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Battle Cinderella~sea side episod02【業と才】~


[ Battle Cinderella~sea side episod02【業と才】~]



──────────葦原美代子 VS 超時空軽空母『綾鷹』DEATH──────────



葦原美代子は戸惑っていた。
目の前の少女のEO値(エラーソオーラ・ち)を測り切れなかったからだ。
彼女のとる戦闘術にとってそれは即、敗北に直結しかねない危険を孕んでいた。

解説:「EO値(エラーソオーラ・ち)」とは
EO値とはその人物が漂わせている”自分がどれくらいのポジションリングにいるか”という
気配を数値化したものである。謀略リスクヘッジの会社・役職版ともいうべき能力だが
マルノウチOLたちは職種能2級スキルとしてこれを習得している。

課長…
部長…専務…でも、まだ足りない…
こいつ…一体、自分のこと何様だと思ってるの…  (A.銀河皇帝。)

じりりと距離を詰め、向かい合う両者。そして正面から見据えた時、彼女はついに
その測定に成功した。
「げっ」
思わず呻く美代子。
『彼女』の背後にキモノ衣装に身御包んだとある巨大な女帝の姿を幻視したのだ…それは…。


カポーン [春日野の局(いきおくれの・おつぼねさま)] カポーン

アラサー!
ホイサー!
おおおおくかよ。心の中絶叫する美代子、おつぼねさま。それは彼女達OLにとって
ある意味、逆らうこと叶わぬ永遠の天敵である。
「貴方いったい何者なの?唯の軽空母ってわけでもなさそうだけど」
『あ?ああ、軽空母は成り行きだ。こっちも色々事情あってな』

美代子の問いにそっけなく答える見た目10代の軽空母。
だが、着工0年の唯の軽空母にオツボネサマ級の気配など出せるはずがない。
探りを入れるべきだった。美代子は胸中の動揺を隠し、さり気ない言葉で切り込む。

「ところで…さっきの転職の話だけど…貴方の上司の提督ってイケメン?年収いくらくらいかしら?
ああええと、ごめんごめん勿論、独身よね!」

そして探りを入れるはずが己が本能のまま見えない明日へと突っ走り始める美代子。
あまりにもガッツリ肉食系だった。
そもそも上司が独身男性であることを前提に話し出すあたりに、同僚に指摘されるような彼女の
合コン連戦連敗要因があるわけだが本人はそれに気づくことはない。

『提督???』
だがその言葉に首をかしげる軽空母。『綾鷹』のプレートが斜めに傾く。あわてて
美代子が訂正を入れた。

「あ、プロデューサーかしら。だって缶娘へのスカウトだものね。いやーお姉さん困っちゃうなー
まさか普通のOLの私が国民的防衛アイドルに誘われちゃうなんて」

『缶娘???』
更に首をかしげる軽空母。
彼女は訝しんだ様子を隠すことなく露わしていたが、気を取り直し、改めマントをずんばらと
翻すと踏ん反り返ってポーズを決めた。

『さっきから何を言っておる。
よいか!よい聞けー!

お前の中に眠る超ダンゲロス級ともいえる才能とはそんなものではない、お前の才能、それは-』

136 :超時空軽空母『綾鷹』DEATH:2013/10/27(日) 19:02:18
──────────葦原美代子 VS 超時空軽空母『綾鷹』DEATH──────────



『お前の中に眠る超ダンゲロス級ともいえる才能、それは


!!!!!!!『悪の女幹部の才能』だ!!!!!!!!!』






ZZZZZZZZZZZZZZZZZPAAAAANN。

zzZZZZZZZZZZZZZZZZZPAAAAANNNNNN。

青い海。
白い雲。
そしてどこまでも広がる水平線。
波の音だけがただ響くなか。美代子は無言の砂の像と化し佇んでいた。

その切なさに気づかぬまま軽空母は続ける。

『そう『悪の女幹部の才能』(大事なことなので2度言いました)。

そのどんな相手とも戦えるいい感じにまとまった臨機応変なステータス!
決して挫けぬ精神性(「不屈の闘志」)!
どんなブラックな職場環境にも耐える、寧ろ燃える継続戦闘力(「戦鬼」)
そしてヒーローや怪物たちの大技を邪魔しない控えめな必殺技(「合コン殺法・小皿取分拳」)

完璧だ。く、市井にこれほどの才が眠っていようとは、まさに10年に一度の逸材。
ややとうがたっているのは仕方がないが、何、貴様ならどこの組織で即戦力としt…』


「  ン ン ゴ エ ャ ッ ョ ョ ョ ョ ー 。」

美代子が突如、吠えた。

「うわ、いきなり、ンゴエャッョ砲(空砲)とか放つなっ。引き分けになったらどうする気だ」

流石に予測していなかったか、咆哮にとびのき両手と肩足をあげ驚いちゃったポーズのまま
抗議の声を上げる女王―じゃなかった『綾鷹』。
その先には顔を真っ赤にした美代子がいた。

「ななななな、なんばいいとね。九州女ばかにしとっかっ!
そこは元ネタ準拠でいくべきでしょが!!
例えば●「葦原美代子は重巡洋艦としてスカウトされ、新たな缶娘にプロヂュ―ズ」
⇒「プロデューサとの運命的出会い」
⇒「寿退社(あーとーさんかーさんハイハイ)ってだいたいこんな流れで!行くべきでしょっが!」
『んなこといわれても、そっち(缶娘)に関してはわらわに採用権限ねーし』

だが、美代子は挫けない。
ここで引いてはならじと己のあらん限りの女子力をアピールする
「私、気配り出来る女子なの。予約とかお店選びとか、相手の好みとか全部考慮して決めてるし」
『準備手配は全部悪側の仕事だしな。正義の連中らはガサツすぎていかん』
「買い物上手に、節約上手。家事全般なんでもござれ。」
「そうか基本男所帯だから助かるな。組織の資金運用も任せてよさそうだし」
「こ、子供好きだしー、向うも直ぐなついてくれるって言うか全然怖がらなし。保母さんになってもいいくらいだしー」
『そりゃ幼稚園のバスジャックするとき、重宝する。わらわは子供の扱いがどうも苦手だ』

美代子は沈黙した。

『な♪』
そして軽空母がその肩をポムと叩いてきた。

「『な♪』 じゃなななななななななななーーーーーーーーーーぃわーーーーーー。

はぁはぁはぁ
あーもう何が何だか、あ、ちなみに悪の幹部になった場合、素敵な男性との出会いってあります。」
『…あるわけないだろ、お前は仕事に何を求めているのだ。」

拒否りつつ、一応確認をいれるあたり、いったいこの人はどんだけ追い詰められているのだろうか。
その闇の深さはうかがい知れない。故郷のご両親を早く安心させたいのかもしれない。
その彼女に懇懇と語るお局様。
『いいかヒーローは遅れてやってくるものだ。悪はその逆。用意周到でなくてはならん。
    、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
故に全くその気がないはずのお前がイの一番にこの現場についてしまったことそれ自体が
お前の持つ才能の証なのだ。

少し疑問にもて。そもそも、普通のOLが世界大会の予選突破できるはずもないし
男目当てならなんで、こんな女だらけで出会いもない場所に居続けるの変じゃないか。
せいぜい変態女装くらいしかいないぞ、アイツとかアイツとか』

美代子は言い淀んだ。
「いや私はこのパンフの囚われの少年とお近づきに」
『違うな。恐らく少年自体ではなく「囚われて人質になった少年」というシチューエーション
にお前の業(カルマ)が超反応してしまったのだろう。
ふっ素晴らしいっ。お前の才能は既に開花しつつある。あとは中の人の判断次第でどうとでもなるぞ。」

「中の・人など・いないッ!」
魔取りつく黒い霧を振り払うように彼女は叫んだ。こうなれば己が拳で道を切り開くしかない。

決して負けられない戦いがそこにあった!
戦え、美代子!そして、あの暁の水平線に勝利を響かせるのだ。