Windows Embedded OSは、以下のように分類できます(2013.5.11現在)。
これまではWindows Embedded Enterpriseと呼ばれていたシリーズで、
バイナリはデスクトップ向けWindows そのもの。
ただし、ライセンス形態が違う(専用端末として使用する製品にのみ搭載可能)。
Windows Embedded 8 ProはもちろんWindows 8ベース。
他に、Windows 7 for Embedded SystemやWindows Vista for Embedded Systemなどがあり、
それぞれWindows 7、Windows Vistaベースとなっている。
なお、従来は「for Embedded System」という名前から『FES』と略されることが多かった。
これまでリリースされてきたWindows Embedded StandardシリーズのWindows 8ベース版。
略称は『WES』。
WES2009の前は、Windows XP embeddedがあった(こちらはよく『XPe』と略される。)
Windows Embedded Standardは、デスクトップ向けWindowsをカスタマイズできるようにしたOS。
ただし、ここで言うところのカスタマイズとは、
・搭載する機能(コンポーネント、パッケージ)を取捨選択できる。
・組込専用機能を追加できる。
というもの(なので、リアルタイム性はない)。
組込専用機能として、堅牢性を高めたり、自社ブランディング化するための
パッケージが提供される。
⇒代表的な機能として、Write Filterが挙げられる。
この機能は、ストレージへの書き込みをRAMにスルーすることで、
突然の電源断時にストレージ書き込み中でファイルシステムが壊れるといったことを
回避する仕掛けである。
今のところARM CPUには対応していない。 x86、x64系CPUのみ対応
※WES2009以前はx86のみ対応
従来、Windows Embedded CE(またはWindows CE)と呼ばれていたOSの後継OS。
デスクトップ向けWindowsとは別に、カーネルは一から設計しなおされており、
リアルタイム性を持たせることができるOS。
リッチなUIが必要かつタイムクリティカルな処理もあるようなFA機器や、
ハンディ端末など様々な組込機器に搭載されている。
OSの機能を呼び出すシステムコールはWin32APIのサブセットとなっている。
対応CPUはx86、ARM系。
これまでWindows Embedded POSReadyと呼ばれていた、
POSレジやKIOSK端末向けのOS。
Windows Embedded 8 Industryは、POSReadyの後継だが、
POS以外にもFA分野やヘルスケア分野の機器にも適応できる。
Windows 8.1 ベース。
(執筆ちう。)
車載向けOS。CEベース。
CPUとして、車載機器でよく使用されるSH4シリーズもサポート。
(執筆ちう。)