テュケー(剣の女王と烙印の仔)

作品名:剣の女王と烙印の仔
使用者:ミネルヴァ、シルヴィア
別呼称:原初の獣と対になるべき時の終わりの神

剣の女王と烙印の仔に登場する能力。
刻印の一つ。
時間停滞や因果律の操作能力および未来視を使う
またテュケーは世界の終わりに存在する神なのであらゆる神の能力が届かず無効化される




能力についての詳細

来歴

  • 巫女の血に宿った運命の女神の力
    • 女王の一族に宿り、生まれる子は女のみにした。
「……私の家系は、生まれながらの巫女の血筋だったのだと聞いた。子を成すための身体
が弱く、しかも女しか生まれない。わたしの持っている、この力は、母から受け継いだも
のだ。わたしの家系を代々宿主にして、ずっと昔から生き続けてきたものなんだ」

未来視

  • 自分が死ぬ未来を視る
    • 常時発動型で操作は不可能。
    • 生きながら死の痛みを味わう。
    • 死ぬ危険性が高い戦場では一瞬先の死を視認する。
      • このため戦場で殺されることは無い。
「戦のさなかでは、ほんの一瞬先の死も視えるようになることがある」
「いつも視えるわけじゃない。眠っているとき。目を閉じているとき。最初はいつも痛み
から始まる。それから、自分の死の光景」

能力無効

「テュケーは時の終わりで生まれるとされています。まだ生まれておらぬ神。今このとき
おられぬ、いずれ来るべき最後の神です」

(中略)

「ゆえに、あらゆる神々の力はテュケーに及ぶことがないといわれております」
 まだ存在していない者には、どんな力も届かない。そういうことか。

時間遅滞

  • 時間流を遅滞させる
    • 使用者の視点ではゆっくりと攻撃が来るため対処が容易になる。
(時間が、止まっている? いや……)
(少しずつ、流れている)
 刃を振り上げた姿勢の王国軍兵たちが、まるで全身を藻にからめとられたかのような鈍
重さで近づいてくるのがわかる。

事象回帰の血

  • 使用者の血液に触れた者をたちまち元に戻す血
    • 女神は未来から現在へ力を飛ばしているため血液を受ければその者の時間が戻る。
      • 傷の治癒、致命傷からの生還、若返りすらも可能。
      • ただし死人の血は女神の力が失われかけているので肉体の一部のみかつ半端な回帰しかできない。
 あらゆる未来を記しながら過去へと羽ばたく、終末の女神。
「その血が尋常の時を生きるものに触れるとき、老いも、腐敗も、破壊も、死も、すべて
が逆行する。そなたのこの腕のように、わしのこの肉体のようにだ! わかるか!」


時空回帰&可能性選択

  • 起きた事象をなかったことにして別の事象へと移す
    • 事象を移された後も元の事象のことは記憶している。
 それは、選ばれなかった未来。存在しないはずの記憶。
 けれどクリスの魂に刻み込まれている。すべて知っている。
  • 可能性選択の幅は作中では最長で数千年かつ全可能性が対象
    • あらゆる可能性においても覆すことが不可能な事象は、事象が起きる前に回帰して不可能という事実を叩きつける。
 時の終わりに生まれた女神が原初に向かって注ぎ進む間に綴られた、長大な記憶の連な
りの一片を視る。そこにカーラという名の縦糸で編まれた、すべての可能性を。
 すべての出逢い、すべての戦い、すべての死……
 重ね合わされた数千年分の時が、展開され、塗り広げられ、像を結び、カーラを取り巻
いて歌い踊り、また消えていく。

時空隔離

  • 永劫回帰の時空へと隔離する
    • 隔離された人間はループする時空に存在し、元の世界から観測されなくなる。
 吐息とほとんど変わらない声でミネルヴァは答える。ここで時が止まればいい、と願う
。否、止まることはない。ただ、閉じた円環を巡るだけ。


使用者との関連性

双子

  • 能力を分割している
    • 未来視の力は姉のミネルヴァに偏っている。
    • 未来視以外の力はシルヴィアへと渡っている。
「テュケーの神は、宿した者の死によって受け継がれる。ミネルヴァに聞いていないのか
。あの二人は、母親からの力を、分けて受け継がれてしまった。わかるか。女王は二人要
らぬのだ。一人が死ねば、全き託宣の力がもう一方に受け継がれる」

ミネルヴァの場合

  • 未来視の力が濃く、それ以外の力が薄い
    • 力の大半はシルヴィアが持っていった。
「ええ。テュケーの御手は、この世、このときに近づいています。だからミネルヴァさま
は聖王家の歴史上もっとも強い予見の力を持って生まれた。けれど予見の力は──そう、
海に浮かぶ巨大な氷塊の、水面から突き出たごく一部に過ぎません」

シルヴィアの場合

  • 未来視の力が薄く、それ以外の力が濃い
    • 託宣の力が弱かったため薬を盛られ続けた。
 両手に胸に押しつけてあえぐシルヴィア。コルネリウスは繭を跳ね上げる。この脆弱な
女王は託宣を受ける能力が薄く、いつもならば副作用の大きな薬を大量に投与して補わな
ければならない。
  • 未来視のみを求める三大公家とヒエロヒニカによって薬を盛られた
    • 劇薬投与などで死に近づけることで無理矢理能力を強化している。
本来、それしか予見できない力だ。でも、わたしの家系を利用しようと集まってきた者
たちは、力を歪める方法をいくつも思いついた。たとえば──子を成すためにふさわしい
婿となる男を、予見する方法」


元ネタ

テュケー(ラテン:tyche、古代ギリシャ:Τύχη
ローマ神話に登場する女神。名前の意味は「運」
財と繁栄と運命を司り、城壁冠を被ることから都市の女神としても祀られていた。
ギリシャ神話のフォルトゥナに相当する。


関連項目

テュケーの能力分類。

テュケーの対となる刻印。

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