ヴァンパイア・ガール・ウィズ・カタナ その2

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第二話 ヴァンパイア・ガール・イン・ザ・ダーク ~アニマルズ・ストライクバック~

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陽光を避けるように家に逃げ込み戸締りをする。そろそろ休もうとソファの上に横になるが…寝付けない。
元々寝付きの良い方では無かったが、強くなった夜目が災いした。家に差し込む僅かな光でも眩しく感じてしまうのだ。
おまけに忌々しい背中の羽だ!これを体の下にすると、腕を下に敷いて寝るようなもので、とても眠れたものじゃない。
まさか異形への変身の実害が安眠妨害とは…なんだか情けなくなってきた。
もう一生仰向けで眠れる日は来ないのかもしれない。

仕方ないので店で見つけた裁縫の本を読む。今度は暗くて読み難いが、時間潰しなので構わない。
そうする内に天候が急に悪化し大雨に。音は気になるが暗くなったのが良い。今度こそ眠りに付く。


真夜中に目が覚めた。雨もとっくに止んでいる。
まずは水を何とかしよう。壊した家具の端材を焚き付けに、家の前で火を焚く。鍋もフライパンも無いので空き缶で水を沸かす。
煮沸した水をペットボトルや空き瓶、ガロンジャグに詰めておいた。これで数日は持つ。調理はまだいいだろう。

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 「よく見える夜目」に眠れなくなるといった弊害はありません。あくまで演出です。
 このような記述が今後も登場する可能性があるので、実際のプレイ時にはwikiなどの精度の高い情報を参考にし
 最終的には自分で判断してお遊び下さい。

 関係無いけど煮沸した水って一日ほどで雑菌が繁殖するそうですね。つまり煮沸した水を溜め込んだとしても…
 @さんは特別な訓練を受けています。決して真似をしないで下さい。

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次に何をするか考える。家に戻るには何が必要だろうか?食べ物や武器の他にも色々な道具が必要になるだろう。
薬やキャンプ用品、それらを積み込める車などあれば最高だ。
だが今はまず手荷物を入れる鞄が欲しい。ポーチよりもっと大きい鞄――無ければ作るしかない。
裁縫の本はあるが今は暗くて読めない。本を読むために屋外でまた火を焚くか?いや、あまり長時間外に身を晒すのは避けたい。
針と糸、いくらかの布や端切れ、破れた服などは揃ってる。後は自力で練習すればいい。なあに女は愛嬌、なんでもやってみるものよ。

…結果は惨憺たるものだった。直そうとした服は返ってダメにしてしまい、練習に使った糸と布もかなり無駄にしてしまった。
私には裁縫の才能が無かったらしい…最初のポーチは上手くいったのにな…はあ。
明るくなったら本を読み直して勉強しなおそう。


そうしていると家の前を何者かが通り過ぎる足音が聞こえた。ゾンビではないと思うけど…動物かしら?
念のため銃を構え、ドアを開ける。だがそれが迂闊だった!
突如狼が飛び掛ってきたのだ!棍棒でなく銃を構えていた私は咄嗟に受け流すことも出来ず、頭を深く切り裂かれてしまった。
流れ出した血が目に入り、視界が無くなる。これはまずい!
こうなってしまうともう銃は役に立たない。棍棒に持ち替えて滅多やたらに振り回す。視界は無くとも手ごたえはあった。
ドアの場所で戦いになったのが不幸中の幸いだった。狼はこちらの攻撃を避けられず、私の棍棒の殴打を浴びる。
…だが向こうも必死なのか、それとも血の匂いに興奮し見境をなくしたのか、攻撃の手をまるで休めない。
足に噛み付かれ、脇腹を抉られ、出血はますます酷くなる。狼もかなりの手傷を追っているのだが怯むそぶりも見せない。
野生の動物は、生存が困難になるほどの怪我は避ける本能があるはずなのに。動物たちもおかしくなっているのか――
得る物の無い不毛な命のやり取りを制したのは、運良く私であった。
急いでドアを閉め、シーツを切り裂き包帯代わりにする。幸い、頭の出血はすぐに止まった。
他は手こずったが何とか全て止血できた。もう一つ幸いな事がある。私の血はまだ赤かったの!緑色とかじゃなくて本当に良かった。


戸と窓を補強し、怪我が治るまで休むことにする。このままじゃ旅立ちはおろか周囲の探索すら満足に出来そうにない。
しかし明るくなるとなかなか寝付けない。眠ってもすぐに目が覚めてしまい、途切れ途切れの睡眠になってしまう。これでは傷の治りも遅い。
おまけに家の周囲を狼が徘徊する様になった。血の匂いを嗅ぎ付けて来たのだろう。それとも私が弱るのを待っているのかも。
安心して休める場所が欲しい。やはり地下が一番だろうか…ますます吸血鬼じみて来たわね。今は失血鬼だけどハハッワラエナイワ
すぐ向かいに地下道の入り口がある。もしそこが安全なら拠点を移したほうがいいかも。今度確認してみなければ。
シェルターにも地下はあるけど、あそこまで戻るのは流石に避けたい。


警戒しつつ夜を待つ。狼たちは相変わらず周囲をうろついている…見える範囲で三匹か。
黙ってやられる訳にもいかない。銃を構え、外に出た。狼たちはうなり声を上げ今にも飛び掛ってきそうな勢いだ。
BANG!! BANG!! BANG!!
十分に間合いを取り狙い撃つ。一匹、二匹。自分の不利を悟ったのかもう一匹は逃げて行った。これで諦めてくれればいいが…
動物の肉を食べなければならないこともあるかもしれない。肉を捌く練習をしておこうかと思い、ナイフを抜いた時だった。
こちらに近づいてくる物音。狼のものじゃない、ゾンビだ!
四つん這いになった…奇妙なゾンビだった。肩から長い腕が生えて、クモのように這って近づいてくるのだ!
その長い腕を伸ばしてこちらを掴もうとしてくる。だが、十分な距離があった。
BANG!!
ゾンビの頭が吹き飛ぶ。動かなくなった。

死体を確認しつつ、以前の黒いゾンビの事を思い出していた。
やはりゾンビはただ死者が蘇るだけではない。怪物へと変異するのだ。
この腕の長いゾンビ…新しい腕は肩の辺りから生えている。ちょうど私の羽と同じ箇所だ。私ももしかしたら彼と同じになっていたのかもしれない…
原因は何なの?病原菌?何かの実験の失敗?それとも他の何か?
これから私はどうなってしまうのだろう。自分の事なのに何も分からない。また、挫けそうになる。


ついに念願の鞄が出来上がる。簡単にほつれないよう補強もしておいた。ついでに帽子も作ってみる…何も無いよりはマシだろう。
武器も棍棒だけでは力不足と思い、適当な鉄くずから穂先を作り簡単な槍にした。振り回しやすいし、受け流しにも使える。いい出来だわ。
いい加減に周囲の探索を終わらせよう。雨の中、まず私は地下道へと向かった。

 


 

駄目だわ、階段が崩れて使い物にならない。ロープでもあれば別でしょうけど…


他の民家から食料や薬品を見つけ、拠点に帰る途中。
じっとこちらを見つめる動物の眼…ピューマ!?こんな動物まで人里に現れるなんて。
距離を取ろうとするも、足を向けた先には…コヨーテ。身動きが取れないでいると、ピューマが飛び掛ってきた!
二匹も同時に相手なんてできない。迷わず銃を撃った。コヨーテ、ピューマ、どちらとも倒れる。
ほっ、と息を吐くが更に大きな影が奥から現れる。ヘラジカだ…狼までいる!
興奮しているのか角を振りながらこちらに突進してくる!あんなのに吹き飛ばされたらたまったものじゃない!
もう!動物も人間の敵になったの!?それとも私の事がそんなに嫌いなワケ!?
 

逃げながら銃を撃ちまくる。狼はすぐ倒せたが、ヘラジカは頭を撃たれても平気で突っ込んでくる。
それでも限界はあったようで、ついにはどうとその巨体を横たえた。
周囲をしばらく警戒した後、動物たちの肉を捌く。とても食べきれないだろうが死骸をそのまま置いておくのも気が引ける。


この四つ辻にある最後の民家を調べる。窓は全て板が打ち付けられ、扉にも鍵が掛かっている。
中の様子を伺おうと近づいた途端

どん

不意に中から壁を叩く音が聞こえた。
私の頭に嫌な想像がよぎる。たった一人残った生存者、彼または彼女は生き残るため家に立て篭もろうとする。
だがそれもむなしく、彼または彼女は立て篭もった家の中でゾンビになり、外に出る事も適わず壁を叩いているのだ――
 

明日はわが身かもしれない。雨に塗れて気が滅入ってくる。探索を止め引き上げる。


翌日。夜中の雨が嘘のようにいい天気だ。日光に当たらないよう気をつけながら、窓を塞ごうと試みる。
このままではいつ野生の動物たちに突っ込んで来られるか分からないからだ。そしてその予感は当たった。また狼たちだ!
ガラス窓を突き破って襲い掛かってきた!こちらも銃で応戦する。間合いさえ取れればガブリとやられる事は無いわ。
狼たちを片付け、窓を塞ごうとしているとき…また奇妙な生物が現れた。
 

地面の下を掘り進んで来たのはなんと巨大なミミズだった。頭を地表に出して様子を伺っている。
こちらがしばらくじっとしていると、再び地面に潜りどこかへ行ってしまった。家の中まではやってこれないらしい。
見た目は悪いけど、狼よりは厚かましくないみたいね。


その夜、やはりあの家を調べる事にする。ゾンビに自我があるかは不明だが、放っておくのも忍びないと思ったのだ。
…自分がもし同じようになったら、そうして欲しいと願うだろう。
先を尖らせた鉄パイプを扉に差込み、てこの原理でこじ開ける。バキリと音を立てて扉が開いた。
家の中に…いた。ドレスを着た「彼女」もまた奇妙な姿に変異していた。下顎がだらんと下がり、口が大きな穴のように開きっぱなしになっているのだ。
彼女は大きく息を吸い込み、絶叫した!身の毛もよだつような叫び声に思わず耳を押さえる。
だが怯んでいる訳には行かない。槍を構えなおし彼女に突き立てる。彼女も爪を振り回し、噛み付こうとするが、あの口では噛み付きには適さない。
そうこうしている内に彼女が倒れた。胸に深々と槍を突き刺し、止めを刺す。空気袋のようになっていた胸部が急激に凹み、そこだけぺしゃんこになった。
これで彼女は救われたのだろうか。そう信じたかった。


この周辺は大体調べられただろう。改めて物資をまとめる。必要なものはある程度集まったがまだまだだ。
それに動物の襲撃が多過ぎる。ここから移動して、物資の豊富な場所に移りたい。
できるなら地下道を通って別の町まで移動する事も考えたけど…

私の前途はまだ闇の中だ。でもその中を進んで行くしかない。それしか道は無いのだから。

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 だいにわ ここまで
 Emiliaちゃんの探索マジ進まない。狼から致命的な致命傷を貰ってしまったのが初動の遅さに響いてる気が。あと日中に眠れない!眠りにくい!
 日中に眠れない→夜に起きていられない→探索時間が減る→物資もスキルも溜まらない→哀れ貧弱一般生存者は爆発四散
 やっぱり地下室ないとだめかーあこがれちゃうなー

 こちらが現在のステ
 6日経ってここまでしかスキル伸ばせない中の人って…
 しかも回避と近接は最初に2ずつ振ってあるので実質伸ばせたスキルは…うん…
 早く地下室のある拠点を確保して夜型生活のリズムに変えて行きたい所

 しかしこれじゃヴァンパイアガールウィズマシンガンじゃねーか!あ、銃はMP5です。
 次回は(あれば)もう少し進展してからまとめたいと思います。

 

ヴァンパイア・ガール・ウィズ・カタナ その3