こ、コワかったよ… でも連れて行かれなくてよかったぁ~。 兵士さんもお仕事がんばってるのね。 | |
あっ…アニーラさんたちだわ。何を話してるのかしら…? | |
近々、王宮でパーティーが開かれるそうよ。 しかもただのパーティーじゃないの。 未来のお妃を選ぶために開かれるんですって! | |
ええっ!本当に!? | |
もうすぐ招待状が届くはず… もし、パーティーで王子様に見初められたら…分かってるわね? | |
お妃様になって綺麗な王宮で暮らせるのね!? お腹いっぱい美味しいものも食べられる… | |
まあ、はしたない! それよりも、お姫様になって王子の子供をうんでごらんなさい! あなたも皇后様みたいにこの国を治めることになるわ。 | |
でも…あんまり難しいことは分からないし… それよりも、ご馳走… | |
はぁ…そんなことでは、いつまで経ってもお嫁にいけませんわよ。 ほらっ、さっさと服を選んでらっしゃい! | |
は~い! | |
あ、あの~…王宮でパーティーがあるんですかぁ~? | |
…そうね。でも、あなたには関係のない話ですわ。 | |
………… | |
もし仮に招待状が届いたとしても、あなたにはそんな時間はないし、 第一、服も持っていないでしょう? | |
それに…シンデレラ。あなたが行っても仕方ないでしょう? | |
………… | |
あなたのように小汚くて頭の中はお花畑の娘、 王子様のお眼鏡にかなうはずがありませんわ。 まったく…何を期待しているのでしょう。 | |
ご主人様 | シンデレラって、よく見るとかなりかわいいよね。 |
……もうっ…(拳を握りしめる) | |
ご主人様 | …ん? |
…あのさぁ、なんで女しか出てこないわけ? 不公平過ぎない?わたしだって頑張って仕事したいのに… もっと、イケメンをだせぇ!!これじゃ、仕事に張りが出ないよ~。 | |
ご主人様 | …えっ、でも、シンデレラの物語ってこういうものでしょ? |
そういうことじゃなくて。もっとさ、ほら、ね? | |
ご主人様 | (仕事というより…個人的な感情だな…) |
王宮からの使いです! 我が王子様より、お嬢様方への招待状でございます! | |
……ん? あのー…どなたかいませんかぁ? おかしいなぁ。 人の声がしたと思ったんだが… | |
この招待状が無いとどうなるの? | |
ご主人様 | シンデレラがパーティーにいけなくなるね。 |
そうなんだー。 シンデレラかわいそー。 残念だわー。 | |
ご主人様 | なんか、全然感情が込もってないんだけど… |
まあでも、仕事だから。やるわよ。もちろんね。 はい、じゃぁ、ご主人様頑張って | |
ご主人様 | はいはい。(この先、大丈夫かな…) |