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『日缶ハコワレ』本日のトップ記事(10月20日号)


『Battle Cinderella、ついに開幕!!だがいきなり立ち上る暗雲~』

世界格闘大会「Battle Cinderella」の幕が切って落とされた。
だが、その華やかな開幕式の陰で恐るべき事態が進行していた。
なんと今回1ターン目より大会選手たちに渡るはずだった「オプションアイテム」の供給が滞っているというのだ

ABUNAI・ZITAI!
このハラキリモノの真偽を明らかにすべく本誌記者は、問題の供給先、某地にあるGACHA―GACHA
『ヤシノミ☆マシーン』に向かい、突撃取材を敢行した。
そして

そこで記者が見た驚くべき真実とは!?


†††


「はぁはぁはぁ」

鳥取砂丘にも匹敵するという名所「苦渋苦裏浜」の砂浜を記者は駆ける。

その顔には疲労の色が濃く。そして、それ以上に一つの感情に支配されていた。
それは恐怖、それは絶望。
記者が、後ろを振り返るとちらりと砂の中からそれらを引きだす悪魔の背鰭が見えた。

―何故こんなことになったのだろうか、
―真実を明らかにするため、この砂浜に踏み込んだはずなのに。

彼に自問する猶予はなかった。
砂の中を鮫が縦横無人に駆けまわっていたのだ。そして、ときおり威圧するように
自ら、虚空に跳びはね、その巨体を露わにする。
その時には、はえそろった牙と赤い口が、突き出され、獰猛に開閉する。 怖い!
これは海中ではない、その鮫は砂の中をも己がテリトリーとしているのだった。

その砂鮫ともいうべき存在が今、不用意に己が領域に入り込んだ獲物を昼食せんと
後を追っていたのだ。

(だ、駄目だ。逃げ切れない。)
ついに彼は疲労のため足がもつれ、転倒、丁度、砂丘のこぶの位置にいたため、
そのまま下に向かって勢いよく転げ落ちる。
そして彼を日の光から遮るように、おおう影。

(く、喰われる)

「…外宇宙CQC八十八式『アハト・アハト』」

だが、次の瞬間、
 BOOOOOOOOOOOOOOOM!!!!

自らの死を覚悟し頭を抱えしゃがみ込んだ記者の上で、凄まじい轟音が鳴り響いた。
当たりに降り注ぐ、血肉。
そしてどて腹に巨大な穴をあけ、全長5m近くある砂鮫がどうと彼の前に倒れ落ちてきた。

(なっ何がおこったのだ…)

神か悪魔か英検40段の所業か。一撃。僅か一撃で、あの恐るべき怪物が地に
沈んだのだ。頭では判っているが思考がとてもでないが追いつかない。
助かったという安堵より、身に受けた衝撃(リアル)が圧倒的過ぎたのだ。
記者は抱えた頭をあげると目線をその「一撃」の来た先にそっと向けた。

『愚か者が!!』

そこには影法師が立っていた。


†††


『愚か者、貴様には『この先DANGEROUS(第1級危険地帯)』の札が見えなかったのか!!』

そこには影法師、否、一人の少女が立っていた。
そして少女の口からは思わずひれ伏したくなる様な横綱級の叱責が飛んだ。

奇妙な少女だった。衣装は黒のハイレグスーツにマントと露出の高いながら
黒一色で統一され、同じく黒の筒状の帽子―なんというか巨大アキカンの上部分
を被ったような妙に気になる造形のデザイン―を被っている。

波打ち際の砂浜を歩く彼女の足取りは凄惨な現場で有りながら極めて洗練されており、
立ち振る舞いひとつひとつから『威厳』が滲みでていた。
彼女は叱責を発したものの記者自体には然したる興味もないらしく、左手から
プスプスとあがる黒煙を払うとどこからともなく通信機を取り出し、通信を入れる。

『ああ…こちら方面に来ていた外洋種は全て駆逐した。
ついでなので、このまま例のBCとやらにわらわは参加する。ああ以降は別行動だ…
ふむOTUKAEW・SANだ。』

記者はそこで自分が、とんでもない勘違いをしていたらしいことに気付いた。
ここには自分の手では持て余す、リアルすぎる危険しかなく
己が求めていた捏造に使える様な「都合のいい真実」などどこにもないということに。

『でお前は何奴だ。』

そして、生と死を日常的に潜りぬけてきた「本物」の前には己の誤魔化しなど
効かないということにも…。
彼は己が素性とことの顛末を洗いざらい語るしかなかった。贖罪や懺悔ではない。
純粋な真実を語ることでしか彼女と対面できないように思えたのだ。

『なるほど、面白い、新聞記者。つまりお前は―』

彼女は興味なさげに話を聞いたが、急に何か思いついたらしくやがて凄く悪そうな
顔になって笑う。
そして懐からポーキ梅を取り出し、ポリっと食べたると、こう話をまとめてきた。

『―貴様は酷い嘘つきなのだな。』

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(中略)

そしてついに『ヤシノミ☆マシーン』辿りついた記者の前に現れたのは
一人の大会参加選手であった。

黒マントにビキニスーツと言う彼女の姿は正に異様のヒトコトであった。
しかもマントを羽織っているだけでなく、更に白いタスキ(「ミス○○」とか
の例のアレだ)を肩から掛けていた。
そしてその文言は…OHブッタ…『Iam GyaiAN(私は強奪者です)』。

なんという悪業的・階級支配的に満ち満ちた台詞であろうか。
身震いする記者に彼女は、ばさりマントを翻すと更にこう言い放った!

『くくくくく、聞くがいい、大会参加者ども。
モノク…じゃなかったアイテム排出機「ヤシノミ☆マシーン」はわらわが占拠した。
返して欲しければ、我に挑み力ずくで取り返すがよい。(注1

エントリーNO19 超時空軽空母『綾鷹』DEATH。

唯の大会選手に興味はない。
この中に宇宙人、未来人、異世界人的正義の味方、または婚期に乗り遅れそうで
焦ってるアラサー直前のOLがいればわらわのところに来るが良い。

まずは貴様らの相手をしてやろう(注2

――以上。」

なんと、イベント会場はとある「悪の選手」により不法占拠されていたのだ。
また今回開会式にあたって主催者が、特定参加者の紹介を後回しにするなど差別的
待遇・不当なムラハチ行為があったことも確認されている。
なんという公平性のなさ管理不行き届きさであろうか!もはや、こんな主催者だけに
大会を任せてはいられない。
今すぐ改善要求が必要だ!そしてついでになんやかんやで併せて内閣不信任案も提出だ!

                                 (了)
注1)砂浜参加時のお願い
  • 環境への影響を考え、ヒーローは過度の爆発物の使用などはお控えください。
  • 出たゴミは各自で持ち帰ること。
注2)
この発言は優先順位に関して必ずしも元本を保証するものではありません。
場合により対戦できない場合も発生いたします。ご希望は計画的に。

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                 (『日缶ハコワレ』10月20日号号 了))