更新日時:2013-06-15 23:18:13 (Sat)アクセス数: -
glBindAttribLocation
目次
概要
void glBindAttribLocation(GLuint program, GLuint index, const GLchar *name);
シェーダプログラムの入力変数に属性インデックスを関連付けます。
属性インデックスは 0 から GL_MAX_VERTEX_ATTRIBS - 1 の整数です。
プログラムに頂点シェーダが割り当てられるよりも前にこの API を実行しても構いません。
ただし、属性変数 name と属性インデックス index のマッピングを明示的に指定することは必須ではありません。
この API の実行を省略した場合には OpenGL によって自動的にマッピングが決定され、
glGetAttribLocation で属性変数に対応する属性インデックスを調べることができます。
第 1 引数 program には
glCreateProgram で作成されたシェーダプログラムへのハンドルを指定します。
第 2 引数 index には属性インデックスを指定します。
第 3 引数 name には、属性インデックス index にマッピングする属性変数の名前を指定します。
なお、属性変数が行列である場合には、引数で指定した属性インデックス index は行列の最初の列を指し示すものになります。
そして、index + 1 が第 2 列を、index + 2 が第 3 列、index + 3 が第 4 列に対応します。
頂点シェーダで利用されない属性変数に属性インデックスをマッピングすることも許可されています。
また、属性変数名 name の文字列は OpenGL によって複製されますので、
この API が処理を返した後に name を解放しても構いません。
注意
- この API による属性変数のマッピングはプログラムをリンクするよりも前に実行しなければなりません。
- 同じ属性変数に対して 2 回以上マッピングを実行しようとした場合、古い方のマッピングが削除されます。
エラー
- GL_INVALID_VALUE
- 第 1 引数 program が OpenGL によって生成された値でない場合に生成されます。
- 第 2 引数 index が GL_MAX_VERTEX_ATTRIBS 以上である場合に生成されます。
- GL_INVALID_OPERATION
- 第 1 引数 program がプログラムへのハンドルでない場合に生成されます。
- 第 3 引数 name が OpenGL によって予約されている接頭語「gl_」から始まる場合に生成されます。
サンプルコード
以下のような頂点シェーダの入力変数に対するマッピングを作成することを想定します。
///**********************************************//**
/// OpenGL プログラムから受け取った
/// 頂点位置と頂点色をそのままフラグメントシェーダに出力します。
///**********************************************//**
#version 400
in vec3 vertex_position; // OpenGL プログラムからの頂点位置の入力
in vec3 vertex_color; // OpenGL プログラムからの頂点色の入力
out vec3 color; // フラグメントシェーダへの頂点色の出力
void main()
{
color = vertex_color;
gl_Position = vec4( vertex_position, 1.0 );
}
この場合、以下のようにして頂点シェーダの入力変数のマッピングを定義できます。
///**********************************************//**
/// 頂点属性を頂点シェーダに渡します。
/// ここではシェーダのコンパイルとリンクは省略されています。
///**********************************************//**
// バッファオブジェクトへのハンドル
GLuint position_buffer;
GLuint color_buffer;
// 頂点配列オブジェクトへのハンドル
GLuint vao;
// バッファオブジェクトの生成
void CreateBufferObject()
{
// 三角形ポリゴンの位置と色に対応する頂点属性の定義
float positions[] = { -0.5f, -0.5f, 0.0f, 0.5f, -0.5f, 0.0f, 0.5f, 0.5f, 0.0f };
float colors[] = { 1.0f, 0.0f, 0.0f, 0.0f, 1.0f, 0.0f, 0.0f, 0.0f, 1.0f };
// バッファオブジェクトの生成
GLuint vbo[2];
glGenBuffers(2, vbo);
position_buffer = vbo[0];
color_buffer = vbo[1];
// 頂点位置をバッファオブジェクトに転送
glBindBuffer(GL_ARRAY_BUFFER, position_buffer);
glBufferData(GL_ARRAY_BUFFER, sizeof(float) * 9, positions, GL_STATIC_DRAW);
// 頂点色をバッファオブジェクトに転送
glBindBuffer(GL_ARRAY_BUFFER, color_buffer);
glBufferData(GL_ARRAY_BUFFER, sizeof(float) * 9, colors, GL_STATIC_DRAW);
}
// 頂点シェーダの入力属性とバッファオブジェクトを対応付ける
void BindVertexAttribute()
{
// 頂点シェーダの vertex_position と vertex_color に属性インデックス 0, 1 をマッピング
glBindAttribLocation(program, 0, "vertex_position");
glBindAttribLocation(program, 1, "vertex_color");
// フラグメントシェーダの出力変数をマッピング
glBindFragDataLocation(program, 0, "fragment_color");
// 頂点配列オブジェクトを 1 つ作成してバインド
glGenVertexArrays(1, &vao);
glBindVertexArray(vao);
// 頂点位置と頂点色のそれぞれについて頂点属性配列を有効化
glEnableVertexAttribArray(0);
glEnableVertexAttribArray(1);
// バッファオブジェクトに転送した頂点位置をインデックス 0 に関連付ける
glBindBuffer(GL_ARRAY_BUFFER, position_buffer);
glVertexAttribPointer(0, 3, GL_FLOAT, GL_FALSE, 0, (GLubyte*)NULL);
// バッファオブジェクトに転送した頂点色をインデックス 1 に関連付ける
glBindBuffer(GL_ARRAY_BUFFER, color_buffer);
glVertexAttribPointer(1, 3, GL_FLOAT, GL_FALSE, 0, (GLubyte*)NULL);
}
// レンダリング
void display()
{
glClear(GL_COLOR_BUFFER_BIT);
glBindVertexArray(vao);
glDrawArrays(GL_TRIANGLES, 0, 3);
glFlush();
}
また、以下のように頂点シェーダ側で属性インデックスのマッピングを指定することも可能です。
///**********************************************//**
/// シェーダの入力変数の属性インデックスをレイアウト修飾子で指定します。
///**********************************************//**
#version 400
layout (location = 0) in vec3 vertex_position; // OpenGL プログラムからの頂点位置の入力(属性インデックス0)
layout (location = 1) in vec3 vertex_color; // OpenGL プログラムからの頂点色の入力(属性インデックス1)
out vec3 color; // フラグメントシェーダへの頂点色の出力
void main()
{
color = vertex_color;
gl_Position = vec4( vertex_position, 1.0 );
}
参考文献
OpenGLに関連するオススメの本や WEB サイトを紹介します.
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OpenGL策定委員会, 「OpenGLプログラミングガイド 原著第5版」, ピアソンエデュケーション
- OpenGLの赤本(Red Book)と呼ばれる定番の参考書の日本語版です。
- 少し値は張りますがOpenGLの基本的な使い方が丁寧にまとめられています。
- 初心者の方には敷居が高いかもしれませんがOpenGLを極めるつもりなら必須の教本だと思います。
Mark Segal, Kurt Akeley, Jon Leech, 「OpenGL4.0グラフィックスシステム」, カットシステム
- OpenGLの仕様書の日本語訳です。個人的には翻訳に違和感を覚えることはありませんでした。
- 英語が苦手な方は本書をAPIリファレンスの代わりに利用できます。
- チュートリアルのような内容は含まれていませんので他の書籍との併用をオススメします。
床井 浩平, 「GLUTによるOpenGL入門」, 工学社
- これから OpenGL を初めようとしている方にはこの本がオススメです。
- おそらく OpenGL に関する文献の中では最も敷居が低く 3DCG に関する知識が全くなくても理解しやすいです。
- 少し内容は古いかもしれませんが導入という目的では最高の文献で、私もこの本から OpenGL に入門しました。
床井 浩平, 「GLUTによるOpenGL入門2 テクスチャマッピング」, 工学社
- 上の「GLUT によるOpenGL入門」の続編です。
- 前作の内容では物足りなかった方は本書を読むことで 3DCG の表現力が大幅に広がります。
- 引き続き平易な内容となっており、前作を読破した方であれば難なく理解できると思います。
David Wolff , 「OpenGL 4.0 シェーディング言語 -実例で覚えるGLSLプログラミング-」, ボーンデジタル
- 最近のゲームに見られるようなリアルな映像をつくりだすにはプログラマブル・シェーダという機能が欠かせません。
- 床井 浩平さんの「GLUTによるOpenGL入門2 テクスチャマッピング」でもシェーダに関しては少しだけ触れられていますが、書籍の後半で軽く紹介されているだけでいささか物足りない内容ではありますので、本格的に学ぶためにこの本の購入をオススメします。
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最終更新:2013年06月15日 23:18