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天王戦隊サテライト


「あーあー、テステス。皆聞こえてる―?」

『ひゃっふー!約半分が氷だよ! 第一衛星、アリエル!!』
『……表面の暗さは随一、第二の衛星、ウンブリエル……』
『大きさならば一番ですわ、第三衛星、チタニア!』
『最外周で色は赤だぜ!第四衛星、オベロン!』
『一番内側、最小だよー、第五衛星、ミランダ!』

「……毎度思うんだけど、それ楽しい?」

『『『『『楽しい!!』』』』』
「そ、そっか。ならいいけど…」

四日目の朝、天王星ちゃんは衛星達にテレパシーを試みていた。
迎えたのはいつもと同じく活気溢れる名乗りだった。
天王星ちゃんは呆れつつも、相変わらず元気そうな衛星たちの声を聞いて少し安心した。

「ちょっとさー、聞いてよー。世界格闘大会に出るってこの間言ったじゃん? 一、ニ回戦は勝ち、引き分けとそれなりの戦績だったんだけど、昨日負けちゃったんだよね―」

『ほえー!』
『それはまた残念だったな…』
『どうせ勝ちを焦ったりしたんでしょう。せっかちなんですから。』
『まぁそう言うなって、チタニア。天王星ちゃんは慰めて欲しくて僕らに連絡とってきたんだろうしさ。悔しかったんだろう? それをバネに次勝てばいいさ。』
『勝負は時の運、しょうないよねー』

「うん、皆ありがと。ちょっとは元気でた、かな?」

『ふっふーん!』
『……ふん。』
『でも、敗因の一つに私達を連れて行かなかったってのもあるんじゃないですか? 私達を防具なりなんなりとして引き連れてたら多少足しにはなってたでしょう。』
『天王星ちゃんを責める気はないけど、地球探訪はちょっと楽しみにしてたんだよね。天王星ちゃんなりに連れて行かなかった理由はあると思うけど。』
『地球行きたかったな―』

「ご、ごめんね! 一緒に来れたら楽しめたと思うけど、地球で何があるか分からないし、それに――――」

一旦、天王星ちゃんは言葉を切って、周囲を確認した。
同居人である冥王星ちゃんとカロンはバイトで今この場にいない。
いないことが分かっていても見回したのは念には念を入れたかったのだ。

緊張した面持ちで、唾を飲み込んでから言う。

「それに、冥王星ちゃんとカロンくん、ちょっと怪しいんだよね。」

『ほえー!』
『あの二人が、か…?』
『準惑星に格下げされた時はそれはもう目もアテられない程落ち込んでたらしいですが、今は落ち着いているのでは……?』
『天王星ちゃんの近況の報告を聞く限り、仲睦まじく元気らしいじゃないか。何が問題なんだい?』
『そもそも怪しいって何が―?』

「んー、元気だし凄い優しく接してくれるんだけどね。何がとははっきり言えないんだけど、笑顔の裏に何かありそうっていうか不穏っていうか……うーん……」

『ふむ!』
『……なるほど。』
『いつもぐーたら呑気にしてますけど、勘だけはいいですからね、天王星。』
『あはは、厳しいこというねえ。前半はともかく後半については僕も同意だ。警戒して損はないんじゃないかな』
『気をつけてね―』

「こんなこと話せるのあなた達くらいしかいないからね。少し気分楽になったよー。ありがとね。さて、そろそろ試合に出かけなくちゃ。」

『おー!』
『……思う存分暴れてくるがいい』
『また負けたりしないでしょうね? ま、その時は私達に泣きついてきなさいな。』
『あぁ、いくらでも慰めてやるとも。どうせなら勝ってきて欲しい所だけどね。』
『頑張ってねー』

「うん、行ってきまーす!」

(……冥王星ちゃんとカロンくんについては不安もあるけど、とりあえず今日の試合を頑張ろう! 今日は天奈瑞さんと約束してたから、病院かー。何やら怪我一杯負ってたみたいだけど、お互い万全の状態で戦えるといいな! 衛星ちゃん達、私の勝利を祈っててね!)

【END】