「スーパーマンを夢見た子 --池沼唯の過去--」の編集履歴（バックアップ）一覧はこちら
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
<h3>スーパーマンを夢みた子 --池沼唯の過去--</h3>
<p><br />
それは今から10年ほど前のこと、唯が５歳の頃である。</p>
<p>唯は典型的なイタズラ好きの悪ガキで、親はもちろん近所の人達も手を焼いていた。<br />
でも、幼い子供のイタズラということで、両親も多少大目に見ていたが、これが大誤算であった。<br />
当時、唯は妹の憂や、近所に住む同い年の真鍋和（まなべのどか）と遊ぶことが多かった。</p>
<p>イタズラ好きの唯とは対照的に、和は５歳とは思えないほどのしっかり物であり、唯のアホさに少し嫌気が差していた。<br />
実際、自分の家の風呂にザリガニを沢山入れられたり、勝手に上がりこんで冷蔵庫をあさっていたりと、目に余る行為が見受けられた。</p>
<p>妹の憂は、姉が少し悪い子だと感じていたが、和ほど冷静に考えることはまだでず、妹という立場もあり、唯の言いなりになっていた。</p>
<p>そんなある日のことである。<br />
近所の空き地で３人が遊んでいた。</p>
<p>と言っても、唯が一人で騒いでいるのを、妹は見ていて、和は殆んど無視するような状態で自分で好きなことをしていた。</p>
<p>そのとき、唯はどこからか風呂敷を持ってきた。<br />
この風呂敷を持ってこなければ、あるいは後の悲劇は起こらなかったかもしれない。</p>
<p>唯「ジャジャーン！スーパーマンのマントだよ！」<br />
憂「うわー」<br />
和「……」</p>
<p>唯「これからこのマントを着て空を飛ぶからみててね」<br />
和「え！？ 唯ちゃん、それは無理だよ」<br />
唯「大丈夫だよ、いいから見てて」</p>
<p>唯は空き地にあった木に登っていく。子供にしては結構な高さまで来た。</p>
<p>唯「んしょ、んっしょ」<br />
憂「お、お姉ちゃん、危ないよ」</p>
<p>唯は憂の忠告を無視して、枝にまたがり風呂敷を肩に掛ける。</p>
<p>唯「さあ、唯がスーパーマンとなって空を飛ぶからご覧あれ！」<br />
和「唯ちゃん、辞めなよ！そんな風呂敷じゃあ空は飛べないよ！」<br />
唯「大丈夫、まかせて！」<br />
憂「お、お姉ちゃん」<br />
唯「行くよ、１、２、３、それっ！！」</p>
<p>唯は木の枝から空を飛ぶようにジャンプしたが、当然飛べる訳もなく地面に真っ逆さまに落ちた。</p>
<p>ドッシーン！！</p>
<p>頭から唯は諸に地面に叩きつけられた。</p>
<p>和、憂「……」</p>
<p>唯の落ち方が尋常ではなく、幼い２人にも大変なことが起こったことが分かり、恐怖で言葉がでなかった。</p>
<p>唯は唯で、通常なら甲高い泣き声を出す筈が、落ちたまま動かない。<br />
良く見ると、耳から血が流れている。</p>
<p>憂と和は唯の母親を呼び、直ぐに病院へ行くことになった。</p>
<p>母親の声にも唯は一切返事がない。唯は気を失ったのだ。<br />
でも、呼吸はしているので、死んではいない。</p>
<p>結局、唯は頭を強打したために脳をやられ、首の骨が折れていた。<br />
医者の話では助かったのが奇跡的なようで、もう少し打ち所が悪かったら即死だったそうだ。その言葉を聴いて母はとりあえず安堵した。</p>
<p>しかし、脳を激しく強打した結果、唯の脳に障害が残ってしまった。<br />
身体、知能、言語、知覚等々、様々な重い障害が残り介護が必要なほどだが、母はとりあえず生きてさえ呉れればとその時は娘唯の幸運に感謝をした。</p>
<p>しかし、唯が退院して２，３ヶ月も経つと、母親と言えど一人の人間であり池沼となってしまった娘に嫌気が差してきた。</p>
<p>その後、両親は娘の育児から遠ざかり、また、自宅も留守にし勝ちになり、子供２人を残して逃げたような状態になってしまった。</p>
