魔術書
オリジナル、もしくはデフォルトから味付けされた魔術書もろもろ。
な行
螺子の書
或いは「ねじのありか」。絵本の体裁を取った魔術書。
丈夫な革表紙に古い羊皮紙、セピアのインクで直筆された書物であり、
ミスカトニック大学図書館に存在する物は恐らく100年以上は前に作成された物と思われる。おそらくはこの世に数冊と存在しない。
純然たるスペルブックであり、この書から学びを得るにはまず〈オカルト〉70以上、或いは〈クトゥルフ神話〉10以上を要求する。
どちらも満たさぬ場合、この本はただの気味悪い絵本にすぎない。〈アイデア〉判定の結果によっては、ただの絵本でない事に気づいても良い。
ただ公式の羅列が記されているだけの本であっても、その数列が公式であるか、また何の公式であるかに気づけるかに知識や判定が必要なのだ。
この本は挿絵のページを入れ替える事で、呪文の項にある呪文を起動させる。
この行為によって発生する呪文は発動者のMPを消費しないが、正しく入れ替えるには〈アイデア〉や〈オカルト〉が必要となる。
〈幸運〉でも可能だろうが、その場合発動する呪文は選べない。
- データ
- 言語:英語
- SAN減少:1/1d3 クトゥルフ神話知識+2%
- 研究の所要時間:平均15週間-〈オカルト/2〉日or〈クトゥルフ神話〉日
- 呪文
- 《人形の起動/停止》
命を持たぬ無機物に、自律行動する能力を与える呪文である。
これによって起動した人形は、四肢が無くとも動き、声帯がなくとも語る事が出来る。
その能力は主に【見た目】と【付与された設定】に左右される。
死体などに使用しても何も起きないが、白骨が飾られていたのであれば、全く別の存在として起動するかもしれない。
使用にはコストとしてMPを3点必要とし、付随してSANを1d3減少させる。
また通常対象となる人形には予めPOW1を消費し魔法陣を刻む必要がある。
更にPOWを注ぎ込む事で、その人形を起点としてより多くの人形に影響を与える事が出来るだろう。
- 《人形への命令》
《人形の起動/停止》によって作成された人形に、特定の行動を取らせる為の呪文である。
ごく簡素な命令であれば一言命じるだけでも可能だろうが、
複雑な命令にはこちらを使用する必要がある。通常ただの人形はそこまで賢くないのだ。
この呪文はコストとしてMPを最低でも1点要求し、複雑化するほど要求するMPは多くなる。
- 《コッペリアの目覚め/人形の覚醒》
命を持たぬ無機物に、明確な自我を目覚めさせる呪文である。
成功率は対象によって変わり、例えば誰からも何の思い入れもないただの石ころであれば、まず意思が発生する事はない。
しかし「使い古された箒」であったり、「幼い頃から持っていたぬいぐるみ」などと言った時を経たもの、
或いは「誰かが何年も掛けて制作した作品」などの血と汗と思い入れが篭ったものなど、
所謂魂の籠ったと形容されるような代物であればあるほど発生する確率は高くなるだろう。
これは【発生させる】呪文ではなく、あくまで内にあった種を開かせる呪文なのだ。
発生した自我は完全な自律行動を行う。術者に従うかは、術者が被術者にどのような行いをしていたかによる。
使用にはMPを5点、SANを1d3要求する。
ま行
マンロー・ノート
片田舎の地主、マンローのノート。一冊しか存在しない。ごく普通の粗末なノートに書かれている。
「死者の書/PERT EM HRU(基p.103)」を元としており、その殆どがエンバーミングの技術に関する記述である。
但しその一部には《ゾンビの創造(基p.270/後者)》に関わる呪文が含まれており、
これを記していた際、明らかに悍ましい何かの干渉を受けていた事が伺える。
著者のマンローは誘拐・殺人事件の容疑者としてアーカム署に連行されたが、そこで謎の死を遂げている。
このノートはアーカム署で、証拠物の一つとしてひっそりと眠っているだろう。
- データ
- 言語:英語
- SAN減少:0/1d3 オカルト+3% クトゥルフ神話知識+1%
- 研究の所要時間:平均4週間
- 呪文
- 《ゾンビの創造(基p.270/後者)》
- 《エンバーミング》
死体の腐敗、ひいてはカビや蛆虫の発生といった問題を防ぐ呪文である。
これは死体の肉を本質的に違う物質に置き換え、あたかも屍蝋、或いは人形と化したかのようにする。
この効き目は死体が損壊するまで永遠に続くだろう。
使用にはMPを3点要求し、またSANを1d2-1点消耗する。
最終更新:2013年06月03日 13:45