※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

第2T ラクティ☆パルプ VS 宇多津泡沫


ゆらりと立ち上がりながら、泡沫は姿を変えてゆく。
真っ白なエプロンをつけた可愛らしいメイドさんに!
その手に四角い銀のトレイ。
参加選手の1人、迷ド探偵たまきの姿だ!
『たまき』はパルプをびしっと指差し宣言した。

「犯人は貴女ですぅ~~~~! な~んちゃっ……きゃあっ!?」

パルプによる問答無用の先制攻撃!
ロッドから放たれた三日月状の光の刃がメイド服を切り裂く!
だが浅い!

(う~~~~、一回戦はいきなり天王星ちゃんのタックルで負けたんだよね~~~)
敗戦の苦い記憶が泡沫の脳裏によぎり、集中が乱れる。
……気付いた時には目の前に光の球が浮いていた。
眩い光が炸裂し、後方に弾け飛ぶ迷ド探偵!

踏み込んで更に追撃を加えんとするパルプ!
ラクティ☆ロッドが白い光を帯びる!
しかし迷ド探偵は空中で一回転して華麗に着地、十全の迎撃体制!
自ら後方に跳ぶことで炸裂弾から逃れていたのだ!
隙だらけのパルプの腹部に掌底! 発勁だ!
ぽふん。気の抜けた音がして発勁は不発!

「う~ん、人の身体だといまいち上手く気が練れないな~~~~」

「スラッシン☆クレッシェント!」

袈裟懸けに振り下ろしたロッドによる光の斬撃!
身体を捻って回避を試みる迷ド探偵だが、この距離では避けきれない!
光の刃は大きな胸を掠め、衣服に切れ込みを入れた!
生じた隙間から豊かな胸とそれを覆うブラがちらりとのぞく! 白だ!

「とても素早い、ですね。――最近、妃芽薗学園に来たことはありますか?」
「魔人女学園か~~~、あまり行きたくないトコだね~~~~~。なんでそんなこと聞くの~~~~?」
「この大会に参加するはずの生徒が、夜中に襲われて大怪我をしたんです。犯人は選手の中にいるはず……」
「それは大変だね~~~。でもわたしじゃないよ~~~~~~。夜はいつも寝てるし~~~。昼も寝てるけど~~」
「そうみたいですね。疑ってごめんなさい。でも――勝負は譲れないですよ」
「ふふ~~~、譲れないっていうのはコッチの台詞だよ~~~~。睡拳の未来が懸かってるからね~~~」

一瞬の出来事だった。
迷ド探偵の姿が霞んで見えたと思った瞬間には、パルプに銀のトレイが叩き込まれていた。
「なんて……早さ……」
胸を押さえて膝をつくパルプ。
ストーンゴーレムで防御する暇もなかった。

168 :ラクティ☆パルプ:2013/10/30(水) 19:38:25 「この体の扱い方~~~、やっと解ってきたよ~~~~」
泡沫は、迷ド探偵の顔ににっこりと笑顔を浮かべた。

「私も解ったんです……」
「ひゃあっ!?」
メイド服のスカートがストンと落ち、下半身の白い下着が露わになった。
一瞬の交錯の中で、パルプの斬撃も命中していたのだ。
泡沫は、慌ててトレイで隠すが、実況カメラは冷徹にその可愛らしいフリル下着を捕らえていた。
「――あなたはとても素早いです。でも、攻撃するタイミングを狙えば――避けられない!」

「なにを~~~っ!」
羞恥に頬を染めながら突撃! 再び高速のトレイがパルプを打つ!
「グローリアス☆ボマー!」
ダメージに怯まず魔法発勁! 相討ち! 両者のダメージは同等か!?
しかし体力は泡沫の方が遥かに高い。このまま相討ちを繰り返せば泡沫の勝利だ。

だが――。
泡沫の心はいまだ敗北の恐怖に囚われていた。
泡沫は天王星ちゃんに、たった一発のタックルで沈められた。
目の前にいる魔法少女は、パワーもスピードもタフネスもない。
だが、それでもこの場所に立っている。つまり――『この子には一撃必殺の技がある』。

ゴウ! 動きが止まった泡沫に、光り輝く魔法発勁が直撃する!
衝撃で吹き飛んだ泡沫は、固い路面に倒れた。
実況カメラの冷徹な目が、泡沫を見つめている。
泡沫は、巨大ディスプレイに映し出された、惨めに倒れる自分の姿を見た。

(なんだよ~~、みっともないな~~~)
泡沫は自嘲した。
夢遊睡拳を知らしめるため自分は戦っているはずだ。
敗北に怯えてどうする!
自分がやるべきことは、勇敢に戦うことなんだ!
迷いを捨てた泡沫は、力強く立ち上がった。

銀色に輝くトレイの神速打撃!
白色に輝く光弾の魔法発勁!
ストーンゴーレムの盾が砕け散り、倒れる魔法少女!
そのトーガドレスはトレイ打撃によってズタズタに引き裂かれた!
迷ド探偵も魔法を食らって吹き飛ばされ壁面に叩きつけられる!

それでも立ち上がる二人!
パルプは呪文詠唱開始!
これは必殺の真魔法だ!

(この子、すごいな~~~)
泡沫は、劣勢でも僅かな勝機に賭けて諦めない魔法少女に尊敬の念を抱いていた。
(でも~~)
恐怖を断ち切った泡沫の動きは早かった。
高速でパルプの喉に突き刺さった銀のトレイが意識を刈り取り、呪文詠唱を中断する。
(わたしだって、ちょっとはすごいんだよ!)
力尽き、崩れ落ちるパルプ。宇多津泡沫の勝利だ!