら。
燃焼させようとする。
炭化させようとする。
すべて、すべて、砕き、灼いてしまう。
声。咆哮が、炎が騎士の斧を受け止める。
敵を砕くはずの斧が、炎に巻かれて。
騎士の猛烈な速度にも関わらず、
騎士の強烈な一撃にも関わらず、
炎は、そのかたちを変えながら受け止める。
ブロンクスで身に受けた炎のためか、
際限なく上昇する呪いの熱のためか、
影に潜む間も、傷を、広げられたためか。
元ネタ
ニュートロン・ファイア(neutron fire)
ニュートロンは「中性子」、ファイアは「火災」を意味する語。
おそらく中性子爆弾が元ネタとされる。
この爆弾は破壊力以上に生物にとって致命的である中性子線の出力が多く、核シェルターのように分厚いコンクリと水に
覆われている場所以外は貫通する。
関連項目
炎の《御使い》の種族分類。
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最終更新:2019年04月28日 01:50