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パルプ出生の秘密


人間界にやってくるすこし前のことです。
ラテン語を勉強するために公文書を閲覧していたパルプ姫は、自分自身に "QB" という注記があるのを見つけました。
妙な胸騒ぎがして調べてみましたが“母親から産まれていない”という意味らしいとしか判りませんでした。
パルプ姫は、母親であるはずのアルテマ女王に直接たずねてみることにしました。

「母上、私は実の娘であると聞いておりましたし、今まで疑ったことは御座いません。
 しかし、『産みの親でない』と書かれているのは如何なる事情によるものでしょうか」

アルテマ女王は優しく答えました。
「可愛い娘よ、あなたが私の実の娘であることに間違いはありません。
 まずは、こことは違う打ち捨てられた世界について話さねばなりません。
 その世界ではあなたは男の子で、マジカニア人は成人までは男性、その後は女性となる設定でした。
 これは没設定なので、あなたは普通に女の子だから心配はいりませんよ。
 そして『実の親』なのに『産みの親』ではない、つまり『父親』だという隠し設定でした。
 キャラ確定直前に逸脱者をやめたのですが、エピソード記述に修正漏れがあったのです」

「そのようなメタな話を聞きにきたのではありません」

「――よい機会です。あなたに真実を伝えましょう」
そう言って女王は、パルプ姫を城の奥へと連れて行きました。
そこには、大きな炉のような魔法技術プラントがありました。

「これが代々王家の者を生み出してきた“インキュベイター”です。
 地球からマジカニアを切り離している『大いなる隔離』の維持は、身体に激しい負担が掛かります。
 ゆえに、私たち王家の者は出産に耐えることができません。
 そこで造られた代理出産装置が、この "QB" なのです」

「では、私は間違いなく母上の娘なのですね」

「勿論ですよ」
アルテマ女王は、パルプ姫を優しく抱きしめました。
「もし人間界修業の最中に万が一身ごもるようなことがあったら、すぐに戻ってくるのですよ。
 卵を "QB" に移す必要がありますからね」
「はい。母上」
「でも避妊はちゃんとするのですよ。夏から秋の繁殖期には必ず避妊魔技を忘れないように」
「は、はい」
「初めての時は脱皮直後が痛くなくてイイらしいけど、まあタイミング的に難しいかな」
「は、母上、ちょっと生々しすぎ」
「あとは――」
「母上……止まって……」