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さようなら、六九さん


ごめんなさい。私はあなたを救えない。
私は、あなたが消え失せようとも構わないと思った。
それが、愛するあの人を護るただ一つの道だったから。

あなたは私の友達、静穂と瑠璃奈の危機を救ってくれた恩人なのに。
たとえ任務の一環だったとしても、恩人であることに代わりはないのに。

私は、《未来視》の力によってマッチングに介入し、最適な展開を紡いだ。
平和な未来のために? ……それもないわけじゃない。
でも、一番の理由は、私自身の想いのため。愛する人を護るため。
私は、あなたに、最後の戦いの場すら与えず、惨めに消えてもらうことを選んだ。

さようなら、六九さん。
あなたは、私の友達を救ってくれた恩人です。
感謝しています……でも、さようなら。

――《未来支配者》パルプは、己の手の平を見つめた。
最終ターン、二人の選手を打ち倒し、六九から任務達成の機会を奪って滅ぼした。
酷く汚れてしまったこの手は、あの人と繋ぐのに相応しくないとパルプは思った。

(だから、今は見逃してあげる)
賞品の少年と手を取り合って去っていく優勝者の後ろ姿を、パルプは黙って見送った。
胸のチクチクする痛みにこらえ、襲い掛かって略奪したい気持ちを抑えつけながら。
(でも、いずれ奪いにゆきます。マジカニアの未来と、私のために)

かくして、魔技姫ラクティ☆パルプの世界格闘大会は終わりを迎えた。
パルプは何度も傷つき、倒れ、絶望も味わった。
しかし、それを乗り越え、大きく成長し、そしてなにより大切な想いを手に入れた。
これからも、少年を巡るパルプの戦いは続くだろう。
だが、ひとまずは、お疲れ様でした。